
山下貴司法務大臣はきょうの記者会見で、民法上の「不法行為」の規定のあり方を見直すため、有識者による研究会を設置すると明らかにしました。
民法上の「不法行為」の規定は明治時代に民法が制定されて以降、ほとんど変わっていませんが、インターネット上の誹謗中傷などが深刻化する中、裁判で人格権の侵害に対する不法行為が認められたとしても、「損害賠償額が少なく十分な救済になっていない」とする声が上がっています。
こうした指摘を受けて、山下貴司法務大臣はきょうの会見で、民法上の「不法行為」の規定のあり方を見直すため、有識者による研究会を設置すると明らかにしました。
法務省によりますと、研究会では、▼インターネット上での誹謗中傷などについて、被害の内容や悪質性などを慰謝料を考慮する要素として明文化するかどうかや、▼死者に対する名誉棄損について、遺族が賠償や差し止めを請求できる規定を明文で設けるかどうかなどを議論するということです。
一方、一定の期間が経過すると損害賠償請求ができなくなる「消滅時効」については、未成年者への性加害などで「被害を打ち明けられない間に時効を迎えるケースが少なくない」と指摘する声が上がっています。
不同意性交の罪などの性犯罪では2023年に法改正され、被害者が18歳未満であった場合、実質的に公訴時効の進行が18歳になるまで猶予されることになりました。
研究会では、民事上の不法行為に関する「消滅時効」についても、起算点を見直すかどうかなどを議論することにしています。
山下大臣は「現在の民法では想定されていない権利侵害について、将来的な見直しも視野に基礎的な研究をしてもらう。充実した議論を、期待をしている」と話しました。
研究会の第1回会合は、あす開催される予定です。
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