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外食・流通に“ニチレイショック”…影響はKFCやイオンにも、高度化するサイバー攻撃に企業の防御策は【Nスタ解説】

経済
2026-07-15 21:22

冷凍食品大手のニチレイで発生した不正アクセスによる「システム障害」。ケンタッキーなどの外食やイオンなどのスーパーにも影響が広がっています。(15日17時時点)


【写真を見る】ニチレイショックの影響は身近な企業にまで


システム障害の影響は物流に 臨時休業の可能性も

ケンタッキー、くら寿司、イオンなど、いま食に関わる多くの企業が揺れています。


その原因は、ニチレイが7月13日に発表した「システム障害」です。


不正アクセスによって、冷凍食品の出荷や物流などに影響が出ているといいます。


ニチレイと言えば、チャーハンや唐揚げなど冷凍食品のイメージがありますが、まず影響が出ると明らかにしたのが「ケンタッキー」でした。


記者
「こちらの店では、一部の飲み物が入荷せず、品切れ状態となっているということです」


日本ケンタッキー・フライド・チキンは14日の夜、一部の店舗で品切れのおそれや臨時休業の可能性があると発表。


チキンやポテトなどの食材の配送も、ニチレイの物流企業に委託していて、今後在庫が切れる可能性や早めに閉店する店もあるということです。


品切れに欠品 影響範囲はどこまで?

回転寿司大手の「くら寿司」は、関西の一部の店舗で「かつお」や「ふぐ」など一部の商品が欠品しているということです。


流通経済大学 矢野裕児教授
「ニチレイは自分の会社の製品だけではなく、色々な飲食店や惣菜店など、温度管理が必要な物流も全部やっているので、そこが影響を受けている」


影響は外食にとどまらずスーパーにも。


「イオン」は一部地域のネットスーパーで冷凍食品やアイスクリーム、惣菜などに欠品が生じ、販売を休止する可能性があると発表。


「ヨークベニマル」では、納品が滞り、弁当やパンの一部が品切れになっているということです。


食品メーカーも相次いで出荷への影響を発表していて、問題はどこまで広がるのでしょうか。


売上の42%を占める低温物流事業の危機

出水麻衣キャスター:
ニチレイと聞くと冷凍食品のイメージが大きいかと思うんですが、冷凍食品では国内の売上が1位です。


売上を見てみますと、冷凍食品もその大多数を占めているんですけれども、低温物流というのも40%以上の売上があるんです。


この低温物流事業というのは、温度管理が必要な商品の倉庫などでの保管・輸送・配送を担っているんです。


ニチレイに関しては、この冷蔵倉庫の国内シェア1位、世界でも5位だということです。


そんなニチレイを襲った不正アクセスによるシステム障害ですが、どんな影響が出ているかと言いますと、倉庫に物を詰めたりする業務、あとは冷凍食品の出荷業務に影響が出ているということです。


ですので、倉庫から物を出していくところに障害が出ているということで、スーパーマーケットや外食産業に影響が広がっています。


イオン・ドンキ・テーブルマークにも 広がる影響

出水麻衣キャスター:
ニチレイグループはおよそ5000社の企業と取引していますので、13日に発生してから2日が経ってますけれども、いろんなところで影響が出始めているんですよね。


例えばイオンです。一部地域ですけれども、冷凍食品や惣菜、アイスクリームなど販売休止の可能性も出てきました。


そしてドン・キホーテではもうすでに影響が出ています。一部欠品が出ているということです。


さらにテーブルマークに至っては、冷凍食品すべて出荷不可の状況になっているということです。


さらにローソン、からあげクンは人気商品ですけれども、ニチレイが製造を担当しています。


大量のストックが現在あるのですぐには影響は出ないんですけれども、人気商品ということでなんとしてでも販売は守るというふうに担当者の方は話していました。


アサヒグループよりも影響範囲広く

出水麻衣キャスター:
このシステム障害について物流に詳しい流通経済大学教授 矢野裕児さんに話を聞いたところ、去年発生したアサヒグループのシステム障害よりも多くの業界に影響が出ると話していらっしゃいます。


ニチレイはデパ地下にも多くの商品を配送していますので、お惣菜などにもすぐに影響が出る可能性があると話していました。


ではこういった影響はどれぐらい続いていくのか。例えばシステム障害と言いますと、記憶に新しいのがアサヒグループやアスクル。これはランサムウェア、つまりデータなどを人質に取ったタイプのシステム障害でしたけれども、2か月ですとか復旧までに約半年、数か月間は影響が続きました。


こういった過去の事例も考えますと、今後どこまで影響が広がっていくのか、そして企業がどのように身を守っていけばいいのか、いろいろ考えさせられることがありますよね。


AIによるサイバー攻撃の高度化 企業の防御策は?

「The HEAD LINE」編集長 石田健さん:
攻撃自体も非常に高度化していますし、一方で防御の方も様々な企業が立ち上がっているというところなんですが。


ただやはり懸念にあるのはAIですよね。例えばアンソロピックの「Claude Fable 5」なんかがリリースを止められた。


それはなぜかというと金融を始めとするシステム、特にサイバー攻撃のリスクが非常に高いからだというところが背景にありました。


まさにそういった技術が恐らく向こう半年以内で中国などからオープンソースのような形で出てくるんじゃないかということは言われている。


そうすると、攻撃者がそれを手にとるようになると、当然防御側とのいたちごっこが始まる。


大企業もまだそういった対策に追いついていない企業がほとんどだと思う。そこをいかに社会実装していくか、企業が実装していくかというところがまさに焦点になっていくと思いますね。


出水麻衣キャスター:
システムをどうやって守っていくか、大企業は巨額を投じて今いろいろ対策してますけどそれじゃあ追いつかないということ。


「The HEAD LINE」編集長 石田健さん:
それよりもスピードが早いですし、例えば国の支援であったりとか企業間で連携して、みんなで手を取り合ってやっていくというところが、今後かなり早急に求められると思いますね。


井上貴博キャスター:
でもここまでリスクが大きくなると、外食チェーンとしても自社で在庫を抱えておきたくないので、物流センターから配送をお願いするという効率的なシステムが広がる。


でもそこが1回こうやって攻撃を受けてしまうと、全部が止まってしまう。この現代のリスクの凄まじさっていうのは感じますね。


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<プロフィール>
石田健さん
ニュース解説メディア「The HEAD LINE」編集長
鋭い視点で政治・経済・社会問題などを解説


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