岩手県では2月19日から立て続けに山火事が発生しています。26日、新たに大船渡市で発生。住宅に延焼するなど被害は拡大しています。一方、寒波が抜けた日本列島では各地で気温が上昇しました。積雪が多くなっている地域では落雪による事故も起きています。
海に近い山林から上がった煙は広い範囲に広がっていました。煙は一帯を白く覆っていきます。燃え広がった炎は周囲にある複数の住宅を焼き尽くしていきました。少なくとも住宅など10棟が延焼しているということです。
26日午後1時ごろ、大船渡市赤崎町の山林で火災が発生しました。
記者
「現在、午後2時7分です。大船渡市赤崎町外口地区からみると、火災現場に真っ黒な煙があがっています。風が強く、延焼は拡大しています」
強い風にあおられた炎は、勢いを増し、延焼の範囲を拡大。大船渡市と隣の陸前高田市には、26日、乾燥と強風の注意報が出ていました。山林からは勢いよく炎が上がっているのが確認できます。気象衛星の映像を見ると、大船渡付近から海に向かって白い煙が伸びていました。
住宅への延焼のおそれがあるとして、大船渡市は午後2時14分に綾里地区の全域など合わせて873世帯2114人に避難指示を出して、小学校など7か所に避難所を開設しました。
大船渡市では2月19日にも山火事が発生し、25日午後、鎮圧。しかし、25日、再び陸前高田市と大船渡市にまたがる山林で火災が発生。26日正午、ほぼ消し止められたばかりでした。
今回の火災で自宅が燃え、避難したという女性は。
大船渡市綾里地区に住む人
「（きょう午後）1時すぎか2時すぎくらいかと思うが、（きのうからの火災が）鎮圧ってことだったので、いったん自宅の方に戻って、停電が復旧しているってことで。自宅から外に出た瞬間に煙の臭い、焦げくさい臭いがしたので、自宅から離れて海岸の方で確認した」
喜入友浩キャスター
「午後9時すぎです。至るところから炎を上がっています。風も強く、火の勢いは増す一方です」
避難してきた人は。
避難してきた人
「自宅から直線距離で200メートルくらいのところまでは火の手がまわっていた。大船渡が3件も続くような部分になってるんで。どうなってんの？っていう風に。けっこう年配が多いので、各家もそれなりに見てまわって、全体の人が避難できたかなって状態を確認してからこちらに来た」
消防は消火活動を続けていますが、鎮火のめどは立っていません。
火事は関東でも。26日午後、茨城県つくばみらい市の住宅で火事がありました。出火直後の映像では、家の全体が炎に包まれている様子が分かります。この住宅に住む90代の男性と60代の男性あわせて2人と連絡が取れていないということです。
一方で、積雪が多くなっている地域では雪崩や屋根からの落雪に注意が必要です。
強烈な寒波が抜けた日本列島。各地で気温が上昇しています。
25日、最高気温が3月上旬並みの暖かさとなったこちらの地域では…
記者
「男性は、こちらの建物の奥にある用水路で、屋根から落ちた雪に埋もれたとみられます」
長野県小谷村では25日、雪かきをしていた81歳の男性が屋根から落ちてきた雪に埋もれ死亡しました。
近くで旅館を営む人は落雪の怖さを口にします。
旅館を営む人
「天気がよくなると（雪が）落ちてきて、あたったりするから。宿やっていると、屋根が大きいから、落ちるときはどっと落ちる。それが本当に昼でも夜でも怖い」
東京都心では最高気温17.6℃を観測。今年一番の暖かさに。
街の人
「暖かいなあと。上着もいらないかって感じで、脱いじゃいました」
南から暖かい空気が流れ込んだ影響で、関東各地では4月中旬並みの暖かさとなりました。
街の人
「きょうは半袖でもいけるくらい。（犬は）すごく気持ちよさそうです」
東京の新大久保にあるカフェでは、韓国式の糸かき氷の注文が相次ぎました。
ソウルカフェ 羽方美菜子マネージャー
「きょうは昼12時から夕方まで満席で、予想以上に（客が）来て忙しかった」
夜になって気温も下がり、客は減りましたが、それでもかき氷の注文が…
客
「お酒飲み終わったのが7時くらいだったので、結構肌寒くなって。このカフェに入って、すごく室内が暖かかったので、冷たいもので甘いものがかき氷だった」
気象庁によりますと、27日以降はさらに気温が上がり、東京都心では日曜に最高気温が21℃となるなど、4月下旬並みの暖かさになると予想されています。
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