
8月23日の午前2時頃、茨城県南部を震源とする最大震度5弱の地震が発生し、関東の広い範囲で強い揺れが観測されました。多くの人が寝静まった深夜を襲った突然の揺れ。
就寝中に強い地震が起きた時、どのように行動すればよいのでしょうか。
【写真を見る】深夜の地震…就寝中にどう身を守る?"船酔い"のような「長周期地震動」とは【THE TIME,】
「いざ起きたらパニックに…」深夜の揺れ、備えていても体が動かない現実
街で話を聞いてみると、多くの人がすぐに行動できなかったと話します。
20代の男性は「起きたらパニックで真っ白になり、次どう動けばいいのか即座にわからなかった」
と当時を振り返りました。
父親が防災士の資格を持ち、普段から地震に備えているという40代の女性は「靴を枕元に置いたり、安全靴を準備したりしているが、とっさに緊急地震速報の音が鳴るとすごく怖い。寝てる時だととにかく子どもを守ることしかできない」
また、「夜中の緊急地震速報が怖かった。寝起きは何も対処できない」「何もできず枕で頭をかばい、ひたすら揺れがおさまるのを待った」という戸惑いの声も多く聞かれました。
就寝中の地震ではすぐに行動することが難しいようです。
では、どのように身を守ればよいのでしょうか。
危機管理教育研究所の国崎信江氏は、体を丸めて頭を守る「ダンゴムシのポーズ」を推奨しています。
まずは体を丸めて頭を守る姿勢をとり、さらに枕や布団で体を覆うことで、落下物から身を守ることが重要だといいます。
そして、揺れがおさまった後は、「ゆったりと着られて、外にも出ていけるような部屋着に着替えて寝る。足元には靴下、できれば靴も近くに置いておくといい」とアドバイスします。
「船酔いのような感覚」…もう一つの脅威“長周期地震動”
8月23日の地震では、多くの人を悩ませたもう一つの特徴がありました。
それは、揺れがおさまった後に残る不快な感覚です。
「揺れが終わったあとも、酔った感じのような気持ち悪い感じはあった」
「めまいがするような自分が揺れてる感覚」
街で聞かれた、このめまいのような気持ち悪さの原因は、東京や埼玉などで観測された“長周期地震動”です。
東京大学地震研究所の青木陽介准教授によると、「船酔いするぐらいの周期がおよそ5秒から7秒。長周期地震動の周期と重なる」
この船酔いに似ているという揺れは、特に関東平野のような地盤が柔らかい場所で増幅しやすい傾向があるといいます。
“机が動いて凶器に” 地震の常識が通用しないケースも
国崎氏は、長周期地震動が起きた際、地震発生時の常識とされてきた「地震が来たら机の下に隠れる」という行動が危険を招く可能性もあると指摘します。
長周期地震動で揺れるオフィスを再現した実験映像では、揺れの周期が長いからこそ、コピー機や椅子が縦横無尽に動き回り、棚が大きく揺れています。
国崎氏はこの映像を基に、「机の下に潜ったとしても、机そのものが動いて凶器となり得ることがある」と警鐘を鳴らします。
大きく移動する机の下は、安全な場所とは言えなくなり、国崎氏によると、机の下に潜るよりも、物が置いていない廊下のような広い空間に移動した方が安全だと話します。
「手すりがあれば、しっかりつかまる。固定されたものにつかまって体が吹き飛ばされないようにして身を守る」
いつどこで起こるかわからない地震。深夜の突然の揺れにはまず「ダンゴムシのポーズ」で身の安全を確保し、長周期地震動のような揺れに対しては「固定されたものにつかまる」といった、状況に応じた知識を持つことが重要です。
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