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吉野家 初の麺メニュー「牛玉スタミナまぜそば」税抜き698円、社長に聞いた価格の裏側【Nスタ解説】

経済
2025-06-25 21:34

お値段から世の中の動きを読み解いていくコーナー「きょうのお値段」。今回は、きょう発表された吉野家として初の麺メニュー「698円(税抜き)」。一体どんな麺のメニューなのでしょうか?


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125年の歴史で初めて 吉野家の新メニューは“まぜそば”

吉野家125年の歴史で初めてとなる麺のメニュー。その商品が…


吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長(6月25日午前10時すぎ)
牛玉スタミナまぜそばでございます。8月までの販売を予定をしており、この期間販売数200万食を目標としています」


具材に、吉野家のこれまでのノウハウがたっぷり詰まったのが「牛玉スタミナまぜそば(税込み767円)」なんです。

メインのお肉は、牛丼の吉野家「秘伝のタレ」で煮込んだものを使用しています。

そこに、夏にぴったりなスタミナ満点の「ニンニクだれ」を加えて、鰯などを使った「魚粉ベースの香味つゆ」と絡めていきます。

実際に、出水キャスターが食べてみました。


出水麻衣キャスター:
「インパクトのある味ですね。麺がつるつるしていて、するするっと入っていきます。味もしっかり濃くて、くせになる味です」

吉野家といえば、「うまい、やすい、はやい」がキャッチコピーですが、まぜそばの提供だと時間がかかるのではないかと思いまして、成瀬社長に聞いてみました。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長
「麺はできた状態でお店の方に入ってきます。お店でいったん軽く氷水で締めるというオペレーションにして、盛り付けるというところをコンセプトにしています」


麺商品のターゲットは「女性・ファミリー・インバウンド」

井上貴博キャスター:
牛肉の味もあるし、魚粉ベースでもあるんですか。

出水キャスター:
そうなんです。私も驚きました。具材の牛肉とお魚のダシがギュッと濃縮された魚粉ベースのタレと混ぜ合わせる。さらに、ニンニクたっぷりのタレを、お好みの量だけ入れて、全部混ぜ合わせると…あら不思議。食べたことがない。本当に新メニューといった感じでした。

また、麺が太麺ではなく、冷やし中華のようなツルツルっとした、のどごしの良い麺になっています。この時期は外が暑いです。(新メニューは)温かくないので、スルスルっとおなかに収まっていく感じがしました。

他にも「キムチ」や「とろろ」などのトッピングもおすすめだということです。


慶應義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
吉野家は、たまに食べたくなる中毒性のある味というか…。その中毒性のある感じが(新メニューには)引き継がれているなと思いました。1回食べたら、また食べたくなるのではないかな、という味が想像ができますね。


出水キャスター:
今まで吉野家といえば、30代の男性が主なターゲットでした。しかし、最近では女性の割合も増えているということです。

「吉野家 クッキング&コンフォート」という店舗の中は、U字型の座席ではなく、ファミリーで座れるところや、少し緑(植物)などもあります。ゆったりとした食事空間を提供することで女性・ファミリーの利用が増えているということなんです。

さらに、「まぜそば」という新しいメニューを投入することで、女性・ファミリーだけでなく、インバウンドという「新たな客層の獲得」を目指していくということです。


ラーメン業界を意識しての価格設定 海外店舗も視野に?

出水キャスター:
牛丼の並は498円ですから、そこから新メニューは200円ほどアップした税込767円という金額です。この価格にした裏側も、成瀬社長に直接、聞いてきました。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長によると、「世の中ではラーメン1杯『1000円の壁』と言われているが(吉野家のまぜそばは)税抜き価格600円台。1000円を超えて生業にしている人たちに負けない価格設定に」とのこと。

ラーメン業界を、ある種意識しての価格設定になっているということです。


そして、他にもこういった戦略があるようです。

吉野家 成瀬哲也 代表取締役社長は「小麦はコメと同等以上の消費をする食材。近年増加しているインバウンドの方々にも、大変ご興味をもってもらっている」とも話しています。

最近、インバウンドの方が増えています。こういった方々は、普段から麺の方を食べていて、慣れ親しんでいますので、大変興味を持ってもらっているということです。

フードアナリストの重盛高雄さんによりますと、「外国人観光客に日本でまぜそばの魅力を知ってもらい、将来的には海外店舗でも提供していくきっかけにしたいのでは」と分析していました。


慶應義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
私もアメリカで暮らしていたことがあるのですが、ラーメンや蕎麦みたいに、つゆものから啜るというのが、外国人は少し苦手という人が多いんです。でも、(新メニューは)パスタっぽい見た目でもあるし、外国人に受け入れられやすいかもしれないですね。

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<プロフィール>
中室牧子さん
慶應義塾大学教授 教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」


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