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80兆円規模の対米投資“第1弾” 日本側は本当にWin-Win?「本当に工場が建つのだろうか」経済官庁の幹部からは不安の声も【news23】

経済
2026-02-19 12:37

高市総理は18日、自身のXで日米合意に基づく80兆円規模の「対米投資の第1弾が決定した」と発表しました。選ばれたのは、人工ダイヤや火力発電・原油輸出など3つのプロジェクトですが、早くも関係者からは不安の声が上がっています。


【写真で見る】“究極の半導体”とも呼ばれている「人工ダイヤモンド」


日本側は本当に「Win-Win」? 80兆円対米投資の“第1弾”発表

SNSに高市総理と笑顔でおさまる写真を投稿したトランプ大統領。そして、こう発信しました。


アメリカ トランプ大統領
「日本との巨大な貿易協定が、ついに始動した!歴史的な貿易協定の一環だ」


アメリカ側との協議を担当している赤沢経済産業大臣は…


経済産業省 赤沢亮正 大臣
「まさに日米の相互利益の促進、Win-Winの関係」


アメリカが一方的に課してきた関税を引き下げるため、2025年7月、総額5500億ドル=約80兆円の投資を約束した日本。


その第1弾の3つの案件を、日米両政府が発表したのです。


「人工ダイヤモンド」が変える半導体と製造業の未来

1つ目は、人工ダイヤモンドの製造事業です。何に使うかというと…


クオドシックス フーベルト・クーゲル社長
「ダイヤの性質は硬い。長持ちする。これに付けると、穴開け用のドリルができます。これもダイヤです」


こちらは、その人工ダイヤモンドを扱う企業です。成分や構造は、天然と全く同じ。


人工ダイヤモンドはその硬さを生かし、正確にモノを切断できるため、半導体や自動車製造などに欠かせません。


そして今後、期待されるのが人工ダイヤモンドでつくる「半導体」です。


現在主流の半導体と比べ、高温や高電圧でも動作が可能。発熱も少ないため、冷却設備が必要ありません。電気自動車などの小型化が期待され、“究極の半導体”とも呼ばれています。 


ただ、“人工ダイヤモンド”で圧倒的なシェアを占めるのが、中国です。このため、日米で協力して製造を急ぐ考えです。


2つ目は、巨大なガス火力発電所の建設。アメリカでは、AIのデータセンターの建設が進んでいて、電力需要の大幅な伸びが見込まれるためです。


このプロジェクトは、ソフトバンクグループが主導する予定です。


そして3つ目は、原油の輸出プロジェクト。原油を積み出しする港の施設を整備します。


政府は、商船三井やJFEスチールなどの大手企業が参加を検討していると発表しました。


しかし、一部の企業は取材に対して、「前向きに検討する」というコメントに留めていて、参加は不透明なのが実情です。


「本当に工場が建つのか」経済官庁幹部からは不安の声も

経済産業省 赤沢亮正 大臣
「日本企業にとっては、関連設備機器を供給することなどによる売り上げ増加や、ビジネスの拡大も見込まれる。加えて、一連のプロジェクトを通じて、大企業のみならず、サプライチェーンで部品の供給等を行う中小企業の利益にも当然繋がる」


とはいえ、3つの案件で5.6兆円に上る事業費を出すのは日本の民間企業です。しかも、今回だけでは、約束した約80兆円の1割にも届いていません。


アメリカは土地などを提供する仕組みですが、推進役であるはずの経済官庁の幹部からは不安の声も。


経済官庁 幹部
「本当に工場が建つのだろうか。海外では途中で止まる事業も少なくない」


トランプ大統領は3つの案件について、「数十万人規模の雇用を生み、国家・経済安全保障をこれまでにないほど強化するものだ」と主張。


そのうえで、「これらの案件の規模はとても大きく、関税なしには実現しなかった」として、日本からの巨額の投資は自らの“関税政策の成果”だと改めて強調しました。


「一番得をするのは中間選挙を控えるトランプ氏では」という見方もあるなか、日本は、膨大な投資に見合うリターンを得られるのでしょうか。


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