突然ですがみなさん、片手でベルトはつけられますか?かなり難しいと思います。
そんな難しいベルトの着脱を片手で着脱が出来る『ワンハンドベルト』という商品。開発したきっかけはとある男性との出会いだったと言います。
【実演写真】「ワンハンドベルト」どうやって片手だけでつける?
片手で簡単に着脱『ワンハンドベルト』 一般的なベルトとの違いは?
出水麻衣キャスター:
何の変哲もないベルトに見えて、実は“片手で着脱”ができる『ワンハンドベルト』をご紹介します。
KNOTというメーカーが開発したベルトですが、一般的なベルトとの違いはというと…
▼一般的なベルト
片手だとバックルの先端部分にピンがなかなか入らず、悪戦苦闘してしまう
▼ワンハンドベルト
片手でもバックルの先端部分がクルッと回転するので、簡単に着脱が出来る
ワンハンドベルト開発のきっかけは、がん治療のため左腕を切断した過去を持つ、宮野貴至さんとの出会いだったそうです。
YouTubeやSNSで活躍する宮野さんに対し、ベルトで困っている点について、メーカーが徹底的なヒアリングを行ったところ…
▼急いでいる時に時間がかかる
▼片手だとズボンが落ちやすい
▼一般的なベルトはピンを入れにくい
▼障がい者用アイテムは、ファッション性が良いものがない
といった課題が持ち上がってきました。
これらの課題を解決するために試行錯誤し、開発されたのがワンハンドベルトだということです。
「コンプレックスも感じにくい」わずか1週間で完売の需要
【KNOT『本革ワンハンドストレッチベルト』】
・ベルトが革・ストレッチ仕様
・バックル先端部分が可動式
・穴が楕円形になっておりピンが入りやすい
このように数多くのきめ細やかな配慮がなされ、障がいがあってもなくても使いやすいベルトになっています。
宮野さんも「便利になった以上に、片腕がないコンプレックスを感じにくくさせてくれる」と話すほどの商品になりました。
こうした経緯で誕生したKNOTの本革ワンハンドストレッチベルトのお値段は、1万2000円です。本革なので少々高いですが、機能性を考えるとこういった価格になるのでしょう。
クラウドファンディングでの販売のみで、現在は販売を終了しています。85本を製造し、わずか1週間で完売したということです。
井上貴博キャスター:
売れていけば、お値段も下げていける可能性は多分にありますよね。
出水キャスター:
多くの方が求めればまた生産が始まり、安くなっていくことが考えられます。
スキンケア研究家 三上大進さん:
私も生まれたときから左手の指が2本なので、ベルトの着脱で大変な場面があります。このような製品があることを知りませんでしたし、「作ってくださってありがとう」という気持ちです。
個人的には、割り箸で困るときがあります。割る時に口を第3の手として使うこともありますので、片手で割ることができる割り箸があるといいなと思いました。
靴ひもがないスニーカーも 少しの工夫で使いやすさに革新
出水キャスター:
我々が日常で使っているものを少し工夫するだけで、色々な方にとって使いやすくなる製品はたくさんあると思います。その例をご紹介します。
▼Hallelujah『YUTAKURA BP ユタクラバッグ+』
目が見えない方用に作られている、誰もが使いやすいバッグです。視覚障がいがある方は荷物が多くなりがちとのことですが、カバンの中にたくさん物が入っていると、取り出すのが大変ですよね。そこでこのカバンは、ポケットをたくさんつけ、なおかつ素材をそれぞれ変えることで、どこに何が入っているのか触っただけですぐわかるようになっています。
▼ナイキ『ゴー フライイーズ』
シューレース(靴ひも)がないスニーカーで、手を使わず、かがむ必要もなく簡単に着脱できます。少しソールが割れるようになっているため、身体が不自由な方だけでなく、腰が痛い方などにも便利な靴です。
▼iPhone『VoiceOver』
目が見えない方用に、画面上に表示されているものを音声で紹介し、正確に案内してくれるサービスです。
「カーブカット効果」の凄さ 障がい者用がみんなの「当たり前」に
出水キャスター:
こういった製品が次々と開発されていく一方で、いまや“当たり前”になっているものがたくさんあります。
大学院大学至善館の小田理一郎特任教授によると、もともと障がいを持つ人のために作られた仕組みが、結果として社会全体の便利さを上げることを「カーブカット効果」というそうです。
たとえば、車いすの人にとって障害だった段差をなくすと、赤ちゃん連れや運搬にとっても非常に便利です。このように、生活インフラの基盤になっているということです。
三上さんは、昔に比べると少しずつ日常生活を送りやすくなっているという実感はあるでしょうか?
スキンケア研究家 三上大進さん:
パラアスリートなどに取材をするなかで、一緒に行動することもありましたが、たとえば以前よりも乗りやすいタクシーが出てきていますし、スロープは本当にわかりやすい例ですよね。
ただ、障がいのある方にとって使いやすい仕組みというのは、すべての方にとって枠組みなく使いやすい仕組みだと思います。こういった機能や製品がますます広がっていくといいなと、改めて感じました。
出水キャスター:
最初は身体の不自由な方用に開発され、いまや当たり前になっているもののなかには、少し意外な例もたくさんあります。
小田特任教授いわく、先ほどご紹介した歩道のスロープもそうですし、実は曲がるストローも、病院で寝たきりで起き上がれない方のために作られたといいます。
ほかには自動ドアも、昔は病院に数多く設置されており、車いすの方を心地よく室内に送り出すためのものでした。それが、やはり多くの人にとって便利だということで、今ではもう使っていない方はいないというぐらい浸透しています。
さらに、視覚障がい者用の黄色の点字ブロックも、「これ以上前に行ったら危ないですよ」とみんなが使える目印になっているということです。
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<プロフィール>
三上大進さん
スキンケア研究家
大学卒業後 外資系大手化粧品会社に勤務
左手に障害があり パラリンピックでリポーターの経験も
・「インフルにかかる人・かからない人の違いは?」「医師はどう予防?」インフルエンザの疑問を専門家に聞く【ひるおび】
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