高市総理はきのう夕方、与党幹部に正式に解散の意向を伝達しました。解散風から、本格的な選挙モードへ。そしてきょう、立憲民主党と公明党が新党結成で「合意」となりました。
【画像を見る】「共に新党をつくって戦っていこう」立憲・公明党首会談後のそれぞれの代表
“中道路線”強調の「新党結成」街の声は…
井上貴博キャスター:
高市総理との対決性を鮮明にするということで、立憲民主党と公明党が「新党を結成」しました。両党の党首は会見で“中道路線”を強調。与党と野党とで分かれている中道を結集しようということです。
公明党 斉藤鉄夫 代表
「立憲・国民・自民の穏健派に声をかけてきた。(衆院選では)中道の塊を大きくする事が日本の政治にとっていかに大切かということを訴える」
立憲民主党 野田佳彦 代表
「公明党が中道改革勢力の結集軸になると呼びかけをしたので、一緒に連携していこうとなった。中道勢力を政治のど真ん中に位置づけられるチャンス」
突然の新党結成と、誰も予測できなかったことが起きています。街の皆さんはどのように受け止めているのでしょうか。
60代女性
「立憲民主と公明がくっつくのもなんかあんまり…節操がないというか。自民にくっついてて離れたのは、ある意味よくやったなと思ってたのが、すぐあちら(立憲民主)とくっつくのかという」
60代男性
「2つが中道路線で一緒になったとしても、自分たちのために…。私はあまり期待しないですけど」
新党の動きに懐疑的な声が上がる一方…
70代男性
「賛成です。自民党に対抗するべく時間がないじゃない。国民、維新よりは、立公の方が人数多いんだし」
80代男性
「公明党の勢いを借りて、立憲民主党も再生して、絶対、新しい党になった方が私はいいと思う」
公明党の支持者は…
公明党支持者(70代)
「党利党略ではなく、国民のための政治を、あくまでも根底においてやっていただきたい」
高市総理も衝撃を受けた?ホップ・ステップ・ジャンプの公明党
井上キャスター:
新党結成は、理念・政策で結集したものなのか、はたまた、選挙のためなのか。どう受け止められるのかは、これから問われるところかと思います。
新党結成の動きはいつからなのか。高市総理はどのように予測していたのか。このあたりはいかがでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
公明党からすると、ホップ・ステップ・ジャンプしています。自民党から連立を離脱した「ホップ」。その後、立憲民主党と選挙協力の話をしましょうと動き始めた「ステップ」。そして新党結成となった「ジャンプ」。まさに3段階です。
高市総理はおそらく、公明党が離脱した後も、自公で選挙協力ならやるだろうとみていたと思います。立憲と公明が選挙協力しても、一部の地域によっては、公明党・創価学会は自民党も応援してくれる地域もあるから大丈夫ではないかと思っていた。
しかし、新党結成になりました。新党となると公明は完全に自民と切れます。そういう意味では衝撃を受けたと思います。
井上キャスター:
高市総理も「(立憲と公明とで)選挙協力くらいであれば…」と思っていたけれども、ガッチリ手を組まれると…。
新党結成は、支持母体である連合と創価学会に、ある程度話をつけたということなのでしょうか?
星浩さん:
昔は、労働組合(連合)と創価学会はあまり仲良くなかったのですが、「選択的夫婦別姓について一緒にやりましょう」など、最近は親和性があるので、そこはあまり問題はないと思います。
出水麻衣キャスター:
高市総理としては、それこそ斉藤代表に一言お声かけをしておくといった動きはしていなかったのでしょうか?
星浩さん:
かなりギクシャクした感じで公明党は連立離脱したものですから、斉藤代表も自民党とは切れたと思っていますし、公明党の支持母体・創価学会系の人たちは高市総理に対して相当反発を持っていますので、ヨリが戻ることはないです。
井上キャスター:
亀裂が決定的になったということでしょうか。
78の小選挙区で当落が入れ替わる可能性も…選挙での自民党への影響
井上キャスター:
立憲と公明の新党結成により、これからの選挙の票をどのように考えるのか。
JX通信社の米重克洋代表は「公明党の票がすべて立憲にいけば自民は相当苦戦する。特に小選挙区には大きく影響するのでは」と分析しています。
例えば、1選挙区当たりの得票数として、▼立憲民主党が約6万票、▼自民党が7万票、公明党が2万票、で考えます。
自民党+公明党…約9万票
立憲民主党…約6万票
しかし、新党結成により、公明党約2万票がごっそり立憲民主党に行くとなると…
自民党…約7万票
立憲民主党+公明党…約8万票
自民党としては痛いのではないか、ということです。
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
実は、公明党票が立憲民主党にいくというパターンでひっくり返る選挙区は結構多いです。
2024年の衆院選を基準に考えると、1選挙区あたりの公明党票は平均で2万票と数字が出ています。その中で、例えば投票率が50%ちょっとだとすると、各選挙区で約15~16万票の有権者の奪い合いになります。
そうなったときに、自民党から約2万票が減り、立憲民主党に約2万票が乗ると考えると、差し引きで4万票の移動が生じることになります。15~16万票の奪い合いの中で、4万票が移動するとなると、多くの選挙区で勝敗が変わると思います。
1月15日時点の時事通信のシミュレーションなどを見てみると、単純に公明党票が全部、立憲民主党などの民主党系に移動すると、78の小選挙区で当落が入れ替わると予測されています。
本当に78の小選挙区で当落が変わってしまったら、これは政権交代です。それくらい大きなインパクトがあるので、そこを高市人気や無党派からの集票でどこまで埋め戻せるのか。必死のパッチが始まるというのが、自民党の立場じゃないでしょうか。
井上キャスター:
無党派をどれだけ取れるのかで言いますと、投票率が上がるほど、自民党のプラスになるという考えですよね。
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
今回は、無党派層に関しては比例投票先で今のところ自民党が優位です。それは高市人気の効果と言って良いと思います。
その分、投票率がきちんと上げられるようなメッセージを高市総理が発信できるかどうかに、今後かかっているところだと思います。
自民党議員の中からも新党へ?新党の画策に注目
井上キャスター:
公明党の斉藤代表も会見で話していましたが、中道勢力を結集したいという新党に、自民党議員を勧誘していたということです。例えば、石破前総理などが新党に加わることになったら大きい気がしますが…
星浩さん:
立憲民主党の中には、石破前総理を中心に、自民党の中のリベラル派の人に声をかけたらどうか。
また、前回の選挙で、例えば、維新に負けて比例復活している自民党の人、維新に負けて落選している自民党の人に声をかけてでも、新党に引きつけることを今、画策している最中だと思いますね。
画策により、新党に動く人がポロポロ出てくるのかどうかも注目されてきています。
国民民主は埋没してしまう?二大政党にどう対応するか…
井上キャスター:
日本の政治の勢力図として、中道を核にする新党ができたことで、自民との二大政党になったとすると、勢いを持っていた国民民主党はどうなるのか?
星浩さん:
自民・維新というグループと立憲・公明という2つの勢力が激突しますから、このままいくと、国民民主は明らかに埋没してしまいます。
また、国民民主の支持基盤である民間の労働組合の人たちは、どちらかというと、立憲と一緒にやってほしいと思っています。そのため、そういう情勢の中で、玉木代表がどのような判断をするのか。
選挙となれば二大勢力は強いですから、その中で、どういう立ち位置を取るのかは非常に注目されるところですね。
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
いま、国民民主党は各地で選挙区に候補者を立てていますが、元々、立憲民主党とは「現職不可侵」といって、つまり、お互い現職がいるところに候補者を立てないという約束がありました。
しかし今、その不可侵がお互いの動きによって、少しずつ破られようとしています。おそらく立公と激突する部分も出てくるだろうと思います。
そうすると、選挙結果としては、もしかしたら多少、自民党に有利なところも出てくるかもしれない。そういう不透明な要素もありますね。
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〈プロフィール〉
米重克洋さん
JX通信社代表取締役
全国の報道機関にニュース速報や世論調査を提供
選挙分析も手がける
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年
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