ミニストップが店内調理を売りにしている「手づくりおにぎり」などの商品をめぐって、一部の店舗で消費期限を偽装していたことが明らかになりました。その具体的な手口と不正が起きた背景とは?
「反省しています」消費期限の“偽装”が計23店舗で発覚
「店の中で手作り、できたて」。ミニストップの魅力になっているお弁当やおにぎりの消費期限が一部の店舗で偽装されていました。
ミニストップの発表より
「一部店舗において、消費期限の表示誤りが確認されたため、全店で緊急調査を実施しています。関係各所の皆さまには多大なるご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます」
消費期限を偽装していたのは東京2店舗、埼玉2店舗、愛知2店舗、大阪11店舗、京都3店舗、兵庫2店舗、福岡1店舗の7都府県23店舗。最も多かったのは大阪府で11店舗に上っています。
問題の店舗を利用していた人たちは…
女性の利用者
「孫がここの(ソフトクリーム)が好きだから良く来ますね、孫を連れて。スタッフも店長も、みんないい人だったから、そんなことすると思わなかった」
男性の利用者
「食に対しても怖くなるし、毎日利用するので、そういうのは困る。ごまかせるっていうのは怖い話。信用できなくなっちゃう」
発覚のきっかけは、第三者機関による定期的な抜き打ち検査。
6月24日に調査した際、古い消費期限の上に新しい消費期限が二重に貼られていて、偽装が判明したということです。
この問題について、コンビニ関係者からは...
コンビニ関係者
「ミニストップは店内調理の先駆け。売りで強みのはずだから、管理を怠ったのは痛いですよね。バイトテロではあり得ない。店舗や店長の意向としての不正なんじゃないか」
問題があった店を調査をした社員は、私たちの取材に対し、「期限の改ざんはありました。店舗としては、大きな間違いをしてしまったと反省しています」と話しています。
2つの“偽装”手口「本社は廃棄を減らせなどの通達はしていない」
偽装の手口は主に2つ。
▼1つは、店内で調理した後、消費期限のラベルをすぐに貼らず、1~2時間程度経ってから貼ることで、消費期限を引き延ばしたというもの。
▼2つめは、すでに消費期限のラベルが貼られていた商品を引き上げ、ラベルを貼り直して陳列。意図的に消費期限を延長させたというものです。
消費期限ラベルをすぐ貼らなかったことについて、社員は「おにぎりを作成しているスタッフが忙しくて、客の対応をしていることがあり、ラベルをすぐに貼ることが徹底出来ていませんでした。レジで対応していてラベルを貼れないこともありました」とのこと。
朝や昼の時間帯は、ピークが2~3時間つづくため、この間、ラベルを貼れなかったといいます。
ミニストップ社員
「この店ではピーク時、十分にスタッフがいるとは言えない。店長は『大きな事をしてしまい、反省している』と話しています」
消費期限ラベルを貼り直したことについては...
ミニストップ社員
「1時間でも廃棄を遅らせたいという店舗が多かった。どうしても、廃棄時間を少しでも、という理由でやってしまったところが多いと聞いています。本社は、廃棄を減らせなどの通達はしていません」
別の関係者は、原因をこう推測します。
関係者
「原因は、やはり食品ロスを無くすためでしょうね。手づくりおにぎりは製造コストがかかる。廃棄を出せば、それだけ売り上げをむしばむことになる」
今のところ、健康被害の申し出は確認されていないそうですが、現在、おにぎりと弁当を含む、店内調理の総菜は全国のミニストップで販売が中止されています。
利用者
「信用は落ちる。どうしたら信用回復なんかできるのか。安くするとか言ったってそれはなんか違う」
ミニストップは、組織的な不正とは見ていないとしていて、全店に対する緊急調査の結果を速やかに発表するとしています。
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