
自民党の新総裁を目指す5人が立候補を表明しました。本格論戦が始まりますが、候補者の主張は控えめで、争点が見えにくい論戦となりそうです。そのワケとは。
【写真を見る】高市氏・小泉氏・林氏・小林氏・茂木氏…なぜ候補ごとの「独自色」薄い? 背景に「票の上積み」「少数与党」
テーマは「#変われ自民党」冷ややかな視線と“ある変化”
22日、告示となる総裁選。自⺠党が今回のテーマとしたのは…「#変われ自⺠党」。
国⺠の声を受けて、“変わる必要”を打ち出したものですが、候補者の訴えからその変化は浮かび上がってくるのでしょうか。
地元の野球部員
「総理大臣と握手できるなんて」
茂木敏充氏
「総理大臣じゃなくて、総理大臣候補」
真っ先に出馬表明した茂木敏充・前自民党幹事長は、地元の野球部員と交流。
視察先でピアノを演奏するのは、林芳正・官房⻑官。
これまで、林氏ら4人が出馬会見を開き、今回の総裁選は、2024年も立候補した5人で争う構図が固まりました。
今回の総裁選、野党からは冷ややかな視線が向けられています。
立憲民主党 本庄知史 政調会⻑(19日 衆・予算委)
「結局、参院選から3か月、政治空白ということじゃないんですか」
与党が参院選で過半数割れしたのは、2か月前の7月20日。その後、“石破おろし”で党内は混乱。新しい総裁、さらに総理を選出し新内閣が発足するまで、“政治空白”は続くことになります。
国⺠民主党 榛葉賀津也 幹事⻑(12日)
「ズルズルズルズル、政治空白を⻑くして誰も得してないね」
1年前に行われたばかりの総裁選ですが、今回はある変化が生じています。
各候補の主張が“軟化”…前回と比較すると
小泉進次郎氏(2024年・総裁選出馬会見)
「私が総理になったら、選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国⺠的な議論を進めます」
2024年、選択的夫婦別姓制度の早期導入を訴えた小泉氏ですが...
小泉氏(20日・総裁選出馬会見)
「考えが変わったことはありませんが、政治の役割というのは、政策の優先順位を明確にして取り組むことでもあります」
賛成の立場は変わらないとしつつも、公約には盛り込まず、優先的な政策課題に位置づけないとして、主張を後退させました。
一方、夫婦別姓に慎重な考えを示していた小林鷹之氏は...
小林鷹之氏(16日・総裁選出馬会見)
ーー小泉氏との違いは?
「私自身は、今の選択的夫婦別氏制度については、その(慎重な)スタンスはありますけれども、そこだけをことさらに強調して、小泉代議士と何か違うということを私から申し上げるつもりはありません」
議論になりそうなテーマを掲げ、他の候補との違いを強調する動きが、なぜか控えめなのです。
総理の立場での靖国神社参拝については…
高市早苗氏(2024年・総裁選インタビュー)
「閣僚である間もずっと(靖国神社参拝を)続けて参りました。これからも続けていきたいと思っております」
前回は、参拝を続ける意向を示していた高市早苗氏も...
高市早苗氏(19日・総裁選出馬会見)
「私にとっては、国のために命を捧げられた方というのは大切な存在であり、感謝の気持ちは決して変わりません」
19日の出馬会見では、明言することを避けました。
独自色が見えにくい理由 背景に「少数与党」の現実
なぜ、今回の総裁選では前回と比べ、候補者の独自色が見えにくくなっているのでしょうか?
TBSテレビ政治部 岩田夏弥 部長
「去年は、それぞれが尖った政策を主張していたが、そうすると勝ち切れないという中で、少し自分の主張とは別の考えの方たちの話も聞き入れて、今回さらに票を上積みしたい」
また「少数与党」である現状も影響しているといいます。
TBSテレビ政治部 岩田夏弥 部長
「あまり極端な政策、尖った政策を言ったとしても、その先の国会のことを考えると、その人がリーダーになったときに野党とうまくやれるんだろうか、という疑問を持たれてしまうところがある」
衆参で与党過半数割れとなった今、野党の協力なしには法案が通らないため、際立った発言が控えられているというのです。
立憲民主党 野田佳彦 代表(19日)
「(総裁選の)メンバー自体は、去年と同じ人たちでありますけど、主張はさすがにその後のいろんな選挙を経た中で、特に野党のことも意識した主張が出てきていると思います」
候補者それぞれのカラーが見えにくい総裁選。22日告示、10月4日に投開票を迎えます。
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