
曖昧さが指摘されている危険運転致死傷罪の見直しのため、法務大臣の諮問機関「法制審議会」がとりまとめた法改正の要綱案について、飲酒運転事故の遺族らで作る団体がきょう(16日)、平口洋法務大臣と面会し、要綱案に盛り込まれた「数値基準」をより厳しくするよう求めました。
危険運転致死傷罪は「制御が困難な高速度」などで事故を起こした場合に適用されますが、法定速度を大幅に超えたり大量に飲酒したりするなどの悪質なケースでも適用されないことがあり、事故の遺族らから「適用基準が曖昧だ」との批判の声が上がっています。
こうした批判の声を受けて見直しのための議論を進めてきた法制審議会は2025年12月、「飲酒運転」と「高速度」で危険運転致死傷罪を適用する数値基準などを盛り込んだ法改正の要綱案をとりまとめています。
この要綱案の数値基準について、飲酒運転事故の遺族らでつくる団体がきょう(16日)、平口洋法務大臣と面会し、より厳しくするよう求める要望書を提出しました。
法制審がとりまとめた要綱案では、「飲酒運転」の数値基準を呼気1リットルあたりのアルコール濃度で「0.5ミリグラム以上」としていますが、要望書では、「死傷事故を起こした飲酒運転者に対してあまりにも甘い数字」だとして、より厳しい「0.3ミリグラム以上」とするよう求めています。
また、「数値基準」を下回っても危険運転致死傷罪を適用するよう運用指針で明文化することや、アルコール濃度を下げるために逃走したり、さらに飲酒したりする行為を処罰する「発覚免脱罪」の法定刑を拘禁刑12年から14年に引き上げるよう求めています。
団体は要望後に記者会見を開き、1999年に飲酒運転のトラックによる事故で子ども2人を亡くした井上郁美さんは「(要綱案で)『0.5ミリグラム以上』と決まったとの報道を見て、言葉も出ないぐらいがっかりした。この数値基準は高すぎる」などと訴えました。
要綱案は今年初旬に開かれる法制審の総会で答申される予定で、法務省は次の国会での法案提出を目指しています。
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