今月だけで1000品目以上の食品が値上がりし、“値上げの夏”とも言われています。この1年で、どのような商品がどれくらい値上がりしているのか、スーパーで取材しました。
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中東情勢の影響 止まらない値上げ 夏以降も続く可能性も
井上貴博キャスター:
帝国データバンクによると、6月の飲食料品の値上げは1078品目となる見通しです。
中東情勢の影響を受け、トレーやフィルムの原料になる「ナフサの値上げ分」を価格に反映する動きが出ているためです。こうした値上げは夏以降も続くとみられ、7月は2269品目の値上げが予定されているということです。
横浜市にある「スーパーセルシオ和田町店」では、この1年間で様々な物の値段が上がっているということです。
<大森屋 焼きのり 寿司はね10枚>
・2025年:539円
・2026年:668円
<キユーピー マヨネーズ(450g)>
・2025年:431円
・2026年:539円
<ネスレ ゴールドブレンド つめかえパック>
・2025年:755円
・2026年:819円
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
様々な要因が合わさった結果、値上げに繋がっている。円安もナフサ不足の問題もそうですが、そこを止めるものが今のところ見当たらないので、値上げをするしかないということですよね。
井上キャスター:
価格転嫁はいいけれど、さすがにこの上昇スピードがきつすぎるということですか?
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
私たちの実質賃金が上がらないので購買力が下がっている。賃金が上がれば価格が上がっても同じ物を買うことができる。問題はそこだと思います。
井上キャスター:
そんな中、ホームセンターの「コメリ」では、6月から407品目を値下げするということです。
<サーモス「真空断熱 スポーツボトル 1.0L」>
通常価格3980円→値下げ後2980円(-1000円)など
コメリの担当者は「生活必需品の値上げで家計への負担が増しているなか、お客様の生活を物価高から守るため実施した」といいます。
「利上げ」で物価上昇抑えられる?
井上キャスター:
厚生労働省によると、物価の変動分を反映した「実質賃金指数」は、4年連続のマイナスです。(2022年~2025年)
賃金自体は上昇しているのですが、賃金の上昇が、物価上昇に追いついていないため、マイナスになっているのです。
一方、月単位でみると、3月の実質賃金は前年同月比1.4%増、3か月連続のプラスです。賃金の上昇が物価上昇を上回り良い状況が続いています。
ただ、みずほ総合研究所の酒井才介主席エコノミストによると「今後、中東情勢の影響が出るため、先行きは不透明。マイナスに転じる可能性もある」といいます。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
石油は経済にとっては血液のようなもので、石油の値段が上がると全ての値段も上がるんです。私たちの身の回りのもの全ての値段が上がっていくのは避けられないので、対策をしていかなければいけません。
石油価格を下げることはできないので、その代替品を探すとか、少しほかのところでコストを下げるということをするしかないと思います。
井上キャスター:
日本銀行などの中央銀行が行う金融政策の一つ「利上げ」。一般的に▼物価が上がり続けるインフレの状態で「利上げ」をすると▼会社や個人はお金を借りにくくなり、▼物が買いにくくなるなど経済活動が縮小し、▼物価の上昇を抑えられるとされています。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
アメリカの物価上昇と日本の物価上昇は背景が異なります。アメリカは景気が良く、どんどんみんなが買い物をするから物価が上がっています。
しかし日本は円安や中東情勢といった外部要因で物価が上がってしまったんです。そこで金利を上げたところで、お金を借りにくくなっても購買行動に変化はありません。教科書通りの利上げで物価高を抑えられるという構図はうまく当てはまらないのではないでしょうか。
今の状況を見ている限り、利上げだけでは日本の状況は改善できないと思います。
井上キャスター:
みずほ総合研究所 主席エコノミストの酒井才介さんは「利上げ幅が物価の上昇率よりも緩やかで景気の引き締めに至っていない」といいます。
つまり、利上げが緩やかすぎるので、経済活動が縮小していかない。さらに利上げをしすぎると、今度は景気全体が冷えてしまう。そのため高市政権も日銀もさらなる利上げに慎重になっているというのです。
会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
景気は絶対に冷やしてはいけないんです。お金を使って経済を回していかなければいけない。縮小させすぎるのはよくないと思います。
それ以外にできることが本当にない。手札がないんですよね。消費減税の話もありますが、経済を大きく動かしていかなければならないということを忘れてはいけません。
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<プロフィール>
池澤摩耶さん
会社経営者・投資家
元外資系投資銀行のトレーダー 2児の母
著書に「子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育」など
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