事件当日、現場付近の防犯カメラに写っていたのは、同じ道を何度も行き来する人物の姿。千葉市の路上で高齢女性が殺害された事件で、逮捕された15歳の男子生徒に特徴が似た人物が“事件発生の5時間前”から現場付近を徘徊する姿が写っていたことがわかりました。
【写真を見る】男子生徒に似た人物が事件5時間前から“徘徊”する様子
中3男子逮捕 “徘徊・小走り”事件までの5時間
13日に送検された中学3年の男子生徒。
11日、千葉市若葉区の路上で高橋八生さん(84)の背中を刃物のようなもので刺し、殺害した疑いがもたれています。
現場近くの防犯カメラには、男子生徒に似た人物が事件当日、現場近くを徘徊している様子が映っていました。
事件が起きる5時間前の、11日午後0時4分。日曜日の住宅街を男子生徒に特徴の似た人物が画面手前に向かって歩いています。
「誰でもいいから殺してやろうと思った」という男子生徒(15)。
午後2時47分には通行人の後ろを、男子生徒に特徴の似た人物が歩いています。一度振り返りました。
次は午後2時58分ごろ。今度は小走りです。
1分後、あたりをウロウロし、来た道を戻り、後ろを振り返ります。
最後は、事件直前の午後4時37分。画面奥へ戻っていきます。そして午後5時9分、事件が発生しました。
高橋さんの死因は外傷性ショック。傷は背中に複数個所あり、うち2か所は肺を貫通、1か所は心臓にまで達していたといいます。
「少年院に行きたかった」 “継続補導中”だった男子生徒
捜査関係者によると男子生徒(15)は「少年院に行きたかった」「家庭環境から逃げたかった」と話しているといいます。
家庭での様子について、男子生徒の家族に聞きました。
逮捕された生徒の父
「内向的、うちにこもるタイプだと思う。きょうだい仲はあまり良くない。殴り合いは無いけれど、会話自体あまり無い。自分ともそうですけど」
男子生徒は家出などを繰り返していたといいます。
Q.なんで家出したか本人は言っていた?
「干渉されるのが嫌だとか、自分の力では解決できないので警察に相談した」
男子生徒は、警察官が悩みなどを聞く「継続補導中」だったといいます。
継続補導とはどういうものなのか、千葉県警で25年間少年補導専門員だった上條さんは…
元少年補導専門員 上條理恵さん
「警察が呼ぶ面接なので『(問題がある)生活をしてると、もしかしたら逮捕される』とか指導をする。行いを注意して反省させる。明るい未来を設定しながら、家庭環境や学校の教育環境であったり、何か問題やきっかけはないか見ていく。場合によっては、医者と連携して、家族・学校などと繋がりながら、子どもの更生を図っていく」
男子生徒は事件前に複数回警察と面談していましたが、最後の面談でも特に変わった様子はなかったといいます。
元少年補導専門員 上條理恵さん
「自分の存在感というか居場所ですね。今回の少年の居場所はどこだったのか」
「イライラしてやった」という15歳の男子生徒。警察は男子生徒が強い殺意を持ち、通り魔的に犯行に及んだ可能性もあるとみて調べています。
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