21日午後、鹿児島県に上陸した台風12号。すでに県内では浸水や土砂災害などの被害が出ています。さらに今後、22日にかけて線状降水帯が発生するおそれもあり、注意が必要となっています。
【写真を見る】台風12号が鹿児島に上陸 県内では冠水・浸水・土砂災害などの報告相次ぐ 22日にかけ線状降水帯発生のおそれも【news23】
「身の危険を感じるほど風が…」
台風12号は21日午後5時すぎ、鹿児島県日置市付近に上陸しました。
午後5時半ごろの鹿児島市内の様子。横殴りの雨が降り、信号は青になりましたが、なかなか前に進めず、風の影響で車も揺れているのがわかります。猛烈な雨の影響で、鹿児島県内では浸水や土砂災害などの報告が相次いでいます。
午後6時半ごろの鹿児島市内の映像を撮影した人は「川が氾濫して、水がどんどん流れてきた」と被害の状況を語りました。
台風上陸前から、鹿児島県内は激しい雨に見舞われていました。薩摩川内市の午後1時の様子。傘を両手で抑えながら歩き、地面を打ちつける雨は波打つようになっています。
いちき串木野市付近では、午後2時半までの1時間におよそ120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が出されました。
この台風12号は動きが非常に遅く、鹿児島県では22日夕方にかけて、線状降水帯が発生して、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があり、警戒が必要です。
台風12号が上陸した鹿児島から現在の様子を中継でお伝えします。
いちき串木野市では土砂崩れが3か所、床上・床下浸水の被害が2件
台風が近づく鹿児島県の鹿屋市です。台風12号は21日午後、薩摩半島に上陸し、いちき串木野市付近では、1時間におよそ120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が出されました。
いちき串木野市では、これまでに住宅の裏山などで土砂崩れが3か所、床上・床下浸水の被害が2件入っています。
また、南九州市でも複数の住宅が床上浸水したほか、南さつま市の70代の女性が低体温症の疑いで救急搬送されたということです。
22日夕方までに予想される24時間雨量は、多いところで薩摩地方で300ミリ、大隅、種子島・屋久島地方で200ミリです。土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
なぜ急に台風が?22日夕方にかけて九州南部に線状降水帯発生のおそれ
森田正光 気象予報士:
21日に急に発生した台風12号は動き遅いので長い時間、大雨が続くことになります。
なぜ、このようなことになったのかというと、実は急に発達したのには理由があります。海水温が30度ぐらいあるんですけれども、平年よりも1~2度高くなっています。この1度というのが重要になってくるので、急激に発達しました。
この後どうなっていくかというと、今後の予想雨量を見てみると、午前0時からの様子を見ると、南の方から雨雲が集まってきます。従って、線状降水帯が今後九州南部、宮崎県も含めて発生する可能性がありますので、そうなるとより雨量が多くなります。
22日の夕方までで九州南部では300ミリという予想降水量となっています。2週間ほど前にも大雨がありましたので、警戒が必要な状況だと思います。
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