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集団移転を決めた人々の苦悩 能登半島地震から1年半 “地元に残りたいのにできない現状”

国内
2025-07-01 13:04

被災地では去年の豪雨被害の影響もあり、復興が進まない地域が多くあります。こうした環境の中、地域ごと集団移転を決めた人々もいます。現地を取材しました。


輪島市中心部からおよそ7キロ、山間部にある別所谷町。地震の前までは42世帯・78人がここで暮らしていました。倉山邦雄さん(77)もその一人です。


倉山邦雄さん
「せっかく車が通行できる状態になっていたが、水害で…」


地震のあと、一度は通れるようになった道が去年9月の豪雨で流され、今は徒歩でしか自宅に行くことができません。1年半たった今も水が使えず、ライフラインの復旧さえままならない状況です。


倉山邦雄さん
「一番つらいのは、建物もそうだが、その建物を直して生活できるのか。地面が割れているから、直しようがない」


地元に帰りたいというジレンマを抱えながら、別所谷町の住民は今年2月、市中心部に集団移転することを決断し、市に要望書を提出しました。


輪島市別所谷町 丹保眞一 区長(今年2月)
「災害リスクの少ない市街地での移転再建を決断しました」


しかし、4か月たった今も、市から具体的な指針は示されていません。


倉山邦雄さん
「もう行政を頼るしかないと思っているが、どう進んでどうなっているか回答はもらっていない状態」


輪島市は今月上旬にも住民向けの説明会を行うことにしています。


倉山さんらが今、身を寄せる仮設住宅。同じ団地に入居した集落の人との語らいがささやかな楽しみです。


地区の知人
「『生きとるか』言って、生きとれば『おー生きとるぞー!』」


地元に残りたいのに住み続けることができない現状。倉山さんは住む場所が変わっても、地域のつながりを保ち続けたいといいます。


倉山邦雄さん
「地域で仲良く生活していた。それを現状維持して、場所は変わってもそうしていきたい」


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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