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「攻撃は成功だった」トランプ大統領がアメリカのイラン核施設攻撃の成果を強調…ホルムズ海峡封鎖の危機で世界経済や日本への影響は?【news23】

海外
2025-06-24 14:40

イランの核施設攻撃に踏み切ったアメリカのトランプ大統領。「攻撃は大成功だった」と成果を強調しました。対するイランの報復として懸念されているのが、「ホルムズ海峡」の封鎖です。世界経済や日本への影響はどうなるのでしょうか。


【写真を見る】攻撃されたイランの核施設


米軍がイラン核施設を攻撃 トランプ大統領「攻撃は大成功」と成果強調

緊張続く中東情勢は21日、新たな局面を迎えました。


アメリカ トランプ大統領
「ありがとう。先ほど、米軍がイラン政権の3つの主要な核施設を大規模かつ正確に攻撃をした。今夜、私は世界に向けて、攻撃が大成功を収めたことを報告する」


アメリカ軍が攻撃に踏み切ったのは、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンにある3つの核施設。このうち、フォルドゥにはイランの核開発の中核とされる施設が地下80mにあるとされていました。作戦名は「ミッドナイト・ハンマー(真夜中の鉄槌)」。


アメリカ国防総省によれば、フォルドゥとナタンズの核施設に対し、14発の大型地中貫通弾「バンカーバスター」を実戦で初めて投下したと明らかにしました。


攻撃された核施設を空から見てみます。イスファハンでは、広範囲にわたり建物が破壊され、フォルドゥでは地面に複数の穴が確認できます。


支援を求め続けてきたイスラエルは、今回の攻撃を絶賛。


イスラエル ネタニヤフ首相
「おめでとう、トランプ大統領。イランの核施設を攻撃するというあなたの英断は歴史を変えるだろう」


ただ、イランの原子力庁は攻撃を受けたことを認めつつも…


イラン原子力庁
「『国家産業』の発展を決して止めることはない」


核開発を続ける姿勢を強調しました。


ホルムズ海峡封鎖を国会で“承認” 原油価格への影響は?

アメリカの参戦で中東情勢は今後どう動いていくのか。


アメリカ バンス副大統領
「我々はイランと戦争をしているのではない。イランの核開発計画と戦争しているのだ」


「紛争に関心はない」と強調するのは、アメリカのバンス副大統領。一方の大統領は…


トランプ大統領のSNSより
「“体制転換”という言葉を使うのは政治的に正しくないが、イランの現在の政権がイランを再び偉大にできないのであれば、なぜ体制転換が起こらないのだろうか?」


ハメネイ師をトップとするイランの体制について、転換の可能性があることを示唆する投稿をしました。


トランプ氏から圧力をかけられたハメネイ師。こちらも自身のSNSで、額にダビデの星がある髑髏に火が降り注ぐ画像とともに…


ハメネイのX
「敵は大きな過ちを犯した。罰を受けなければならない」


イランはアメリカ軍の攻撃を受けたあと、イスラエルにミサイル攻撃を行い、子どもを含む少なくとも23人がけがをしたということです。


そして、イランが次の一手に繰り出したのが、原油輸送の要衝「ホルムズ海峡」の封鎖。国営メディアによれば、国会ですでに承認されていて、最終決定は最高安全保障委員会の判断が必要になるということです。


日本が原油輸入する際、9割が利用しているというホルムズ海峡。原油の先物価格が一時1バレル=78ドル台をつけ、約5か月ぶりの高値になるなど、早くも影響がみられはじめています。


ロイター通信によると、アメリカ金融大手「ゴールドマン・サックス」が想定する「最悪のシナリオ」では原油価格が1バレル=100ドルを超える可能性があるとしています。


もしもイランが封鎖に踏み切った場合、日本、そして世界に大きな影響を与えるのは必至です。


星さん「長期戦になるとイランが有利な交渉を進めていく可能性も」

小川彩佳キャスター:
23日夜、石破総理はアメリカのイラン攻撃について、「核兵器保有を阻止するという決意を示したもの」「対話の再開を要請する」と答え、トランプ大統領の姿勢を支持するかどうかは明言を避けた形です。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
非常に苦しい言い方だと思います。


今回の爆撃は、どう見ても国連憲章に違反するものであることは明らかなので、日本政府としても「認められない」というのが本音なんですが、日本としては関税交渉などを抱えているので、「非難はできない」ということで、こういう言い方になったわけです。


ちなみに、アメリカは2003年にイラクを攻撃しましたが、当時の小泉総理はいち早く「支持する」という表明をしたんです。実はこのとき、当時のブッシュ大統領とパウエル国務長官が国連に対して、「大量破壊兵器があるから、イラク攻撃を認める決議を出してほしい」と要請していたんです。


藤森祥平キャスター:
結局、決議はされませんでしたが、働きかけていたということですね。


星浩さん:
それなりに段取りは踏んでいましたが、最終的には決議が認められず、古い決議で開戦に踏み切ったという経緯があったわけです。


例えば、今回の核兵器についても、トランプ大統領が認めている「イスラエルの核」は良いけれども、認めない「イランの核」は絶対にダメだ、というようなダブルスタンダードが明らかになったということですね。


藤森祥平キャスター:
イランの報復はどれぐらいの規模になるかですよね。


星浩さん:
おそらくイランは、「正当化されない国際法違反だ」という国際世論がどんどん広がっていくのを見ながらアメリカの中東にある基地を叩く、場合によっては、ホルムズ海峡を封鎖するなど、いろんな選択肢の中からどれを選ぶかということをこれから考えながら、アメリカとの間合いをとっていくんだと思います。


なので、長期戦になってアメリカが引きずり込まれるようになってくると、イランが有利な交渉を進めていくということにもなりかねないと思います。


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〈プロフィール〉
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年


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