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世界初オーストラリアで16歳未満“SNS禁止法”施行 12歳「TikTokが使えなくなった」各国で進む“SNS規制”日本では?【news23】

国内
2025-12-16 21:50

ユーチューブやインスタグラムなど、日本でもおなじみのSNSアプリ。オーストラリアではこれらのSNSについて16歳未満の利用を禁止する法律が施行されました。この法律に子どもたちは黙ってはいないようです。


【写真を見る】あの手この手…子どもたちの突破法


SNSで何を見てる?子どものスマホ利用

子どもたちはSNSで、何を見ているのでしょうか?


高校3年生
「インスタでずっとリールを見ていて、海外の変な動画とか、そういうのばかり見ている」


高校1年生
「『なにわ男子』とか『Snow Man』とか、めっちゃ見る」
高校1年生
「『FRUITS ZIPPER』とか『きゅるりんってしてみて』とかTikTokで流れてきたらずっと見てしまう」


高校1年生
「『NiziU』のMIIHIちゃんの動画」
「ドゥフじゃねえよ」


10日、オーストラリアでは、16歳未満のSNS利用を禁止する、世界初の法律が施行されました。


オーストラリア アルバニージー首相
「世界をリードする措置。この改革でオーストラリアの子どもたちは、子どもらしくいられる」


日本では愛知県・豊明市が、10月から全市民を対象にスマホの利用を1日2時間以内にするよう促す条例を施行。


子どもたちは2時間以内に加えて、小学生は午後9時、中学生は午後10時以降の使用を控えるよう促されていますが…


小学5年生
「嫌な条例ですね。最悪です」
「子どもの人生が甘く見られている」
「舐められている。2時間という屈辱が半端ない」
「あまりゲームできないし」


条例がない都内。子どもたちは一日、どのくらいスマホを利用しているのでしょうか?


高校2年生
「写真が5時間30分。TikTokが2時間33分」


小学3年生
「3時間くらい。YouTubeのショート動画を見るのが楽しい」


父親は娘にスマホ利用は「5時間まで」と伝えているそうですが…


ーーお父さんとの約束は守れている?

小学3年生
「破っているときもある。寝る前に布団で見ているとき」


ーーお父さんになんて言うの?

小学3年生
「見つからないようにしている」

父・40代
「初めて聞きました」


あの手この手…子どもたちの突破法

子どもたちがよく見ているという、インスタやYouTubeなどのSNS。オーストラリアでは、SNSのいじめや犯罪が社会問題になっていて、16歳未満のSNS利用を禁止に。


対象は「Instagram」「TikTok」「X」「YouTube」など10のサービスで、適切な措置を講じなかった運営会社には、日本円で約50億円の罰金が課されます。


12歳
「TikTokが使えなくなった」


13歳
「いつもインスタグラムで友達と連絡していたから、できなくなって寂しい」


インスタグラムの画面を見せてもらうと、「オーストラリアでは法律で16歳未満はSNSが使えません」との文字が…


13歳
「ばかな政策だよ。首相嫌い」


15歳
「政府じゃなくて親がやるべきことだと思う」


国による法律での禁止に、子どもたちも黙ってはいません。


15歳
「簡単だよ。新しいアカウント作ればいいんだから」


15歳
「13歳・14歳でも使えたと聞いたことがある」


ウソの年齢で登録する子どもや、禁止された10種類以外のSNSを探して使う子どもが増えているといいます。


天気予報アプリに4時間?スマホ制限の“抜け穴”

制限をかけても知恵をしぼり抜け穴を見つけてしまうのは、日本も同じ。


こちらは中学3年生の息子を持つ、ITエンジニアの尾池利徳さん。息子のスマホにはYouTubeなどのアプリを使いすぎないよう、時間制限を設定。


一方、学習アプリや地図・天気などのアプリは無制限にしていたそうですが…


中学3年生の息子をもつ 尾池利徳さん
「無制限にしていた天気予報のアプリが4~5時間とか、かなり使われていて、息子の性格からして絶対に悪いことをしているなと分かったので、『天気予報ばかり見て気象予報士にでもなりたいのか』って言ってツッコミを入れた。スタンプでごめんねと向こう(息子)が言ってきたので」


実は天気アプリ内のブラウザを経由して、動画やサイトなどを見ることができ、これなら時間制限にも引っかからないことに息子が気づいたといいます。


中学3年生の息子をもつ 尾池利徳さん
「制限したから全部万全というわけではないとすごく感じた」


世界で進むSNS規制 日本では?

小川彩佳キャスター:
制限されればされるほど、そこに反抗したくなる気持ちも高まってしまうのかもしれないですね。


藤森祥平キャスター:
子どもへのリスクを減らすために、オーストラリアでは、16歳未満のSNS利用を禁止する法律ができました。


現地では「たばこやお酒と同じように有害」という声もあり、反映されているそうです。


「TikTok」や「X」など10のサービスが対象になっており、適切な措置を講じなかった運営会社には罰金として、日本円で最大約50億円の罰金が科されるというルールになっています。


オーストラリアだけではありません。


【子どものSNS・スマホ制限】
・マレーシア:来年~、16歳未満のSNS利用制限へ
・デンマーク:早ければ来年~、15歳未満のSNS利用禁止へ
・EU:16歳未満のSNS利用制限、賛成多数で可決
・韓国:来年度~授業中のスマホ使用禁止


小川キャスター:
SNSの功罪の「罪」の部分が、どんどん今大きくなってしまっているところもあるのかもしれません。


ただ今の若い世代の皆さんにとって、SNSは日常と切っても切れないものになっています。これを突然制限されるのは、それをよりどころにしている方たちにとっては、本当に酷なことで、同時進行で行っていかなければならないことがたくさんあるように感じます。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
私は規制が必要だと思います。先進国の中では、むしろ遅きに失している方だと思います。


2つ理由があり、1つは闇バイトといった犯罪の温床になっています。もう1つは、これだけフェイク情報があふれかえっていると、若い人の思考能力に影響を与えていると思います。


その2点から早急に規制が必要ですし、それとは別に、学校でメディアリテラシーの教育が非常に大事になってきていると思います。


藤森キャスター:
教える大人側もついつい夢中になってやっている。その姿を子どもが見たら、それは子どももやりますよね。なかなか言い出しづらいんですが、一緒にやっぱり学び合わないといけないですね。


16歳未満のSNS利用について「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『16歳未満のSNS利用』について「みんなの声」を募集しました。


Q.16歳未満のSNS利用制限 日本でも導入すべき?
「犯罪やSNS依存を減らすため賛成」…40.1%
「どちらかというと賛成だが、柔軟な制度設計を検討すべき」…41.3%
「デジタル教育や保護者による管理を優先すべきで、どちらかというと反対」…13.5%
「若者の連絡手段を奪うため反対」…3.4%
「その他・わからない」…1.8%


※12月15日午後11時16分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは16日午前8時で終了しました


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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年


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