フランスのマクロン大統領がテレビ演説を行い、「フランスの核兵器による抑止力をヨーロッパの同盟国にも拡大することについて議論を始める」と明らかにしました。
【写真で見る】仏・マクロン大統領「米が味方であり続けると信じたいが…」
マクロン大統領“仏の抑止力を欧州同盟国へ拡大”
マクロン大統領は演説で、ロシアはヨーロッパ全体の脅威だと指摘し、「フランスの核兵器による抑止力をヨーロッパの同盟国にも拡大することについて議論を始める」と明らかにしました。
フランス マクロン大統領
「私たちの核抑止力は私たちを守っています」
フランスはEU=ヨーロッパ連合の中で唯一の核保有国で、マクロン大統領は、核兵器の使用に関する最終的な決定はフランス大統領のみが判断するとしています。
また、「アメリカが味方であり続けると信じたいが、そうでなくなった場合についても備える必要がある」とも指摘しています。
「日本にとっても他人事ではない」
井上貴博キャスター:
ロシアの脅威があり、アメリカも信用ができないかもしれない。だからヨーロッパ一丸となろうということなんですか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
そうなんですけど、実は日本にとっても他人事ではないんです。
例えば、中国が台湾に進行し始めたとき、アメリカも中国とディール(売買・取引)するから引くとなった場合、日本はどうするのかということです。日本は核武装はできませんし、するべきじゃないと思います。
台湾の民主化やTSMCの半導体の先端技術などをどう守っていくのかということですが、実は守るすべがないんです。なので、日本もこれから深刻に考えないといけません。
今回のアメリカの動きは、そういう意味では日本にとって非常に重大な問題提起になっていると思います。
井上キャスター:
アメリカもヨーロッパも自分の国のことを考えるのは当然だと思いますが、ウクライナはどうするんでしょうか。
星浩さん:
民主主義や自由主義など、「同じ価値観で一緒にやろう」という動きになっていたわけですが、民主主義の最先端にいるはずのアメリカがいなくなるという時代なので、これはもう我々が想定しなかった事態が今、実際に目の前で起きてるということです。
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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年
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