日本のアニメや食文化などの海外展開を支援してきた「クールジャパン機構」について、経済産業省が廃止する方向で調整に入りました。膨れあがった赤字は、540億円にのぼっています。
【写真で見る】クールジャパン機構廃止へ…赤字は540億円に 投資先は適切だったのか?
「クールジャパン機構」廃止へ 赤字は540億円に
安倍晋三 総理(当時)
「クールジャパンを世界に誇るビジネスにしていきましょう」
2013年、当時の安倍総理肝入りで、日本食やアニメなどの日本の魅力を海外に発信するため設立された「クールジャパン機構」。
政府はクールジャパンを経済政策の「柱」と位置づけ、これまでに1400億円あまりを出資してきました。
赤沢亮正 経産大臣
「累積損益がマイナス540億円となり、経済産業省として重く受け止めております」
膨らみ続けた赤字額は540億円に上り、経産省は「クールジャパン機構」を廃止する方向で調整に入りました。
なぜ、ここまで赤字が膨らんだのでしょうか。
機構が出資し、2016年にマレーシアにオープンした「ジャパンストア」。2017年には、当時の高市総務大臣も視察に訪れ、日本の工芸品や特産品などを見学しました。
ただ、店内に客の姿はまばらで、赤字が重なり、機構は開店からわずか2年で撤退していました。
ベンチャー企業への投資で多額の赤字も 資金回収は困難に…
さらに、多額の赤字を生んだのが、軽くて強いクモの糸のような人工素材を作るベンチャー企業への投資です。
過去最大となる140億円を投じたものの、量産化に失敗して企業が破綻し、資金の回収は困難になっています。
投資先の見極めは適切だったのか。
経産省の担当者は、「適切だったかどうか、今検討会で話しているので、断定的な事は言えません」としています。
経産省は「クールジャパン機構」について、2027年度予算の概算要求を見送る方針で、機構の廃止も含めて、2026年内をめどに結論を示す方針です。
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