ALS患者を殺害した罪などに問われ、一審で懲役18年を言い渡された医師の控訴審で、大阪高裁は一審を支持し、医師の控訴を棄却しました。

判決によりますと、医師の大久保愉一被告（46）は5年前、元医師の山本直樹被告（47）と共謀し、ALS患者の林優里さん（当時51）から依頼を受け、薬物を投与し殺害するなどしました。

一審で京都地裁は「憲法は『命を断つために他者の援助を求める権利』は保障していない」として、山本被告の父親を殺害した罪なども含め懲役18年の判決を言い渡し、大久保被告は控訴していました。

きょうの判決で、大阪高裁はALS患者が尊厳死を希望する意思に一定の理解を示したうえで、「直接診察することなくSNSでやり取りしただけで、被害者の（死を希望する）意思の真摯性を見極める作業をしていない」として控訴を棄却しました。

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