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比例45議席削減や高市総理の“答弁拒否” 与野党の対立激化で国会空転 野党が審議を拒否するワケ【Nスタ解説】

国内
2026-06-29 20:53

国会の会期末まで3週間を切るなか、野党が反発の度合いを強めています。なぜなのでしょうか。


【写真を見る】野党審議拒否で…空席目立つ「衆院政治改革特別委員会」


国会空転 野党「審議拒否」のワケ

高柳光希キャスター:
高市政権の国会運営について、与野党の対立が深まり、衆参両院で野党が審議を拒否する状況になっています。


審議拒否の背景の一つに、24日に提出された「議員定数の削減」法案があります。

この内容は、与野党の協議会で1年以内に結論が出なければ、「比例で45議席を削減する」 というものです。

ただ、少数政党の獲得議席は、小選挙区制より比例代表制によるものが多い傾向にあります。

また、比例代表制には少数の民意を反映するという大きな意味合いもあります。

そんななか、野党の反対がありながらも29日、与党の委員長は職権で審議入りをしました。これに対して野党は審議を拒否しているといった状況です。


TBS報道局政治部 官邸キャップ 中島哲平 記者:
与党としては議員定数を減らす際に、小選挙区を減らすとなると、「一票の格差」という観点から、人口減少の進む地方の選挙区が対象になり、どうしても地方の声が拾いきれなくなると考えています。

そのため、小選挙区ではなく、比例代表を減らすべきだという考えを示しています。

自民党の重鎮に話を聞くと、地方の声を守るというのはあくまで建前で、実際には「小選挙区で多く議席を確保しているため議席を減らしたくない」ことや、「各選挙区での候補者調整が難しいということから、小選挙区ではなく比例代表の定数削減を目指す」という狙いがあるようです。


中傷動画めぐり 野党追及強める

高柳キャスター:
一方、参議院では高市総理の中傷動画報道をめぐる対応が焦点となっています。


高市総理は6月5日、参議院予算委員会で中傷動画の作成者と公設秘書がオンライン会議をしていたとする週刊誌報道について、「秘書は事実と違うと申しておりました」 と答弁をしています。

そして10日には、「改めて秘書に確認したところ、(中略)その点は訂正します」 と、秘書のオンライン会議参加を認めたということです。


国会でさらに追及を受けると、高市総理は「総理としての業務時間や睡眠時間が確保できない」ということで、答弁の代わりに秘書の陳述書などを国会に提出するという考えを示しました。


TBS報道局政治部 官邸キャップ 中島 記者:
総理大臣が忙しいというのは間違いありませんが、国会での答弁というのも同じように非常に重要な総理の仕事でもあります。

国会は国権の最高機関であるわけですし、高市総理自身に関する疑惑に対しては野党だけではなく、メディアを通して質疑を見ている国民にも納得できる説明を行う必要があります。

政治不信を招かないためにも、誠実に国会答弁に応じていくことが求められます。


高柳キャスター:
こうした声を聞いて高市総理は、陳述書は理解を深めてもらうためのものであり、「国会での質問に対応しないという趣旨ではない」 と改めて発言しています。

野党は秘書の参考人招致などを求めていますが、高市総理は集中審議に応じる確約がなければ新たな日程調整、日程協議に応じないという姿勢を示しています。


国民が議論の内容を理解できるように

衆参両院で、野党が審議拒否をした結果、法案の審議が止まると、国民から批判的な声が上がってくるのではないでしょうか。


TBS報道局政治部 官邸キャップ 中島 記者:
野党が審議に応じないと、国会での職場放棄ともとられてしまいますので、審議はする必要があると思います。

しかし、野党関係者に話を聞くと、「直ちに国民に影響する予算案のような審議には、これまでも応じてきた」「今回の議員定数の削減法案などについては直ちに国民生活に影響が出ないため、充実した審議、丁寧な説明を中心に政府与党に求めたい」と言っています。


井上貴博キャスター:
国会の在り方について考えてみると、石破政権時は少数与党だったこともあり、一つ一つを野党と協議していて、なかなか物事が決まらないというリスクがありました。

一方、圧倒的に力を持った今の与党では、自民党の意のままに進む、というリスクがあると思います。


慶應義塾大学教授 教育経済学者 中室牧子さん:
今回、特に議員定数の削減の問題については、具体的な削減方法も論点ですが、決め方について野党から異論が出たということだと思います。

経済学の研究によると、人は自分に有利な結果でなくても、決め方が公正で公平だと感じれば、結果を受け入れやすくなるということが分かっています。

このことからも、このように決め方の公平さは重要だと思います。

一方で、審議拒否をされてしまうと、国民にも議論の論点が提示されず、議論に十分参加できないということがあると思います。

やはり議員定数の問題は、民主主義の根幹に関わる選挙のルールですから、その意味においてはきちんと国民がその議論の内容を理解できるようにしていただきたいなという風にも思います。


TBS報道局政治部 官邸キャップ 中島 記者:
野党側も審議入りをすると法案の採決に向けて話が進んでいってしまうので、その採決の前の段階できちんと話をしましょうというのが野党側の主張ではあります。


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<プロフィール>

中島哲平
TBS報道局 政治部 官邸キャップ
与党キャップ・防衛省や外務省担当など歴任

中室牧子さん
慶應義塾大学教授 教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」


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