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1年のうち半分が「夏」!!「こども気温」を知って“いい日陰”を探そう!!【気象予報士・森朗のお天気タイムマシン】

国内
2025-07-19 06:15

今年は異例の速さで全国各地の猛暑日が続いています。
そんな中、ある実験で子どもの高さで計測した温度が、大人と比較して+7℃程度にもなることがわかりました。(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)


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異例の速さで進む2025年の猛暑

今年(2025年)は例年よりもはるかに速いペースで猛暑日が出現し、熱中症警戒アラートが発表されています。すでに5月頃から熱中症による救急搬送者数が昨年の倍以上に増えている地域も少なくありません。この異常な暑さは私たちの生活に大きな影響を与えていますが、特に注意が必要なのは子どもたちです。


大人と子どもでは感じる暑さが違う?「こども気温」とは

「子どもは大人より暑さに弱い」とはよく言われることですが、実は子どもたちは大人よりも厳しい暑熱環境にさらされていることが、実験で明らかになりました。
2023年に気象会社ウェザーマップとサントリー食品インターナショナルが共同で、子ども特有の暑熱環境について検証実験を行いました。身長が低い子どもは地面からの照り返しの影響なども受けやすく、夏場の屋外環境で、身長によって温度差や表面温度がどの程度異なるかを調べました。すると大人の胸の位置(150cm地点)で気温31.1℃だった場合、子どもの胸の位置(80cm地点)では38.2℃を記録。なんと大人よりも7.1℃も高くなっていることがわかりました。


こどもの猛暑日は大人の3倍以上!?

去年(2024年)の5月から9月までの東京における「こども気温」換算での猛暑日と通常の猛暑日との比較では、通常の猛暑日が20日であったのに対し、子どもの高さでは69日と、大人の3倍以上となりました。


気象予報士 森 朗氏:
学校の教室や体育館にエアコンが設置されたり、運動会が5月に移動したりと熱中症対策は進められています。しかし、もはや1年のうち半年(5月~10月)が夏と言っても過言ではない状況になりつつあります。より長期にわたって高温にさらされるリスクが高まっているため、もう一歩踏み込んだ対策が必要になりそうです。


検証実験でわかった「いい日陰」の重要性

大人と同じようになるべく外出を控える、こまめな水分補給・塩分補給をすることは熱中症対策の基本です。しかしこれから夏休みに入る子どもたちはどうしても外で遊びたくなってしまうことも…。


サントリー社とウェザーマップでは今年(2025年)6月30日に「いい日陰」の検証実験を行いました。東京都心の最高気温は33.2℃だった日に公園で実験を実施。
その結果、日向と最も涼しい日陰では暑さ指数で4.2もの差があり、「いい日陰」は子どもの熱中症リスクを下げる可能性があるということになりました。


「いい日陰」の条件は「夏のお・か・し」

今回の実験で「いい日陰」は大きなイチョウの木陰でした。濃くて大きな日陰、地面は芝よりも丈のある草で覆われ、ひんやりとした土がある場所です。また大きな野原が広がり風通しの良いこともポイントでした。


気象予報士 森 朗氏:
「いい日陰」の条件は3つあります。
1. お:大きな日陰
2. か:風が通る
3. し:自然の近く
日陰であればどこでも涼しいわけではありません。日陰の「質」によっては、日向と同じくらい厳しい暑さになることもあり、涼しいと思っていても実は暑さから逃げられていないケースもあるので注意が必要です。


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