
「立ち入り禁止」の向こう側、気になりませんか?今、普段入れない「裏側」をめぐるツアーが大人気なんです。
【写真を見る】廃線路に飛行機のコックピット、オペラの舞台裏…人気の体験ツアー
立ち入り禁止の絶景「廃線ウォーク」 暗闇の世界ならではの楽しみも
普段は入ることのできない使わなくなった線路の上を歩く、特別なツアーがあります。
その名も「廃線ウォーク」。年間約1500人が参加する人気のツアーです。
群馬・安中市の横川駅を出発し、長野の軽井沢駅を目指す約11kmの道のり。
ツアー客
「(運動は)あんまりしていないので久しぶりに汗をかいてます。仕事が続いてて疲れてたので自然の空気を吸いに来ようかな」
1893年に開業した信越本線の横川ー軽井沢間。 急こう配の碓氷峠を越えていました。
その後、新幹線の開通で、この区間は廃線となり立ち入り禁止に。今も当時の姿が残されています。
『廃線ウォーク』ガイド 上原将太さん
「もっと本当は使われていてもおかしくない。今、走っていても大丈夫なくらいの構造物になっています」
ガイドを務めるのは、上原将太さん。廃線となった区間の運転士だった祖父など、当時を知る50人以上の関係者への聞き取りを重ね、情報を伝えています。
線路をしばらく歩くと見えてきたのが、涼しい風が吹くトンネル。
長さは約1.2kmと先が見えないほど暗く、ライトを付けて進みます。
ツアー客
「普段こんな真っ暗な中、通ることないからね。暗闇探検」
かつて使われていた信号機や蛍光灯の点灯、列車が走っていた当時の映像の鑑賞会など、暗闇の世界ならではの楽しみが盛りだくさん。
トンネルを抜けると、青々とした大自然とレンガ造りの「めがね橋」です。
ツアー客全員
「ヤッホー!」
ツアー客
「(声を出すのは)久々ですね、中々この大自然で気持ちいいですよ」
その後、県境を越え、軽井沢駅に到着。約11kmの廃線の旅を終えた参加者は…
ツアー客
「最初、想像していたよりは意外と大変かなっていう感じだったんですけど、トンネルの中が涼しかったり、景色がよかったり、楽しかったです」
『廃線ウォーク』ガイド 上原将太さん
「普段全く見られない景色を自分で汗かいて歩いて、この目で見られるっていうのが終わった後の充実感みたいなのは、立ち入り禁止の区間だからこそ得られるものはある」
倍率は約10倍 新国立劇場の舞台裏も
廃線ウォークの他にも、ANAグループのパイロットなどの訓練施設やMUFGスタジアムの裏側など、普段、一般の方がなかなか見ることができないいわゆる“立ち入り禁止ツアー”が今、大人気になっています。
なんと、オペラやバレエなどが行われる新国立劇場の裏側も見ることができます。
終演後に舞台で使われた大道具や小道具など、その舞台裏をめぐることができるバックステージツアーとなっています。
料金はチケット代+300円。
公演を見た人の中から抽選で選ばれた60人が見ることができ、公演によっては、倍率が約10倍になるほど人気だそうです。
“地下神殿”でも インフラ設備で“非日常ツアー”
続いては、埼玉・春日部市にある治水施設。この地下22メートルには…
記者
「大きな柱が奥の方まで続いています」
まるで古代遺跡を彷彿とさせる広大なスペースにいくつも伸びた巨大な柱。
この施設は、豪雨が発生した際に、水を地下に取り込み、洪水を防ぐための地下治水施設「首都圏外郭放水路」で、“地下神殿”と呼ばれています。
ここでは防災コンシェルジュによる案内で、どのようにして洪水から首都圏を守っているのか学べます。
オランダからのツアー客
「すばらしい景色だ。本当にワクワクしています。すごく高くて、水辺の景色とあいまって最高です」
このような治水施設やダムなどのインフラ設備を観光資源として活用するのが、「インフラツーリズム」という取り組み。
年間の参加者は約99万人にのぼり、大人気の見学ツアーとなっています。
※2023年度
「インフラツーリズム」の狙いについて担当者は…
国土交通省 公共事業企画調整課 影山奈央さん
「普段入ることのできない内部や日々変化する工事中の風景など非日常となる体験をしていただいて、温泉とか道の駅などの施設にまわっていただくことで更なる経済効果を目指せる」
インフラをめぐるだけではなく、地域に新たなにぎわいを生み出しています。
この夏休み、みなさんも普段は入れない場所で特別な体験をしてみてはいかがでしょうか。
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