
円相場を大きく動かした高市総理の発言
高市総理が先週末、衆院選の応援演説で「外為特会の運用はホクホク状態」、国内投資によって「為替変動にも強い経済構造を作る」などと発言したことについて、エコノミストからは「危うい現状認識」だとの声があがっています。
今月2日、週明けの円相場は155円台をつけ、前の営業日から1円以上、円安が進行しました。相場を大きく動かしたのは、先週末(先月31日)の総理のこの発言です。
高市早苗 総理
「円安でもっと助かってるのが、外為特会というのがあるのですが、これの運用、今、ホクホク状態です。だから円高がいいのか、円安がいいのかわからない。これは総理が口にすべきことじゃないけれども、為替が変動しても強い日本の経済構造を作りたい」
その後、高市総理は自身のSNSで「『円安メリットを強調』した訳ではない」と説明しましたが、市場では円安を容認しているとの見方から、円売りの流れは変わっていません。
エコノミストから「危うい現状認識だ」との指摘
こうした高市総理の発言に、エコノミストからは「危うい現状認識だ」との指摘が出ています。
2日に発表したレポートのなかで、みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏が問題視するのは、“円安で国内投資が戻ると為替に強い経済構造が作れる”との考えです。
唐鎌氏は、「日本企業は円安のなかでも、海外企業や土地・工場を買収するなど対外直接投資に熱心であり、企業は為替だけをみて投資判断をしているわけでない」と指摘。そのうえで、高市総理が前提としている「円安で国内投資が進み、製品が海外に輸出しやすくなる」といったことは、「2013年以降のアベノミクスでは確認できず」「前時代的な発想」と評価します。
外為特会のあり方に警鐘
さらに、唐鎌氏が警鐘を鳴らすのは、外国為替資金特別会計=いわゆる外為特会のあり方です。
本来、外為特会は外国為替相場が乱高下した際の介入などに使う原資であり、「運用を通じて資産を膨らませることが目的ではない」と指摘。
近年取りざたされる「儲かっているようだから流用してよい」といった考えについて、「投機筋との通貨防衛の戦いが始まる前から『弾薬』をいたずらに費消しては勝てるはずもない」と厳しく批判しています。
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