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高市自民の圧勝の陰で…衆議院選挙「歓喜と悲嘆」政治家たちの意外な“本音”と惨敗・中道の皮肉 “消費税ゼロ”の向かう先とは【edge23】

国内
2026-02-14 06:30

2月8日に投開票が行われた衆議院選挙は、自民党の圧勝と中道改革連合の惨敗という対照的な結果をもたらした。表向きの受け答えやコメントの裏側で、政治家たちは何を感じ、どんな本音を漏らしていたのか。また、党としての再生を図る中道には、今後どのような道が残されているのか。TBS政治部の官邸担当・原尉之記者と野党担当・堀宏太朗の取材から、その内幕に迫った。


【比較】衆議院 公示前と選挙後の政党別議席数


「有象無象が集まっている」- 自民党圧勝の裏に広がる意外な懸念

自民党は小選挙区と比例代表を合わせて316議席を獲得し、単独で3分の2を超える「歴史的大勝」を収めた。これは憲法改正の発議が単独でも可能となる数字だ。そんな勝利の陰で、原記者によると政権幹部からはある“予想外の声”が聞こえてきたという。


「3分の2は聞いたことがない、これだけ勝ってどうするんだろうという責任が重い」


驚きを隠せない様子の政権幹部の言葉からは、圧勝による重圧感が伝わってくる。また、今回の選挙では自民党から66人もの新人議員が当選。この状況に対して「党内からは懸念の声も上がっている」と原記者は指摘する。


ある現職閣僚は「ガバナンスが絶対に悪くなる。有象無象が集まっている」と厳しい見方を示した。また、「自民党議員の緩みだよ。これからは若い議員が失言やスキャンダルに気をつけないといけない」と不安を漏らす議員もいた。


「自民党内では新人議員の統率に対する不安が広がっている」と原記者は話す一方、政府側では高市早苗総理の表情に「はしゃいでいる感じはなく」、「これから仕事をするんだ」という通過点と捉えているように見えたとも話していた。


自民党本部での取材にあたったnews23・藤森祥平アナウンサーは、投開票当日の日付が変わるころ、ある当選議員が高市総理と本部で雑談するのを目撃。部屋からは笑い声が漏れ聞こえてきたという。議員が高市総理を見送る際に「深々とお辞儀」をする姿が印象的だったと語っている。今回の選挙での圧勝によって、党内での高市総理の求心力が一気に高まった様子がうかがえた。


「悔しい気持ちすら起きない」中道惨敗の陰で・・・皮肉な「世代交代」

一方、選挙直前に結成された中道改革連合は、選挙前の172議席から49議席へと大幅に議席を減らす惨敗を喫した。中でも旧立憲民主党は149議席から21議席へと激減し、中道関係者からは「ここまで圧倒されると悔しい気持ちすら起きない。どうすれば良かったという次元ではない」との声も聞かれた。


堀記者によると特筆すべきは、旧立憲民主党がほぼ7分の1に議席を減らす中、公明党出身議員は27議席から28議席へと維持した点だという。この結果について中道内部からは「立憲を食い物にして自分たちだけ党勢を拡大した」「今、旧公明の代表が立ったら“公明党”になっちゃう」という声も漏れ聞こえてくる。


選挙当日の中道の開票センターで取材をしていた堀記者は、開票開始から50分後の午後8時50分には「今日は花付けをやりません」とのアナウンスが流れ、早くも大敗を悟っていた様子が見て取れたと当時を振り返る。


いまの中道の雰囲気について、意外と悲壮感はなく「残ったメンバーでやっていくしかないという雰囲気」だと堀記者は話す。11日に行われた議員総会では、初対面と思われる議員同士で名刺交換をする場面もあったという。


中道の落選議員には小沢一郎氏、岡田克也氏、枝野幸男氏、安住淳氏など党を牽引してきたベテランが名を連ねる。選挙後、党内からは「野田・安住執行部はとっちらかしてくれたな。それで『さよなら』はないだろう」「新党結成で風が吹くだろうという“楽観的観測”でこういうことになった」といった恨み節も聞かれた一方で、「今回、野田さんの最大の功績は強制的な世代交代をする環境を作り上げたことだ」と皮肉を込めて語る党内関係者がいたことだ。立憲民主党時代から課題とされていた世代交代が、皮肉にも大敗によって「強制執行」される形となった。


消費税ゼロへの道筋と国民会議の課題 高市政権の本丸「給付付き税額控除」

選挙結果を受け、高市早苗総理は公約に掲げた「2年間に限り食料品の消費税をゼロ」にすることについて、国民会議を早期に設置し、「夏前には中間取りまとめを行いたい」と意欲を示した。


国民会議とは、政府や与野党・有識者などが参加し、国の重要政策について話し合う会議だ。今回は「消費税の減税」や「給付付き税額控除」などの財源・スケジュール・制度設計等を話し合う場となる。過去にも2012年から2013年にかけて社会保障制度改革の国民会議が設置され、「給付付き税額控除」の導入が議論されたが、資産を含む所得の把握やマイナンバー制度の整備といった課題が残った経緯がある。


注目すべきは「解散がなければ1月の下旬には始める予定だった」という点だ。しかし、立憲民主党と公明党が中道に移行したことで「誰が参加するのか見通しが立っていない」状況にある。高市総理の目指す本丸は「給付付き税額控除」であり、そこに賛同する野党の参加を想定していた。


消費税減税については、国民会議の議論を経て、早くて2026年秋の臨時国会で法案が提出される見通しだ。原記者によると、レジの改修などのスケジュールも含め、実際に消費税減税が実施されるのは早くても2027年6月頃になるという。政府関係者は「物価高対策という点では、時期的な課題がある」と率直に認めている。


2月18日には特別国会が召集され、総理指名選挙と組閣が行われる。そして予算案の本格審議が始まるのが3月以降となるとみられている。国民会議はあくまでも「なるべく早く」設置するという見通しに留まっている。


中道改革連合は13日に行われた代表選で、小川淳也新代表が選出された。しかし、新体制が国民会議にどのような形で関わるのか、どのような立場で参加するのかは「全く不透明」だと堀記者は話す。


実際に小川新代表は代表選後の会見で「単なるアリバイ作りの共犯にさせられるだけなのか、それとも真摯に国民生活を何とかしようと思っているのか、その辺の見極めも含めて慎重に対応したい」と発言している。


あわせて堀記者は「選挙前の立憲は、国民会議が政府主導になることを懸念していた」と指摘していて、中道の新体制が消費税減税をめぐる議論にどう向き合うのか、今後の動向が注目される。


今回の選挙結果を受け、与野党の力関係が大きく変化した日本政治は、2月18日の特別国会からまた新たな局面を迎えることになる。歴史的大勝を果たした自民党と高市政権には、公約実現への道筋を示す責任が一層重くのしかかっている。


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