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対象の年収ラインはどうなる?中低所得者の支援を目的とする「給付付き税額控除」の仕組み【Nスタ解説】

国内
2026-06-10 21:04

消費税減税とともに国民会議で議論が進められ、政府が「本丸」と位置づける「給付付き税額控除」。中低所得者の支援を目的としているということですが、どのような内容なのでしょうか。


【写真で見る】“先行き不透明”な給付付き税額控除の現状


気になる「給付付き税額控除」の仕組み

出水麻衣キャスター:
10日午後3時から行われている国民会議では、消費税の減税だけではなく、「給付付き税額控除」についても議論が行われています。これは、所得の再分配の制度とも言われています。

例えば、支援額が10万円の場合、所得税を7万円支払っている人は7万円が減税され、さらに3万円が給付されるという制度です。


▼給付付き税額控除とは
【支援額10万円の場合】
所得税 7万円
7万円減税+3万円給付
→“給付に一本化”10万円給付


つまり、給付と減税がセットな制度だということですね。


TBS報道局 島本雄太 記者:
本来は、減税しきれない分を給付で補うというものです。

日本の場合、特に中低所得者の税金・社会保険料の負担が重いと言われており、それを軽減する目的です。アメリカやイギリスでも制度が導入されています。

高市総理はこうした負担の歪みを是正するために、社会保障改革の「本丸」として掲げています。
 


「給付に一本化」の案も? “給付付き税額控除”の対象は?

出水キャスター:
ただ、5月には「減税」の制度設計や事務負担があるため、「給付に一本化」しようという案が上がりました。「給付に一本化」とはどのようなことなのでしょうか。


TBS報道局政治部 島本記者:
「これは所得連動型給付制度ではないか?」という意見が与野党から上がっています。

まずは給付で制度を簡易的に始める予定ですが、政府は10日の国民会議の資料の中で、「将来的には給付・税額控除を組み合わせることも検討する」と示しています。


出水キャスター:
どういった方が支援の対象となるのでしょうか?


TBS報道局政治部 島本記者:
政府が5月に示した制度のイメージ案によると、対象となるのは「世帯年収」ではなく、「個人」だということは固まっています。

特に、税金・社会保険料の負担が重い層への支援が目的のため、一定の勤労所得がある人たちを対象にし、収入が上がるにつれて支援額をあげることで、就労意欲を上げていくという目的があります。


一番負担が重い層には一定の額まで上げますが、さらに収入が増えていくと支援額も徐々に減り、いずれ頭打ちになるということです。

また、子育て世代の加算も検討されており、諸外国では平均年収の約50%で切られるというケースが多いです。


制度には未定事項が多数 年収ラインはどうなる?

出水キャスター:
中低所得者の人々に対して手厚い制度設計にしようということですが、まだ未定事項が多くあります。例えば、支援がなくなる年収ラインもまだ決まっていないのでしょうか?


TBS報道局政治部 島本記者:
まだ決まってはいないのですが、日本の共働き子育て世帯の平均世帯年収は540万円とされています。

政府の試算によると、この平均以下の世帯では、社会保険料の負担率がアメリカやドイツ、フランスと比べて高いとされ、特に世帯年収が375万円だと年間27万円負担が重くなっていると言われています。

そのため、この負担が重いとされている540万円は一つの対象として考えられるのではないかと思います。


金融業界出身のニューレディー 肉乃小路ニクヨさん:
「給付付き税額控除」という名前からもわかる通り、税額控除が本来はメインであると思います。

確かに所得の把握など難しい部分があり、制度設計に時間がかかるため、給付で始めるという対応も分かります。しかし、そもそも税に関する考え方の違いによる対立もあるのかなと思います。


「消費税減税」見通し立たない中…給付付き税額控除「財源」議論も進まず

出水キャスター:
給付付き税額控除までの繋ぎとして、食料品の消費税の減税を2年間行う予定ですが、給付付き税額控除はいつスタートするのかなど、まだ未定だということですね。


TBS報道局 島本記者:
まだ明記されていませんが、2年間の食料品の消費税の減税は2027年4月が有力ではないかと言われていますので、そこから2年間と考えると、給付付き税額控除は2029年春ごろではないかと考えられます。

ただ、これは期間限定の制度ではなく、恒久的な制度にしていこうということです。


出水キャスター:
財源についてはどのようになっているのでしょうか。


TBS報道局 島本記者:
財源の部分は、まだ議論が進んでいません。

国民会議に出されたある試算によると、対象者を年収300万円までに限ったとしても、年間2兆円~3兆円かかると言われています。


肉乃小路ニクヨさん:
「年収300万円に限る」などという想定というと、いわゆる『年収の壁』を意識して“就労調整”をしている方々に対して、その壁を気にせず就労意欲が湧くような制度設計を目指しているのではないでしょうか。


出水キャスター:
中間取りまとめは、6月末を目処に出てくるということです。


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<プロフィール>
肉乃小路ニクヨさん
ニューレディー
銀行・保険会社など金融業界でキャリアを積む
独自の視点で経済・お金・人生観を語る


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