国内
2025-07-03 07:00

FTM(Female to Male)のマキパパさんは、「ち○ち○が、ないパパの悩み」というショート動画をSNSに投稿。将来自分自身のことを子どもにどう伝えるか赤裸々に綴ったその投稿は2991万再生され、「小さいうちに本当のことを言ってしまえばそれが普通って思うようにならないかな?たまたま体が違って生まれてきただけ。いろんな人がいていい」「お父さんには変わりないでしょうから」などと多くのコメントが寄せられた。投稿にどのような思いがあったのか、投稿者・マキパパさんに話を聞いた。
【写真】女性だった頃…成人式で振袖を着るマキパパさん、性別変更前後の様子
■“いろんな家族のあり方”を知ってもらいたい、一方で家族のことを発信する葛藤も
――動画投稿の反響についてどう感じていらっしゃいますか。
【マキパパさん】アカウントを開設した当初は、こんなにも多くの方に見ていただけるなんて思ってもいませんでした。ましてや、あたたかいメッセージまでいただけるとは…。正直、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。 「いろんな家族のかたちがあっていい」と思う一方で、それぞれ考え方も違うので、すべての人がすべてを受け入れるのは難しいとも感じています。
実のところ、批判的なコメントはひとつもなくて(もちろん、さまざまなご意見はいただいています)、それ以上にたくさんの応援の言葉をいただいています。その一つ一つが、僕にも妻にも大きな力になっています。
――多様性やLGBTQについての認知はどんどん広がりつつも、まだまだ日本においてはセンシティブなテーマでもあります。そのような中でこうしたSNSを発信されたようと思われたのはなぜでしょうか。
【マキパパさん】もともと僕自身がFTM(※「Female to Male」の略で、出生時に女性として割り当てられた性別を持ちながら、男性として生きることを望む、または男性への性別移行を希望する人を指す)であることは、これまでにもSNSで投稿してきたので、「発信」そのものには大きな抵抗はありませんでした。ただ、これまでの発信は“自分自身のこと”だけだったんです。今回の投稿では、子どもや妻、家族のことにも関わってきます。だからこそ、「本当に発信していいのか?」という葛藤はすごくありました。
子どもたちのことは、何があっても守ると決めていますが、それでも、僕たち家族だけで守るには限界があることも、きっと出てくる。だからこそ、「こういう家族もいるんだよ」と、まずは周りの人たちに知ってもらいたい。そうすれば、子どもたちのまわりにも“理解しようとする大人”が少しずつ増えていくかもしれない。そんな思いから、今回の発信を決めました。
■18歳で性自認に違和感、「自分は何者なんだろう?」と悩んだ末に女性と恋愛し結婚
―― マキパパさんはもともと一人娘として生まれ育ったとのことですが、ご自身のセクシュアリティについて違和感を持たれるようになったのはいつ頃からでしょうか?
【マキパパさん】自分の性自認に違和感を抱き始めたのは、18歳の頃です。それまでは、年上の女性に憧れたり、女友達に恋をしたりと、性自認に違和感はありませんでした。一方で、男の子に惹かれることもあり、「自分はバイセクシャルなのかな?」と思っていた時期もあります。そんな中、18歳で女子寮に入った際に、人から「かっこいいと思われたい」「男性として見てほしい」という強い願望が生まれてきました。
当時インターネットで調べてみても、「トランスジェンダー」とされる人たちは多くが“幼い頃から違和感を抱えていた”という記述ばかりで、「18歳になってから気づいた」自分のような存在は、どこにも見当たらず「自分は何者なんだろう?」と悩む日々が続きました。
――苦しい時期でしたね。
【マキパパさん】それでも“正解”を見つけたくて、必死に情報を探しました。そんなとき、個人ブログの流行とともに、LGBTQ当事者でブログを多く見つけました。私と同じような悩みを持ちながら、みんな堂々と胸を張って生活していて、ようやく居場所を見つけた感じがしました。「自分はこのままでいいのかも!」と嬉しい感覚になったのを今でも覚えています。
――そこから奥様と恋愛し結婚。当初は義両親に「子どもを作らないこと」を条件に結婚を許されたとのことですが、義両親はマキパパさんとの結婚に対してどのような反応だったのでしょうか。
【マキパパさん】お義父さんは、最初から私のことを“男性”として受け入れてくれていて、結婚に関しても「2人が決めたことなら」と、反対されることはありませんでした。 一方で、お義母さんは当初、結婚に反対の立場でした。というのも、お義母さん自身が「母になる」という経験にとても大きな喜びを感じていて、その幸せを、娘である妻にも味わってほしいという強い想いがあったのだと思います。実際、妻自身も「いつか子どもを持ちたい」という気持ちを強く持っていました。そのため、結婚に対してはそれぞれみんなの想いが交錯していた時期がありました。
一方、私の両親は、結婚に対して特に反対することもなく、ずっと見守ってくれていました。当時お付き合いしていた奥さんを実家に連れて行ったときも、両親はとてもあたたかく迎えてくれて、歓迎ムードでいっぱいでした。
■「ああ、もう僕はこの子のパパだ」37時間の難産の末、生まれた命に感じたもの
――これらの条件のもとで結婚後、「子どものいる家族を築くこと」という奥様の夢のために、義両親に義理を通すマキパパさんの姿にすごく漢気を感じました。
【マキパパさん】僕たちの夢を叶えることは、そもそも義両親と交わした結婚の条件を破ってしまうことになります。そうなると、奥さんと義両親の家族関係を壊してしまうことになってしまう。それだけは、誰も望んでいないことだったので、とにかく正面から向き合うしかないと思っていました。
でも正直に言うと、4年間は長くて辛い時間でした。妊活の話以外は、義両親との関係は良好だったので、その良好な関係をなるべく壊したくなかったんです。だからこそ、なかなか話が進まなくて歯がゆかったですね。ただ、周りには応援してくれる人もいましたし、奥さんと「同じ夢に向かって進んでいく」という思いがしっかりあったので、なんとか踏ん張れていました。
「漢気がある」と言っていただけるのは嬉しいですが、実際は小心者なので、条件を破ることが怖かったという気持ちも正直あったかもしれません(笑)。
――そして第三者提供によって、お子さんを授かられました。
【マキパパさん】動画でもお伝えしていますが、正直、生まれてくるまではいろいろな不安がありました。「子どもに対して人見知りしてしまう僕だけど、大丈夫かな?」「子どもに好かれたことのない僕だけど、本当にうまくやっていけるかな?」…それに加えて、「血が繋がっていないのに…」という不安が1番ありました。
そんな気持ちを抱えながら迎えた出産日。37時間にも及ぶ難産の末、生まれてすぐに子どもはNICUに運ばれました。まだ会ったこともない子どもの安否を必死にドクターに尋ねている自分を、ふと客観的に感じた瞬間に「ああ、もう僕はこの子のパパだ」そう実感したんです。そこからは不安が一切なくなり、実際に子どもに会えたときは本当に嬉しかったです。
■「結局は“男か女か”という性別ではなく、“人としてどう在るか”が大切なんだ」
――お子さんへカミングアウトするまでをSNSで投稿されていますが、マキパパさんの家族のあり方について、身近な人(パパ友や友人など、保育園の先生)はどういった反応だったのでしょうか。
【マキパパさん】保育園の先生方には、全く気づかれていなかったと思います。近いうちに子どもたちにカミングアウトをしたいと考えていますが、子どもたちはまだ幼いため、僕たちから聞いたことをそのままお友達に話してしまうと思います。もしお友達の反応が厳しかったりすると、子どもたちの感じ方も変わってしまうかもしれません。そう考えると、私たち夫婦だけでなく、保育園の先生方の理解や協力がとても重要だと感じ、まずは保育園の主任の先生にカミングアウトをして、今後の対応について一緒に考えてもらいました。
ママ友やパパ友など、少しずつ仲良くなってきた方たちには、私たち夫婦の口からカミングアウトを始めています。それでもなお、変わらずに接してくれる方ばかりで、私たちは本当に恵まれているなと日々感じています。そしてありがたいことに、このアカウントの動画が多く再生されているので、もしかするとすでにこのアカウントをご覧になっているママ友やパパ友もいるかもしれないと思っています。
――夫となり、父となったことでご自身のなかで新たな変化や気づきがあるとしたらそれはどういったものですか?
【マキパパさん】まずは、「結局は“男か女か”という性別ではなく、“人としてどう在るか”が大切なんだ」ということです。性別に悩んでいたとき、すでに戸籍変更を終えていたトランスジェンダーの先輩から、「周りの人たちは、君のことを“男”とか“女”とかじゃなくて、“一人の人”として見ているよ。だから、戸籍を変えた後は性別なんて気にならなくなるよ」 と言われました。この言葉を聞いた瞬間、僕の中で何かが吹っ切れた気がしました。「性別」という枠にとらわれなくていいんだ。大切なのは、“自分は自分でいい”ということだと。女性として生きてきた時間も、これから男性として生きていく時間もまた、自分。 何より大事なのは、「自分がどう在りたいのか」「どう生きていきたいのか」に正直であることだと気づかされました。
そして、もうひとつの気づきは、シンプルですが、「周りの人に本当に支えられている」ということです。 男性になると決めたときも、結婚したときも、妊活がなかなか進まず心が折れそうなときも、周りに支えられここまでこれました。そして今、パパになって改めて感じるのは、僕の両親や義両親をはじめ、周りの人たち“みんな”が、子どもたちのことを本当に心から愛し、支えてくれているということです。
――SNS発信を通してどのようなことを伝えたいことはどんなことですか?
【マキパパさん】もともと僕はSNSで、自分が元女性であることを発信してきました。女性から男性になり、結婚し、パパになるといった自分のライフステージが変わる中で、同じトランスジェンダーの方から「(義)両親に結婚を反対されている」「妊活はどうやったの?」など、さまざまな悩みの相談をいただくようになりました。そうしたお悩みに、自分の経験をお伝えすることはできますが、反対の意見を持つ方々にも何か働きかけないと、根本的には何も解決しないのではないかと、ある時ふと思いました。そういった方々が、僕たちのような家族がいることをSNSを通して知り、何かを感じるきっかけになってほしいと感じています。
そして、これは我が子たちへの思いでもあるのですが、いつか子どもたちがこのアカウントを見るとき、僕たち家族がこんなにも多くの方に応援されていて、胸を張って生きていいんだと感じてもらえたら、とても嬉しいです。
【動画】元女子・マキパパさんの2900万回再生された、赤裸々な悩み
【画像】67歳で男→女に性別変更し、念願のロリィタ服を楽しむ小百合さん
【写真】「可愛さがエグイw」元男子の加工なしの美女ショット
【動画】男になりたいと伝えた娘、耳の聞こえない母の想いは…
【写真】「ちょ、かわいすぎでは…?」元男子とは思えない20歳美女
【写真】女性だった頃…成人式で振袖を着るマキパパさん、性別変更前後の様子
■“いろんな家族のあり方”を知ってもらいたい、一方で家族のことを発信する葛藤も
――動画投稿の反響についてどう感じていらっしゃいますか。
【マキパパさん】アカウントを開設した当初は、こんなにも多くの方に見ていただけるなんて思ってもいませんでした。ましてや、あたたかいメッセージまでいただけるとは…。正直、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。 「いろんな家族のかたちがあっていい」と思う一方で、それぞれ考え方も違うので、すべての人がすべてを受け入れるのは難しいとも感じています。
実のところ、批判的なコメントはひとつもなくて(もちろん、さまざまなご意見はいただいています)、それ以上にたくさんの応援の言葉をいただいています。その一つ一つが、僕にも妻にも大きな力になっています。
――多様性やLGBTQについての認知はどんどん広がりつつも、まだまだ日本においてはセンシティブなテーマでもあります。そのような中でこうしたSNSを発信されたようと思われたのはなぜでしょうか。
【マキパパさん】もともと僕自身がFTM(※「Female to Male」の略で、出生時に女性として割り当てられた性別を持ちながら、男性として生きることを望む、または男性への性別移行を希望する人を指す)であることは、これまでにもSNSで投稿してきたので、「発信」そのものには大きな抵抗はありませんでした。ただ、これまでの発信は“自分自身のこと”だけだったんです。今回の投稿では、子どもや妻、家族のことにも関わってきます。だからこそ、「本当に発信していいのか?」という葛藤はすごくありました。
子どもたちのことは、何があっても守ると決めていますが、それでも、僕たち家族だけで守るには限界があることも、きっと出てくる。だからこそ、「こういう家族もいるんだよ」と、まずは周りの人たちに知ってもらいたい。そうすれば、子どもたちのまわりにも“理解しようとする大人”が少しずつ増えていくかもしれない。そんな思いから、今回の発信を決めました。
■18歳で性自認に違和感、「自分は何者なんだろう?」と悩んだ末に女性と恋愛し結婚
―― マキパパさんはもともと一人娘として生まれ育ったとのことですが、ご自身のセクシュアリティについて違和感を持たれるようになったのはいつ頃からでしょうか?
【マキパパさん】自分の性自認に違和感を抱き始めたのは、18歳の頃です。それまでは、年上の女性に憧れたり、女友達に恋をしたりと、性自認に違和感はありませんでした。一方で、男の子に惹かれることもあり、「自分はバイセクシャルなのかな?」と思っていた時期もあります。そんな中、18歳で女子寮に入った際に、人から「かっこいいと思われたい」「男性として見てほしい」という強い願望が生まれてきました。
当時インターネットで調べてみても、「トランスジェンダー」とされる人たちは多くが“幼い頃から違和感を抱えていた”という記述ばかりで、「18歳になってから気づいた」自分のような存在は、どこにも見当たらず「自分は何者なんだろう?」と悩む日々が続きました。
――苦しい時期でしたね。
【マキパパさん】それでも“正解”を見つけたくて、必死に情報を探しました。そんなとき、個人ブログの流行とともに、LGBTQ当事者でブログを多く見つけました。私と同じような悩みを持ちながら、みんな堂々と胸を張って生活していて、ようやく居場所を見つけた感じがしました。「自分はこのままでいいのかも!」と嬉しい感覚になったのを今でも覚えています。
――そこから奥様と恋愛し結婚。当初は義両親に「子どもを作らないこと」を条件に結婚を許されたとのことですが、義両親はマキパパさんとの結婚に対してどのような反応だったのでしょうか。
【マキパパさん】お義父さんは、最初から私のことを“男性”として受け入れてくれていて、結婚に関しても「2人が決めたことなら」と、反対されることはありませんでした。 一方で、お義母さんは当初、結婚に反対の立場でした。というのも、お義母さん自身が「母になる」という経験にとても大きな喜びを感じていて、その幸せを、娘である妻にも味わってほしいという強い想いがあったのだと思います。実際、妻自身も「いつか子どもを持ちたい」という気持ちを強く持っていました。そのため、結婚に対してはそれぞれみんなの想いが交錯していた時期がありました。
一方、私の両親は、結婚に対して特に反対することもなく、ずっと見守ってくれていました。当時お付き合いしていた奥さんを実家に連れて行ったときも、両親はとてもあたたかく迎えてくれて、歓迎ムードでいっぱいでした。
■「ああ、もう僕はこの子のパパだ」37時間の難産の末、生まれた命に感じたもの
――これらの条件のもとで結婚後、「子どものいる家族を築くこと」という奥様の夢のために、義両親に義理を通すマキパパさんの姿にすごく漢気を感じました。
【マキパパさん】僕たちの夢を叶えることは、そもそも義両親と交わした結婚の条件を破ってしまうことになります。そうなると、奥さんと義両親の家族関係を壊してしまうことになってしまう。それだけは、誰も望んでいないことだったので、とにかく正面から向き合うしかないと思っていました。
でも正直に言うと、4年間は長くて辛い時間でした。妊活の話以外は、義両親との関係は良好だったので、その良好な関係をなるべく壊したくなかったんです。だからこそ、なかなか話が進まなくて歯がゆかったですね。ただ、周りには応援してくれる人もいましたし、奥さんと「同じ夢に向かって進んでいく」という思いがしっかりあったので、なんとか踏ん張れていました。
「漢気がある」と言っていただけるのは嬉しいですが、実際は小心者なので、条件を破ることが怖かったという気持ちも正直あったかもしれません(笑)。
――そして第三者提供によって、お子さんを授かられました。
【マキパパさん】動画でもお伝えしていますが、正直、生まれてくるまではいろいろな不安がありました。「子どもに対して人見知りしてしまう僕だけど、大丈夫かな?」「子どもに好かれたことのない僕だけど、本当にうまくやっていけるかな?」…それに加えて、「血が繋がっていないのに…」という不安が1番ありました。
そんな気持ちを抱えながら迎えた出産日。37時間にも及ぶ難産の末、生まれてすぐに子どもはNICUに運ばれました。まだ会ったこともない子どもの安否を必死にドクターに尋ねている自分を、ふと客観的に感じた瞬間に「ああ、もう僕はこの子のパパだ」そう実感したんです。そこからは不安が一切なくなり、実際に子どもに会えたときは本当に嬉しかったです。
■「結局は“男か女か”という性別ではなく、“人としてどう在るか”が大切なんだ」
――お子さんへカミングアウトするまでをSNSで投稿されていますが、マキパパさんの家族のあり方について、身近な人(パパ友や友人など、保育園の先生)はどういった反応だったのでしょうか。
【マキパパさん】保育園の先生方には、全く気づかれていなかったと思います。近いうちに子どもたちにカミングアウトをしたいと考えていますが、子どもたちはまだ幼いため、僕たちから聞いたことをそのままお友達に話してしまうと思います。もしお友達の反応が厳しかったりすると、子どもたちの感じ方も変わってしまうかもしれません。そう考えると、私たち夫婦だけでなく、保育園の先生方の理解や協力がとても重要だと感じ、まずは保育園の主任の先生にカミングアウトをして、今後の対応について一緒に考えてもらいました。
ママ友やパパ友など、少しずつ仲良くなってきた方たちには、私たち夫婦の口からカミングアウトを始めています。それでもなお、変わらずに接してくれる方ばかりで、私たちは本当に恵まれているなと日々感じています。そしてありがたいことに、このアカウントの動画が多く再生されているので、もしかするとすでにこのアカウントをご覧になっているママ友やパパ友もいるかもしれないと思っています。
――夫となり、父となったことでご自身のなかで新たな変化や気づきがあるとしたらそれはどういったものですか?
【マキパパさん】まずは、「結局は“男か女か”という性別ではなく、“人としてどう在るか”が大切なんだ」ということです。性別に悩んでいたとき、すでに戸籍変更を終えていたトランスジェンダーの先輩から、「周りの人たちは、君のことを“男”とか“女”とかじゃなくて、“一人の人”として見ているよ。だから、戸籍を変えた後は性別なんて気にならなくなるよ」 と言われました。この言葉を聞いた瞬間、僕の中で何かが吹っ切れた気がしました。「性別」という枠にとらわれなくていいんだ。大切なのは、“自分は自分でいい”ということだと。女性として生きてきた時間も、これから男性として生きていく時間もまた、自分。 何より大事なのは、「自分がどう在りたいのか」「どう生きていきたいのか」に正直であることだと気づかされました。
そして、もうひとつの気づきは、シンプルですが、「周りの人に本当に支えられている」ということです。 男性になると決めたときも、結婚したときも、妊活がなかなか進まず心が折れそうなときも、周りに支えられここまでこれました。そして今、パパになって改めて感じるのは、僕の両親や義両親をはじめ、周りの人たち“みんな”が、子どもたちのことを本当に心から愛し、支えてくれているということです。
――SNS発信を通してどのようなことを伝えたいことはどんなことですか?
【マキパパさん】もともと僕はSNSで、自分が元女性であることを発信してきました。女性から男性になり、結婚し、パパになるといった自分のライフステージが変わる中で、同じトランスジェンダーの方から「(義)両親に結婚を反対されている」「妊活はどうやったの?」など、さまざまな悩みの相談をいただくようになりました。そうしたお悩みに、自分の経験をお伝えすることはできますが、反対の意見を持つ方々にも何か働きかけないと、根本的には何も解決しないのではないかと、ある時ふと思いました。そういった方々が、僕たちのような家族がいることをSNSを通して知り、何かを感じるきっかけになってほしいと感じています。
そして、これは我が子たちへの思いでもあるのですが、いつか子どもたちがこのアカウントを見るとき、僕たち家族がこんなにも多くの方に応援されていて、胸を張って生きていいんだと感じてもらえたら、とても嬉しいです。
関連記事
【動画】元女子・マキパパさんの2900万回再生された、赤裸々な悩み
【画像】67歳で男→女に性別変更し、念願のロリィタ服を楽しむ小百合さん
【写真】「可愛さがエグイw」元男子の加工なしの美女ショット
【動画】男になりたいと伝えた娘、耳の聞こえない母の想いは…
【写真】「ちょ、かわいすぎでは…?」元男子とは思えない20歳美女
