
3月21日(金)に開幕する世界室内陸上(中国・南京)に向け、14日に13名の日本代表が発表された。
【写真を見る】世界室内陸上に“桐生祥秀”以来の高校生スプリンター・西岡尚輝が初出場 ! 「あまり気負わず自分の走りを」
パリオリンピック™に2種目で出場した田中希実(25、NewBalance)、100mハードル日本歴代2位の記録を持つ田中佑美(26、富士通)、さらに2023年世界陸上ブダペストの110mハードルで日本人初の決勝進出を果たした泉谷駿介(25、住友電工)が走幅跳で選出されるサプライズもあった。
そんなトップ選手が名を連ねる中、男子60mに高校生スプリンターが初選出。今年3月に卒業式を終えたばかりの西岡尚輝(18、東海大大阪仰星高)、日本陸上界期待の逸材だ。
桐生祥秀の“不滅の記録”を追いかけた高校生活
西岡の名が陸上界に広まったのが去年の全国インターハイ男子100m準決勝。スタートで出遅れるも、得意の中盤からの加速で一気に飛び出し1着でフィニッシュ。記録は10秒11、桐生祥秀の記録を塗り替える大会新記録だった。
それでも西岡は満足することなく、さらに上の記録を見据えていた。
「高校に入った当初はそこまで行くとは思っていなかった。学年が上がるに連れ記録も伸び、どこまで行けるのかなという思いと、皆さんの言う桐生さんの“不滅の高校記録10秒01”を更新したいという思いが強くなった。結果的には更新できなかったが、少し近づけたのは良かったと思う」
昨年8月には初めての世界の舞台、U20世界陸上(ペルー・リマ)に出場。100mで5位入賞を果たし、銅メダルを獲得した桐生祥秀に次ぐ日本歴代2番目の成績を収めた。
「U20世界陸上で初めて世界の舞台を経験して、自分が知らない世界を知った。シニアの舞台でも世界大会に出場し続けたい想いが強くなった」
更なる飛躍を誓った今年、2月の室内日本選手権60mで高校生ながらシニアの舞台で初優勝を飾り、記録は桐生祥秀の持つU20日本記録の6秒59に並んだ。この記録で世界室内陸上の参加資格を掴み、桐生以来の高校生出場となる。
高校陸上部の卒部式を取材した際には、「高校生活はあっという間でした。一番印象に残っているシーンで言ったら、全国インターハイに陸上部の方たちが応援に来てくれて、皆で喜んだのが嬉しい思い出としてあります。でも、普段の仰星高校での練習時間が一番楽しい思い出です」と振り返った。
高校生として最後の出場となる世界室内に向けて、「初のシニアでの世界大会ということで、とても緊張する部分もあるんですけど、チャレンジャーの気持ちであまり気負わず自分の走りができたら。大学で競技生活が始まる前に、60mで世界のトップ選手と戦えるいい機会なのでとても楽しみにしています」と心境を語った。日本陸上界期待のスプリンターが、世界に羽ばたく―。
■西岡尚輝(にしおか なおき)プロフィール
大阪府枚方市出身。今年4月筑波大学に進学。100m自己ベスト10秒11。
好きな選手「同じ大阪出身の坂井隆一郎(パリ五輪100m日本代表)」
将来の夢「世界大会決勝」
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