台湾有事に関する総理答弁をめぐり、中国の反発は日を追うごとにエスカレートしています。中国軍がいま、高市総理とみられる人物を題材にした“風刺画”をSNS上に相次ぎ投稿。スパイの摘発を担う国家安全省も、日本人の摘発をちらつかせ、取締りを強化すると発表しました。日中関係の溝が深まる中、総理答弁の撤回は行われるのでしょうか?
【写真を見る】中国軍が投稿、高市総理とみられる人物を題材にした“風刺画”
日本人摘発も? 取り締まり強化へ
高市総理とみられる人物が燃やすのは、「憲法」と記された本です。その炎からは旭日旗を巻いた悪霊らしきものが現れ、襲おうとしています。
こちらは靖国神社を模した建物に向かう高市総理とみられる人物。その下には「自ら墓穴を掘り、戻れない道へ進む」と記されています。
これらは中国軍がSNSに投稿したイラストです。こんな動画もあります。
ナレーション(中国軍のXより)
「“火遊び”をする者は誰であれ、いずれやけどをする」
高市総理の台湾有事をめぐる答弁への批判をエスカレートさせる中国政府。これまで、日本への渡航自粛や、留学を慎重に検討するよう注意喚起したほか、19日には日本産の水産物の輸入を事実上、停止しました。
さらに中国でスパイの摘発を担う国家安全省が19日、声明を発表しました。「近年、国家安全機関は日本のスパイ機関による中国への浸透工作などを数多く摘発し、国家の安全を守ってきた」と実績を主張。「スパイ事件の摘発」という名目で日本人拘束をちらつかせ、日本に圧力をかける狙いがあるものとみられます。
収束の糸口が見えない中、注目されているのが今週末、南アフリカで開かれるG20サミットです。
20日、中国外務省の報道官は…
ーー日本側は対話にオープンな姿勢を示しているが、両国指導者がG20で接触する可能性は?
中国外務省 毛寧 報道官
「李強首相が日本の指導者と会う予定はない。日本側は自重すべきである」
李強首相が高市総理と「会う予定はない」と改めて強調しました。
“総理答弁”撤回は?野党追及
国会では、台湾有事をめぐる“総理答弁”について追及が続きました。
共産党 山添拓 政策委員長
「事の発端は高市総理の国会答弁です。今般の日中関係の悪化の原因は“日本側にある”という認識をお持ちか」
茂木敏充 外務大臣
「一貫した政府の方針を申し述べたものだと、私は理解をしています」
山添拓 政策委員長
「例えば石破前総理、台湾海峡をめぐる懸念があっても日本の対応について公言してこなかったのがこれまでの政府の立場だと思う。外務大臣改めて、この答弁撤回すべきではありませんか」
茂木敏充 外務大臣
「同じ党に属しているにしても、それぞれ議員として見解をお持ちであって、それについてコメントすることは差し控えたい」
撤回するかどうかについては、終始言及を避けました。日中関係が冷え込むなか、高市総理はG20サミット出席のため、21日に出発します。
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