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「うるう秒」廃止→「うるう時間」導入へ…人命関わるシステム影響の懸念を解消か 次の調整は約7000年後【Nスタ解説】

国内
2026-10-14 21:36

いま変わろうとしている世界の時間に関するルール。
「うるう秒」廃止して「うるう時間」導入が国際会議で議題になっており、日本時間の15日に採決される見通しです。


【写真で見る】うるう秒「8時59分60秒」の時刻表示(2017年&2015年)


「うるう秒」廃止、「うるう時間」導入へ

井上貴博キャスター:
13日~15日にかけ、フランスで「国際度量衡総会」が開催されています。

“度量衡”とは読んで字のごとくで、長さや重さや体積など、世界的なルールを決めましょうという会議です。


1880年代に始まった大変歴史のある会議で、今回新たに「うるう秒」を廃止し、「うるう時間」を導入することが議題となっています。


かつて「うるう秒」が制定された背景 0.9秒のズレで困った職業は…

井上キャスター:
“うるう”といえば、まずピンとくるのは「うるう年」ではないでしょうか。


地球は太陽の周りを回っており(=公転)、1周で1年といわれています。

しかし細かくみていくと、1周は365日と6時間なので、6時間分ズレます。そこで4年に1回、1日多くすることで公転のズレを修正しようというのが「うるう年」の考え方です。


一方、今回話題になったのが「うるう秒」です。


地球は自転しています。ある軸を中心に自分で回っており、1周するのが1日です。
ただ、これも細かく算出していくと、24時間からズレていることがわかってきました。


厄介なのが、どのくらいズレるかが不規則に変わるということです。


人間はいろいろな技術革新を行い、原子時計というものができました。これにより不規則なズレの細かい算出ができるようになり、ズレの上限は0.9秒以内に収め、0.9秒を上回る場合は「うるう秒」で調整するということが国際的なルールで制定されました。


「0.9秒でそんなに変わる?」と私は思ったのですが、たかが0.9秒、されど0.9秒です。

一昔前、0.9秒誤差が出ると非常に困ったのは「船乗り」です。当時は正確な位置を把握するのに、1秒ズレると400mズレたそうです。0.9秒ズレると命に関わります。


わずか1秒で障害? 「うるう秒」のリスクとは

井上キャスター:
自転のズレを戻す「うるう秒」は、いつ調整されてきたのでしょうか。


直近では2017年1月1日、午前9時の直前に「8時59分60秒」という表記を加えました。その前は2015年7月1日にも行われています。


ひかり電話の時報サービスも、2015年7月1日には、午前9時を告げる「ポーン」という時報が2回鳴りました(「8時59分60秒」と「9時00分00秒」)。


「うるう秒」の1秒のために、コンピュータシステムを変えるのが大変だということです。


2012年7月1日の「うるう秒」では…

▼アメリカでは大手ウェブサイト・アプリ
→軒並みダウン

▼オーストラリアの航空会社
→予約システムが一時停止して搭乗手続きが手作業になったり、フライトの遅延などが発生

NICT(情報通信研究機構)時空標準研究室の井戸哲也室長は、「デジタル化が進んでいくと、人命に関わるシステムに影響が出かねない」と話します。自動運転や手術ロボットなど、幅広い分野に影響を及ぼす可能性があるということです。


「うるう時間」1時間ズレるのは約7000年後?

井上キャスター:
そこで今回取り入れられる「うるう時間」とは、どういうものなのでしょうか。


今後は、ズレの上限を1時間(3600秒)にするそうです。

井戸室長は「うるう時間が導入されるとシステム障害などの影響は“解消”される」としています。

というのも、1時間ズレるのは約7000年後で、時間のズレは70年で約37秒。つまり、7000年後の子孫に問題を先送りしたともいえます。


数千年前の課題をどう引き継ぎ、将来どう解決していくのか。今後の国際的な議論が注目されます。


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