インフルエンザの感染者数が8週連続で増える中、“痛くない予防接種”が、いま注目されています。今シーズンから接種費用の助成を始めた自治体もありますが、そもそもどういうワクチンなのでしょうか。
【写真を見る】鼻にスプレーする“痛くない予防接種”「フルミスト」
インフル“痛くない予防接種”とは?
東京・港区の小児科の待合室には、“不安げな子どもたち”の姿がありました。
小学2年生
「痛かった…(Q.泣いちゃった?)ううん。外に出たら早く甘い物が食べたい」
訪れた理由はインフルエンザの予防接種。注射は子どもにも、支える親にとっても辛い時間です。
今シーズン、インフルエンザは例年より早く流行入りしています。
厚生労働省が発表した最新のデータによると、10月12日までの1週間に全国の医療機関から報告された感染者数は、1医療機関あたり「2.36人」。各地で休校や学級閉鎖も相次いでいます。
そのなかで注目されているのが、鼻にスプレーするタイプの“痛くない予防接種”=「フルミスト」です。
クリニックばんびぃに 時田章史 院長
「予約の方の分でほぼいっぱい」
対象年齢は2歳~18歳までですが、両方の鼻にスプレーするだけ。
従来の注射タイプの場合、13歳未満は2回接種する必要がありますが、スプレーは1回で済みます。特徴は…
クリニックばんびぃに 時田章史 院長
「(ウイルスに)軽くかからせて免疫力を高める『弱毒生ワクチン』。理論的には(注射タイプより)かかりにくいのが特徴と言われています」
待合室では不安げだった男の子。「フルミスト」接種後の感想は…
小学1年生
「(Q.どうだった?)気持ちよかった」
保護者
「ストレスなく、やっぱり針を打つよりいいと思います。一瞬でした」
一般的な費用は8000円~9000円ほど。取材したクリニックのある港区では、高校3年生までの区民は約半額の4500円が助成されます。
一方で…
クリニックばんびぃに 時田章史 院長
「5%前後、副反応としての発熱や風邪症状が出ると言われています」
喘息などアレルギー症状のある人は注意が必要なほか、“ワクチン由来の感染”が周りに広がるケースも報告されているため、事前にかかりつけ医に相談することが推奨されています。
“鼻スプレー型ワクチン” 助成金に格差も
山内あゆキャスター:
昨シーズンから接種が始まったばかりの“鼻スプレー型”のインフルエンザワクチン「フルミスト」。接種費用は一般的に8000円~9000円程度で、1回の接種で済みます。
各自治体で助成が始まっていて、▼港区の場合、高校3年生までは助成金が4500円で、自己負担は3500円~4500円になります。
▼新宿区では、18歳までは自己負担1400円だということです。
また、▼千代田区では18歳まで無料。▼渋谷区・荒川区は中学3年生まで無料となっています。
“鼻スプレー型”のワクチンも新しい選択肢になっていきそうです。
・【全文公開】“ラブホテル密会” 小川晶・前橋市長の謝罪会見【前編】「最初にホテルへ誘ったのはどちらから?」記者と小川晶市長の一問一答(9月24日夜)
・見つかった娘(14)の遺体には「身を守れ」と父が願い伝えた“長袖・長ズボン”「1羽じゃかわいそう」中3・喜三翼音さんが家族に残した“生きた証”
・「あんな微罪で死ぬことはないだろう…」逮捕直前にホテルで命を絶った新井将敬 衆院議員「この場に帰って来れないかもしれないけども、最後の言葉に嘘はありませんから」【平成事件史の舞台裏(28)】