
バレーボールのネーションズリーグ、予選ラウンド第2週のブルガリア大会が開幕し、男子日本代表(世界ランク4位)は地元ブルガリア(同17位)に0ー3のストレート負けを喫した。解説を務めた元日本代表で現役プレーヤーの清水邦広(38)さんに試合の振り返りと次戦26日(日本時間午後9時から)のフランス戦の見どころを聞いた。
【一覧】バレーボール2025年度日本代表選手&『ネーションズリーグ』日程
新夕悦男TBSアナウンサー:
今日(ブルガリア戦)はなかなか修正ができなかったですね。
清水さん:
厳しかったですね。それほどブルガリアのサーブも良かったですし集中力が持続していたので、そこをなんとか打破できなかったかなという印象がありましたね。
新タアナ:地元開催のあの声援って、ほんとに大きい力になるんですね。
清水さん:
サーブ打つ前からあの声援が来たら、強いサーブ打っちゃおうかなと思っちゃいますもんね。日本のサーブに対してはブーイングの嵐だったので、なかなかやりづらさはあったんじゃないかなと思いますね。僕なんかでも、アウェイのチームとやる時にブーイングされたりしたら、力んじゃって変なミスをしてしまったりとか、いつも通りのサーブが打てなかったりしてたので。そういうのが多少ならずあったのかなという思いもありますね。そんななかでも甲斐優斗選手(21)だけはやっぱこう、強烈なサーブを打ってましたもんね。すごいなと思って。最後の3セット目なんかも、マッチポイントを握られたなかでもあれだけ強いサーブが打てるというのは、彼のひとつの持ち味だと思いますので、ほんとにすごいなと思いましたね。
新タアナ:
第2セットでもマッチポイントを奪われている中で、ネットにかけましたけれども、あれも勝負に行ったなか。やらなければ、いかないと結局決められてしまうし。そういったなかでミスをしても「なに?」というあの表情がいいですよね。
清水さん:
次につながるミスでしたね。僕だったらあの状況で強いサーブを打てないんですよね。「8割で入れていこうかな、ミスだけは避けて8割でいこうかな」。でもそれじゃあ次につながらないんですよね。なのでやっぱり甲斐選手、若い選手ってほんとにすごいなと思いましたね。
新タアナ:
そういったなかで次戦(日本時間26日午後9時)がフランス。オリンピック2大会連続金メダルのチームですよ。
清水さん:最強だと思います。
新タアナ:フランスと日本が似てると・・・
清水さん:
めちゃくちゃ似てます!フランスもそんなに平均身長が高いわけではないんですよ。誰か大エースがいるっていうわけじゃないんですけど、なぜか強いっていう。なぜかというと、ディフェンス能力なんですよね。日本と同じでディフェンスがすごく良いチームで、ディフェンスが上がってからのつなぎ、トスであったりとかトスが近かったりとか打てない状況の時のリバウンドのもらい方とか。本当に精度が高いバレーをしてくるので、日本と同じようなバレーそして日本よりも精度が高いチームだと思いますので、強いチームですけれども、絶対日本の良いバレーが出せたら勝てると思いますので、自信を持って戦ってほしいなと思いますね。
新タアナ:
メンバーを見ていると日本も若手主体で色々と試している時期でもあると思うんですけど、フランスもいわゆる五輪メンバーをそれほど入れていなくて、若いメンバーが多いですよね。そのあたりどうなんでしょう。
清水さん:
若いんですけれども、日本と一緒で本当に若い選手がうまいんですよ。みんな結果を残しているので日本の選手も若い選手がころっと入ってきて、(ブルガリア戦でミドルブロッカーの)三輪大将選手(25)なんかも初得点とっていましたし、本当にぱっと出てきて活躍出来る選手が多いんですよね。(フランスは)強いチームだと思うんですけれども、僕は勝てるんじゃないかなと思いますので。いけると思います。
新タアナ:
日本の初登場で出てくる選手が、口々に言うのが「僕が入ったらプラスしかない」とか前向きなことしか絶対言わないんですよね。ああいうのが頼もしいなと思って。
清水さん:
なんかほんと僕からしたら、すごい選手がどんどんどんどん出てきたなと思っていて、それはやっぱりメンタルが強いんですよね。僕たちだったら「ミスしたらどうしようかな」と思って試合に入ってたことが若い頃は多かったんですけれども、今、一切それがないんですよ。「俺が一番」「俺が活躍してやろう」と思って入るので、それが良い状態になって良い結果を生み出すので、楽しみでしかないです。
新タアナ:
金メダルチームですからね。その勢いでどんどん行ってほしいですよね。そんななかで両チームの注目選手は。
清水さん:
今日も大活躍だったんですけれども、甲斐選手。彼が爆発することによって、勝利をもたらすと思いますので、注目選手は甲斐選手なんじゃないかなと思いますね。フランスでいったらトレボール・クレブノ選手。彼もアウトサイドヒッターで、パワーと高さで得点を取ってくるという選手ではなくて、上手い選手なんですよ。小技を使ったりとか、ブロックアウトを狙ったりとか間に落としたりとか、本当に上手い選手なので、二人の対決が見物になってくるんじゃないかと思います。ブルガリア戦の甲斐選手も2m(の相手の選手)が3枚くるなかでもしっかりブロックに当ててブロックアウトを取っていましたので。僕が若い頃だったら、打ってブロックされてしまうことが多々あったと思うんですけど、甲斐選手はこういう悪い状況でもブロックアウトを狙うことができますし、高い選手相手でも高さ負けしないのが甲斐選手(身長200cm)の持ち味だと思いますので。頑張って活躍してほしいなと思います。
新タアナ:
プレッシャーが懸かる場面だったり強い相手だったりするとより燃える、力を出せるんだっていう風に甲斐選手は頼もしく言っていますからね。フランス戦、ぜひご注目ください。
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