中国海警局は30日、台湾が実効支配する金門島周辺でパトロールを行ったと発表しました。台湾側もおととい、中国海警局の船舶が金門島周辺の制限水域を航行していたと明らかにし、再び進入しないよう訴えました。
中国海警局によりますと、30日、福建省の海警の船舶が台湾が実効支配する金門島付近をパトロールしたということです。
海警局は、「中国漁民の法的に正当な権益と生命財産の安全を守り、周辺海域の正常な航行と秩序を保証する」としています。
一方、台湾の海上保安当局「海巡署」は28日、中国海警局の船舶4隻が金門島周辺の制限水域に進入したと発表。中国側の船舶は、およそ2時間後に制限水域の外へ出たということです。
海巡署は「中国海警局の行動は台湾と中国の人々の溝を深め、相互の交流に役立たない」と非難し、再び進入しないよう訴えました。
金門島周辺では今年2月、越境操業の疑いで台湾当局が追跡していた中国漁船が転覆し、2人が死亡。
その後、中国海警局が金門島付近でのパトロールを常態化するなど緊張が高まっていましたが、台湾メディアによりますと、7月に台湾側が慰謝料を支払うことに合意し、中国側が態度を軟化させたとみられていました。
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