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国際ハッカー集団「Qilin」メンバーを日本で拘束 接触試みると…?「AIで1日100万件攻撃できる」企業へのサイバー攻撃相次ぐ【news23】

経済
2026-10-07 13:57

相次ぐ、企業へのサイバー攻撃。GMOリサーチ、シチズン時計、大和証券など、今月発表されただけで1500万件近くの個人情報が流出したとみられます。こうしたなか、世界的なサイバー攻撃集団「Qilin」の中心メンバーが日本で拘束されていたことが明らかになりました。流出に関与はしたのか?私たちは彼らに迫りました。


【写真で確認】「本人申告制度」でなりすましに歯止め


相次ぐ個人情報流出 確認された被害は10月だけで約1500万件

連日、明らかになる不正アクセスの被害に、経済界も危機感を募らせています。


経済同友会 山口明夫 代表幹事(6日)
「攻撃者がAIをやはり積極的に使い始めている。昨年と比べて56%増加している調査結果が出ている」


6日、IT大手のGMOは、子会社のGMOリサーチ&AIが運営するアンケートサイトから氏名や電話番号など、最大約94万件余りが流出したと発表しました。


また、一部の利用者が保有していた約300万円分のポイントが、Amazonギフトコードに不正に交換されるなど、実際の被害も確認されています。


さらに、ディスカウントストアを展開するミスターマックスは約173万人分、シチズン時計は約10万人分の個人情報が漏洩した可能性があると発表しました。


記者
「大阪公立大学では、大規模なシステム障害が発生した影響で、全ての授業が休講となりました」


大阪公立大学では、攻撃を受けたサーバーに少なくとも13万人の個人情報があり、学生証の顔写真なども含まれている可能性があるということです。


確認された被害は10月だけで約1500万件。なぜ、被害が相次いでいるのでしょうか。


神戸大学 森井昌克 名誉教授
「理由の1つとしては、AIがあると思います。今まで一日に例えば1000件しか攻撃ができなかったとしたら、生成AIを使った効率的なプログラムを作ると、100万件ぐらい一日で攻撃できる」


ハッカー集団「Qilin」の中心メンバーの身柄を日本で拘束

サイバー攻撃の急増。国境を越えて暗躍するハッカー集団の関与も次々と明らかになっています。


そのひとつが、「Qilin」。


「Qilin」といえば2025年9月、アサヒグループホールディングスを攻撃したハッカー集団です。

アサヒグループでは大規模なシステム障害が発生し、一時、生産や出荷ができない状態に。


それから約1年、その国際ハッカー集団の中心メンバーが日本で身柄を拘束されていたことがわかりました。


関係者によると、「Qilin」の中心メンバーでロシア国籍の28歳の男が今年5月、大阪市内で身柄を拘束され、ドイツ側に引き渡されたということです。


男は2024年9月、ドイツの物流会社から不正にデータを入手して暗号化し、見返りとして日本円で約2600万円相当の暗号資産を脅し取った疑いでドイツ当局から捜査されていたということです。


実はこの間、私たちは「Qilin」に接触することに成功していました。


Qilin「サイバー攻撃を完全に防ぐ手段は存在しない」 日本で相次ぐサイバー攻撃への関与は?

今年5月、サイバーセキュリティーの専門家とともに闇サイト上にある「Qilin」のページを閲覧。そこには、アサヒから盗み出したとみられる個人情報などが公開されていました。さらに、「Qilin」に取材を申し込むと返信がありました。


ハッカー集団「Qilin」(今年5月)
「アサヒのような大企業なら、サイバーセキュリティーに何百万ドルもつぎ込める。それでも結果はごらんの通り。今や、サイバー攻撃を完全に防ぐ手段は存在しないのだ」


喜入友浩キャスター
「Qilinとの接触に成功してから5か月。今回の中心メンバーの拘束を受けて、再びQilinにメッセージを送りたいと思います」


「Qilin」は、「大和証券」や「焼肉きんぐ」、「タイムズカー」など大手企業の情報流出に関与しているのか。


喜入キャスター
「メンバーのひとりが日本で拘束されたことについての受け止めと、現在日本で相次いでいるサイバー攻撃に関与しているのか、これを聞いてみたいと思います」


「Qilin」に送信したメッセージ
・メンバーが日本で拘束されたことの受け止めは?
・日本で相次ぐサイバー攻撃への関与は?


送信した直後はログイン状態になっていましたが、これまでに返信は来ていません。


相次ぐ個人情報の流出…どう守る?どう備える?

情報流出、みなさんはどんな対策をとっているのでしょうか。


女性
「結構難しいパスワードとか、予測できないようなものを考えて、いろんなワードを使ったり。例えば誕生日使わないとか、そういった工夫をしています」


男性は、タイムズカーから情報が流出したというメールが届いたことから…


男性
「自分がタイムズの件で、メールが来て『あっこれ大変だ』と思って。カードの協会みたいなところに、3つあるうち2つは登録して申請中」


中学生になり、スマホを持つようになった男子生徒は…


中学2年生
「みんなぽんぽんアプリとか入れるけど、お母さんに許可を取ったりしている」


母親
「子どもが『友達がこのアプリを使っているからダウンロードしたい』ときに、『ちょっと待って』とアプリの信頼性とかを1回グーグルとかChatGPTとかに聞く。正しいのかわからないけど、確認して決めるようにしている」


パスワード設定に対策を アメリカでは15年ほど前から意識強まる

藤森祥平キャスター:
連日のように情報漏えいのニュースをお伝えしています。


情報漏えいが相次ぐ理由の一つとして、神戸大学の森井昌克名誉教授によれば、今は“AIで誰でも簡単にサイバー攻撃ができる状況になりつつある”ということです。


6日、古川俊治デジタル大臣も、個人の「対策」として「パスワードの使い回しをやめること」や、「サービスごとに異なるパスワードを設定すること」と呼びかけています。


この「対策」を行うのが億劫で、それぞれ変えると煩雑になったり、忘れたり、大変ですよね。


歌手・俳優 ニコラス・エドワーズさん:
面倒に感じると思いますが、アメリカでも10年、15年ぐらい前から、わかりやすいパスワード設定はやめましょうと言われ続けてきました。「キーボードの並び順」や「ABCD」など、みんなわかりやすいものに設定しがちですが、気をつけなければいけないところです。


藤森キャスター:
15年前からアメリカで意識が高いのはなぜなのでしょうか。


ニコラス・エドワーズさん:
個人情報が漏えいしてしまうケースがこれまでにありました。

例えば、SNSのサイトから自分の個人情報が漏えいしてしまったというニュースも取り上げられてきたので、10年以上前から意識が強まっているイメージがあります。


漏れたら“本人申告”で備え 「なりすまし」に歯止め

ニコラス・エドワーズさん:
企業側に対策を頑張っていただくのは大前提ですが、自分で自分を守るというのが大事なので、「本人申告制度」などを上手に使っていくことが大事になってくる時代なのではないでしょうか。


藤森キャスター:
「本人申告制度」というのは、例えば「信用情報機関」に本人申告についての情報を登録します。免許証などの情報が漏れてしまった場合、第三者がなりすましでローンなどの不正な申し込まれても、より慎重に審査・調査をしてもらって、なりすましを食い止めるという自己防衛の形があるということです。


ニコラス・エドワーズさん:
アメリカでも情報漏えいの事件が相次いで、こういう企業やサービスがあると紹介されてきたので、自分でネットリテラシーを高めて、自分を守っていくしかない時代なのかなという印象です。


藤森キャスター:
最近、「信用情報機関」を利用したいという方がかなり多くなってきていて、なかなか問い合わせが繋がりにくい状況もあるそうです。


ニコラス・エドワーズさん:
大手企業だと大丈夫という印象になってしまいがちだと思いますが、結局はネットはまだまだ制御できてないところもあるので、自分で自分を守るという行為が求められるようなそういうタイミングなのかなと思います。


小川彩佳キャスター:
ただ、個人で自衛するということの限界がありますし、私たちが企業側に個人情報を預けなければ世の中回っていかないという生活にもなっているので、とにかく企業側の対策というのが急がれます。


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<プロフィール>

ニコラス・エドワーズ
米国出身 34歳 日本の歌に魅せられ17歳で来日
AIは情報・資料リサーチで活用


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