
受刑者の選挙権を制限する公職選挙法の規定は選挙権を保障した憲法に違反しているとして、元受刑者の男性が国に賠償などを求めた裁判で、最高裁大法廷は、11月18日に判決を言い渡すことを決めました。
原告は詐欺の罪で実刑判決を受けた男性で、服役中に行われた2021年の衆議院選挙や2022年の参議院選挙に投票できませんでした。
公職選挙法では、禁固刑以上の刑が確定した受刑者は選挙権を持たないと規定されているためで、男性は「規定は、選挙権を保障する憲法15条に違反する」として、国に賠償などを求めています。
1審の東京地裁は、「法秩序を乱した者の選挙権を制限するのは合理的だ」などとして規定を「合憲」と判断し、男性側の訴えを退けました。
2審の東京高裁も男性側の控訴を退けたことから、男性側が上告していました。
最高裁は15人の裁判官全員が参加する大法廷で審理することを決め、今月14日、原告と被告、双方の意見を聴く弁論を開きました。
弁論で男性は「刑務所の中にも政治について考える人や社会を変えてほしいと願う人がいる。自分の1票で、誰かを応援したいと思う人がいる。受刑者の権利を奪わないでほしい」と意見陳述し、代理人は「受刑者の選挙権を一律かつ自動的に制限するべきやむを得ない事情はない」と主張しました。
一方の国側は「受刑者は法秩序の維持や社会の安定を少なからず損なわせた者で、刑の執行を終えるまでは選挙権を行使する適格性はない」として、規定は「合理的だ」と主張し、訴えを退けるよう求めています。
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