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西友を買収で注目「トライアル」安さのヒミツ、IT駆使で客取り込み低価格実現、東京にも進出?【Nスタ解説】

経済
2025-03-06 22:19

西友を買収した事で、いま注目されているスーパーの「トライアル」。お手頃価格を実現、急成長とそれを支えたハイテク技術とは?


【写真で見る】東京に店舗なし トライアルってどんな店?


九州で大人気のスーパー「トライアル」西友を買収 都内の店舗は「0」

小林由未子キャスター:
5日、トライアルを運営する会社が西友の買収を発表しました。トライアルとはどんなお店なのか。


▼24時間営業 トライアル
九州を中心に343店舗
・関東 約60店舗
・東京都内 0店舗


このトライアルというお店は、1974年にリサイクルショップからスタート。その後、84年にシステム開発などのIT分野に進出しました。そして、92年にトライアル1号店が開店し、食品から生活用品まで揃うディスカウントストアとなっています。


▼西友
→本州に242店舗
・関東・中部・関西中心に展開
・駅前などの好立地店舗が多い


なぜトライアルが西友を買収したのか。出店エリアの重複がほぼないことから、相乗効果を期待しています。トライアルホールディングスは「お互いの強みを融合し、これまで以上の価値を提供したい」と話をしていました。


このトライアルは一体どんなお店なのか。九州では大人気となっているようですが、こんなものが発売されています。


▼とにかく安い&ボリューム満点
・ミネラルウォーター 500mL 29円、2L 54円
・たまごぷりん 容量465g 299円
・袋ラーメン 5食入り169円
・保湿ティッシュ 4個パック399円

▼こだわりの惣菜
・ロースかつ重 299円
各ジャンルに精通した職人がレシピを発案
→専用の調理マシーンを開発


井上貴博キャスター:
商品ラインナップなどはドン・キホーテに近いですね。


「今の西友より低価格化できるかも」東京にも進出か?

小林キャスター:
西友とトライアルの今後について、流通経済研究所の池田満寿次上席研究員によると「いまスーパー選びの主流は『惣菜の味・値段』。惣菜部門で後れを取っていた西友の新たなチャンスになるのではないか。また、管理運営コストが削減し、今の西友より低価格化できるかもしれない」ということです。


ホラン千秋キャスター:
専用の調理マシンもそうですし、自動のカートなど、徹底的にデジタルに振るっていうことですね。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
日本では夕方になると半額などの表示を張り替えると思いますが、最近アメリカの西海岸に行った人によると、デジタル表示が一般的になっているそうです。デジタル化もどんどん普及していますから、ちょっと出遅れると古いモードのスーパーということになってしまいますよね。


ホランキャスター:
人が手作業でやらなくても良いシステムを導入できれば、ここは人しかできないというところに注力できますよね。


トライアルの魅力は“IT技術” レジ付のカートで袋詰めの必要なし クーポンを逃さない仕組みも

小林キャスター:
トライアルの魅力の一つが、IT技術を使っていること。専用のプリペイドカードやアプリで個人認証をして、商品のバーコードを自分でカートに読み取らせて、買い物かごに入れる。その後専用ゲートを通れば決済が完了します。精算はわずか30秒ほど。

マイカゴも販売しているので、カートにマイかごを乗せれば、そのまま袋に詰めずに車に行けるので、すごく時短になる。


井上キャスター:
時短にもなりますし、専用プリペイドカードをお客さんが取らなくてはいけないということは、店側からすると全データを集約できることにもなりますね。


小林キャスター:
さらに主婦としては嬉しい情報が…タブレット上にクーポン一覧が表示されます。商品をスキャンすると自動でクーポンを知らせてくれるので、「あのクーポンあったんだ」と逃すことがない。お得に買い物をすることができるというのも魅力の一つのようです。


ホランキャスター:
クーポンもそうですし、安さは本当に驚愕でした。物価高の今では難しいかもしれませんが、あの安さを都内や首都圏、西友がある店舗で実現してくださるのであれば願ったり叶ったりですね。


星浩さん:
こういう形でどんどん流通業界の再編が加速すると言われているので、第一歩になると思います。


井上キャスター:
元々アメリカのウォルマートが西友に目をつけたときにトライアルを大変評価高く評価してたという話がありますが、首都圏では今、オーケーやロピアも急成長している。そことやり合うことで吸収合併が進むのか、戦国時代になりますね。


星浩さん:
そこも実はアメリカのヘッジファンドなどが狙っていますから、海を越えて再編や吸収合併が進む可能性もあります。円が安いのでアメリカからすると日本の会社はお買い得なんです。


ホランキャスター:
特徴が尖れば尖る分、消費者としては「ここに行けばあれがある」「ここはあれが強い」ということが分かりやすいので、より選んでもらえる部分にはなると思います。西友がどう変化していくのかも含めて、ぜひ行きたいなという気持ちでいっぱいです。


井上キャスター:
スーパー業界だけでなく、セブン&アイ・ホールディングスもこれから大きく変わりそうだということで、コンビニエンスストアも含めた業界再編が進みそうです。

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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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