日本食文化がすでに定着しているイギリス。日本料理に欠かせない食材を扱っている農家でいま、ある“異変”が起きています。
パブで食べるカツカレーに…
記者
「ロンドンの日本食材店です。こちらのお店では納豆が冷凍した状態で、売られていまして…」
納豆まで…。ロンドンですっかり定着した日本食ですが、ここでも…
記者
「歴史的な建造物が多くあることで有名な南部の街、ウィンチェスター。この街にも日本料理店が続々と増えているといいます」
ロンドンの南西に位置する古都、ウィンチェスター。上質な日本食を食べられる店が話題となっています。
店の客
「美味しかったです。色々な味を楽しめました」
「素敵だったのは、料理を注文すると目の前に出てきて好きな量を食べられることです」
「いよいよお寿司のコースが始まります。今日は8貫のお寿司をお出しします」
料理長の「本物の日本料理を広めたい」という思いから、この店では2か月前からその日の仕入れや旬の食材に合わせた「お任せコース」を始めました。
10品出てくるランチコースが75ポンド、日本円で1万6000円ほどで食べられます。
さらにコースにはある特別な素材を使っているといいます。
KYOTOキッチン 伊藤信太朗 料理長
「ウィンチェスターのファームで作られているわさびです。個体差は結構あるんですけど、日本のと互角に張るくらい甘味もあるし、辛味もちゃんとある」
この店がこだわって使っているのは、地元ウィンチェスターで栽培されているわさびです。イギリスだけではなく、オランダからも注文が入るといいます。しかし…
記者
「イギリスで唯一のわさび農家です。この清らかで冷たい湧水で、わさび栽培に成功しているんですが、今年はある異変が起きているといいます」
年間を通して水温差が少ないほど良質なものがとれるというわさび。地下40メートルから汲み上げた湧水とウィンチェスターの涼しい気温が最適とされていましたが…
今年、イギリスを含めヨーロッパ中を襲った記録的熱波。そのせいでわさびが生育不良に陥っているのです。
The Wasabi Company リー・マケンドリックさん
「多くの葉を見ればわかりますが、周りが黄色くなり傷み始めています。暑すぎます。植えられたときは美しく最高の状態でした。しかし残念なことに、タイミング悪く熱波に見舞われました」
この夏、この地域では気温が34℃まであがり、現在も平年より3℃以上高い状態が続いています。
The Wasabi Company リー・マケンドリックさん
「この夏はとくに悲惨です。ここ数年は信じられないほど大変でした。わさび農家だけでなく、世界中の農家にとってもです」
わさびの上を黒いネットで覆って湧水の水温を下げていますが、自然栽培にこだわっているため、やれることは限られているのです。
私たちの食卓をも直撃する“異常気象”。イギリスでも年々、対策が急務となっています。
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