
ゲリラ豪雨で、マンホールから水が噴き出し、道路や駅が冠水。都市部で想定以上の大雨が降ったとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。
【写真を見る】都市部を襲う“想定以上”の大雨 「10分かからず冠水」内水氾濫に注意 生活排水を減らす意識を【大雨警戒】
都内でも地下鉄の駅や道路が冠水
台風や前線などの影響で、短時間で激しい雨となった場合、都市部では「内水氾濫」が心配されます。
内水氾濫とは、市街地に降った雨に、排水が追いつかず浸水してしまう現象です。
内水氾濫の被害は深刻で、国交省の「水害統計調査」(2013年~2022年までの10年間の合計)によると、都内では河川の氾濫などが約21%(約159億円)、内水氾濫は約79%(約585億円)となっています。
2024年8月21日、東京・港区付近で1時間雨量(午後7時まで)約100ミリを観測しました。記録的短時間大雨情報も出され、▼マンホールから水が噴き出す、▼道路や地下鉄が冠水するなど、都内各地で内水氾濫が起こりました。
東京都は対策も…専門家「今やそれを超える雨」
水害リスクマネジメントが専門で、東京大学名誉教授と河川情報センター理事長を務める池内幸司氏によると、「1時間100ミリの雨は排水能力を超えている。都市部はコンクリートなどに覆われていて水の流れが速く、10分かからず冠水することもある」ということです。
東京都は「地下調節池」という豪雨対策をとっていて、1時間75ミリの排水能力を目標に整備していますが、実際には50ミリほどで冠水してしまう場所もあるということです。
池内氏は「施設は機能しているが、今やそれを超える雨が降っている。いつどこで浸水が起きてもおかしくない」と指摘します。
「アンダーパス」や、側溝、マンホール付近では注意が必要ですし、「普段走っている道路だから大丈夫」と思わずに警戒するようにしてください。
内水氾濫のリスク ハザードマップでもチェック可能
内水氾濫のリスクはハザードマップでも確認できます。
横浜市西区のハザードマップ(みなとみらい地区を含む)をみると、河川の洪水による氾濫のリスクがあるところよりも、内水氾濫のリスクがあるところのほうが広くなっていて、生活圏のいろいろなところで内水氾濫のリスクがあることがわかります。
内水氾濫の被害を大きくしないためには、▼お風呂や、▼皿洗い、▼洗濯などの生活排水を抑えることも効果的だといいます。大雨が予想される場合には、生活の中で使用する水を少し気にして過ごしてみても良いかもしれません。
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