
今年は九州北部から近畿地方にかけて観測史上最も早く梅雨が明けました。各地でも熱中症警戒アラートの発表、関東でも異例の真夏日や寝苦しい熱帯夜も続くなど早くも真夏のような気候がスタートしています。(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)
東京 6月の真夏日記録更新!!異例の暑さが続く
ここ数日、関東地方はまるで梅雨明けしたかのような厳しい暑さに見舞われています。特に東京では6月の真夏日(最高気温30℃以上の日)が13日という驚くべきペースで増え、観測史上最多を記録しました。
東京の6月の真夏日を振り返ると、これまでの最多記録は1894年と1979年の10日でした。
1979年には、茨城県にある湖・霞ヶ浦周辺で真夏日が9日続き、記録的な猛暑の影響で大量のアオコが発生し、湖が緑色に染まってしまう異常事態になっていました。これは水温上昇が原因でプランクトンが異常繁殖した結果でした。
梅雨明けの判断は難しい?
「梅雨明け」という言葉はよく耳にしますが、具体的にどのような基準で発表されるのでしょうか?
梅雨明けとは梅雨の期間が終わること、つまり夏の安定した気候に移行したと判断されることを指します。気象庁の予報官が数日から1週間程度の天候予想に基づき、気象情報として発表します。
気象予報士 森 朗氏:
簡単に言うと、予報官が「もう梅雨明けだな」と判断した時点で梅雨明けの速報値として発表されます。
梅雨の期間、今までの短さランキング1位は23日間
今年の梅雨明けはいつ頃になりそうなのでしょうか。
関東甲信地方の今までの梅雨の短さランキング1位は、2018年6月6日~6月29日と1978年6月11日~7月4日の23日間でした。
2022年の「梅雨明け」大幅修正を振り返る
梅雨入りと梅雨明けの日付は、あくまで予想を含んだ速報値であり、9月に改めて確定値として発表されます。これは梅雨の終わりを見極めることが非常に難しいからです。
今から3年前の2022年は全国的に梅雨明けの大幅修正が行われました。
この年、速報値での梅雨明けが6月27日とされた東京では、9月の確定値発表時にはなんと7月23日に修正されました。これは約1か月ものずれがあり、大きな話題となりました。
気象予報士 森 朗氏:
こんなに一度に多くの地方の梅雨明けが大幅に修正されるのは異例でした。梅雨の中休みとみるか、梅雨明けとみるかで日付が変わりました。それだけ梅雨明けを見極めるのは大変なんです。
深刻な水不足は大丈夫?…年間降水量の梅雨の雨の割合
日本における年間降水量のうち、梅雨の雨が占める割合は実に約20%にものぼると言われています。農業用水や生活用水、工業用水など、私たちの暮らしに欠かせない水を蓄えるためにも梅雨の雨は不可欠です。
もし梅雨の時期に雨が降らない「空梅雨」となれば、当然、水不足のリスクは高まります。
気象予報士 森 朗氏:
今のところダムの水は問題なさそうですが、7月は雨が少ないという予想になっています。このまま梅雨が明けて、さらに雨が降らないとなると今年の夏も水不足の心配が出てきそうです。
・エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?「除湿」はいつ使う?賢いエアコンの使い方【ひるおび】
・スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
・「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】