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イランめぐる攻撃 止まらぬ理由にアメリカとイスラエルの“特殊”な関係 トランプ政権を支えるキリスト教「福音派」とは【news23】

海外
2026-03-05 12:45

イランをめぐる攻撃がなぜ止まないのか?背景にあるのは、アメリカとイスラエルの特殊な関係です。トランプ大統領がイスラエルに“べったり”な理由とは?


【写真を見る】学校への攻撃で死亡した165人の合同葬


「すべてが止まってしまった」市民の痛烈な嘆き

イスラエル北部、隣国・レバノンの国境から200メートルほどの街。レバノンを拠点とする親イラン組織「ヒズボラ」からの攻撃を報せるサイレンが鳴り響きます。


記者
「(首都の)テルアビブと違ってレバノンに非常に近い場所ですので、サイレンが鳴って数十秒でドローンやミサイルが着弾する可能性があります。爆発音が響いています」


シェルターには、住民が避難していました。


イスラエル市民
「普通の状態じゃないので混乱している。安全な場所が必要だが、誰もいないし店もない。すべてが止まってしまった」


女性は4日、この街を離れることを決めました。家にいつ戻るかは、まだ決められていないといいます。


イスラエル市民
「分からないけど、(街を離れるのは)数日になると思う。とてもつらい、簡単じゃない」


一方で、イスラエルもレバノンにいるヒズボラに対して攻撃を行っています。


UAEがイラン攻撃を検討か サウジアラビアも攻撃に参加する可能性

記者
「まさに今、煙が上がっている場所が分かると思います。あの辺りから、イスラエル軍がヒズボラの拠点に対して攻撃を強めている局面です」


イスラエルは首都・ベイルートにも空爆を行っていて、レバノン全土ですでに50人以上が死亡しました。


運ばれているたくさんの棺。イラン南部・ミナブ市では、学校への攻撃で死亡した165人の合同葬が行われました。


イランの国営メディアによると、これまでに全土で1045人が死亡したと発表しています。


一方、イランも反撃を続けています。


UAE=アラブ首長国連邦のドバイでは、アメリカ領事館近くへのドローン攻撃で火災が発生しました。


こうしたなか、UAEがイラン攻撃を検討していると報じられました。サウジアラビアも攻撃に加わる可能性があるということで、戦火の拡大が懸念されます。


世界中の経済に影響も…トランプ氏「あくまで一時的」 

出口が見えない“イラン攻撃ショック”は日本経済を直撃しています。4日の日経平均株価は、一時2600円以上値下がりしました。


さらに懸念されるのが、物価高です。アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃以降、原油価格が上昇しています。世界中の経済に影響が出ていますが、トランプ大統領は…


トランプ大統領(3日)
「しばらくは原油価格が少し高くなることがあるだろうが、これが終われば原油価格は以前よりも下がると信じている」


原油価格の上昇はあくまで一時的で、「必要であれば、米海軍はホルムズ海峡を航行するタンカーの護衛を開始する」と表明しました。


今回の軍事作戦について、イスラエルが主導してアメリカに攻撃を迫ったという見方も出ています。


――イスラエルがイランへの攻撃を強制したのか、ネタニヤフ首相がアメリカを引き込んだのか?

トランプ大統領(3日)

「いや、私がイスラエルに無理強いしたかもしれない。私はイランが先に攻撃してくるだろうと思っていた。もし我々が行動を起こさなければ、イランが先に攻撃していた」


トランプ大統領は、「我々が攻撃しなければ、イランが先に攻撃していた」と発言しましたが、根拠は示しませんでした。


支持率は上がらず中間選挙でトランプ氏の進退にも影響か

アメリカによるイランへの攻撃は、今年11月の中間選挙にも影響を与えるかもしれません。


中間選挙は、第2次トランプ政権の審判と位置づけられています。その選挙に向けて、共和党と民主党がそれぞれ候補者を決める予備選挙がスタートしました。


有権者
「私は今のところ、軍事作戦を支持しています。あくまで私が今持っている情報に基づけばですが、正しいことをしていると思っています」
「これから何が起こるのか心配です。みんなが一緒に平和に、愛の中で暮らせたらいいのに」


軍事作戦へのスタンスは候補者によって違いますが、与党・共和党側は「大統領の決断を評価し、アメリカ軍の貢献を称賛」、野党・民主党側は「戦争は悪であり、今後のテロなどを懸念」といった主張が目立ちます。


直近のトランプ政権に対する世論調査の平均では、「支持しない」が「支持する」を上回っていて、イラン攻撃のあとも支持率は上がっていません。


現状、連邦議会は与党側が上院・下院とも多数を占めていますが、もし中間選挙で敗れれば大きなダメージとなります。


歴代大統領も腐心 見え隠れする「福音派」の存在

支持率が低迷する中、なぜ、アメリカはイスラエルと共にイランへの軍事作戦を続けるのか。大きな理由のひとつがイスラエルとの関係です。


立教大学 文学部キリスト教学科 加藤喜之 教授
「宗教的な背景からいうと、イランはイスラエルにとって常に脅威だった。何とかしてイランの脅威を退けたいというのが、イスラエルの願いであったし、そのイスラエルを支援するアメリカの福音派の願いでもあった」


「福音派(ふくいんは)」とは、キリスト教・保守派の集団です。聖書を重んじる福音派は、アメリカの人口の4分の1を占めるといわれ、トランプ氏最大の支持基盤です。


アメリカの歴代の大統領候補者も選挙の際、福音派からの支持を取り付けることに腐心してきました。


立教大学 文学部キリスト教学科 加藤喜之 教授
「近年の米国の選挙では福音派が、実際に投票に行ってくれる福音派に加えて、ロビー団体や寄付、ボランティアにおいて、かなり実働部隊として活躍している。福音派を無視しては、選挙戦が成り立たない状態になっているんじゃないか」


その福音派は、宗教上の理由からイスラエルを重要な国と捉えています。そのためトランプ氏は、イスラエルにとって脅威となるイランの現体制の弱体化にこだわっている、と指摘されています。


立教大学 文学部キリスト教学科 加藤喜之 教授
「(一部の福音派は)今回熱狂している。ついにイランというものを打ち破ってくれたと、トランプこそが我々が待ち望んでいたリーダーだという声も各地で聞こえる」


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