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“日焼け”黒くなる人・赤くなる人で対策は変わる?「日焼け止め」の正しい選び方を医師が解説【ひるおび】

国内
2025-05-09 18:22

きちんと紫外線は防ぎたいけど、肌荒れはしたくない・・・
日差しが強くなるこれからの季節、知っておきたい日焼け止めの正しい選び方や使用法を、美容皮膚科医の本多釈人氏に聞きます。


【写真で見る】「PA」「SPF」って? 日焼け止めの“正しい選び方”


日焼け止めのPA・SPFとは

日焼け止めに表記されている「PA」や「SPF」。正しく理解していますか?


【PA】
・紫外線「A波」をカットする効果の指標

「A波」は肌の奥に入り込み、たるみ・しわ・肌の老化などの原因に


【SPF】
・紫外線「B波」をカットする効果の指標

「B波」は肌の表面(表皮)でシミ・そばかすなどの原因に


PAは+~++++、SPFは10~50+で表されます。


美容皮膚科 本多釈人医師:
どちらも数値が大きいほど防御効果が高いんですけれども、SPFは防御する「時間」が長くなるというもので、PAは防御する「効果」が高くなるという違いがあります。


コメンテーター 杉浦太陽:
昔は黒けりゃ若くてかっこいいかなと思ったけど、真逆ですね。たるみが出てくるんですね…


紫外線吸収剤・紫外線散乱剤の違い

日焼け止めに入っている成分には、紫外線の「吸収剤」と「散乱剤」の2種類があります。


本多医師:
紫外線をどのように防御しているかの違いです。
「吸収材」は、肌の表面で化学反応を起こして紫外線を熱エネルギーなどに変換し防御しています。
一方「散乱剤」は、細かい粒子によって乱反射をさせて、紫外線からお肌を守るものです。


≪吸収剤≫
・塗った後白くならない
・稀に肌がかぶれる
・成分の表示はメトキシケイヒ酸オクチル ジメチルPABAオクチルなど


≪散乱剤≫
・塗った後少し白くなる
・肌への影響はほぼなし
・成分の表示は酸化亜鉛 酸化チタンなど


本多医師:
「散乱剤」は粉体が入っているため、少し白っぽくなるような塗り心地です。トーンアップ機能が入っている日焼け止めは、これを逆手にとって散乱剤が多いものです。
逆にあまり白浮きしないものが「吸収剤」が多いもので、こちらはお肌の上で化学反応を起こしていますので、稀に吸収剤のアレルギーをお持ちの方、または敏感肌など肌が非常に弱い方は肌がかぶれるなどのトラブルを起こす可能性もあります。


本多医師によると、効果の高い商品は吸収剤が多く含まれているので、肌トラブルに繋がる可能性もあります。通勤やちょっとした外出なら、SPF30程度、PA++かPA+++で十分ということです。


日焼け止め 素朴なギモン

【数値によって塗り直しの頻度は変わる?】
コメンテーター 朝日奈央:

日焼け止めって、「何回も塗った方がいい」とか「2時間おきに塗った方がいい」とか聞きますが、数値によって変わるんですか?


美容皮膚科 本多釈人医師:
基本的にはこの数値はしっかりと塗れている間だけのものになります。
汗やメイク崩れでとれてしまった場合は、数値が高くても2.3時間おきにしっかりと塗り直すというのが正しい選択です。
ただ女性の場合はメイクをしますので、メイクを落として全てを塗り直すのは厳しいかと思います。
メイクの前にしっかりと効果の高い日焼け止めをつけて、その上にSPFなどの効果が入っている下地を使ってメイクをした上で、外ではスプレータイプやミストタイプで常に上からカバーをしていくなど工夫されるのがいいと思います。


【“飲む日焼け止め”の効果は?】
コメンテーター 杉浦太陽:

“飲む日焼け止め”を飲んでいるんですけど、塗るタイプもダブルでやった方がいいですか?


本多医師:
“飲む日焼け止め”は先ほどのSPF・PAという効果はほとんどありません。
日焼けをした後は、お肌が赤くなりますよね。そういった炎症がメラニンを刺激してシミの原因になりますので、その赤くなる炎症自体を抑えましょうという働きが“飲む日焼け止め”のメインの効果になります。
紫外線自体の防御はしていないので、しっかりと日焼け止めを塗った上で、塗り直しができなかったり、塗りムラで焼けてしまった炎症を“飲む日焼け止め”で対応していただくのがいいと思います。


【赤くならずに黒くなる人の日焼け対策は?】
小林由未子アナウンサー:

私、赤くならずにどんどん綺麗に黒くなるんですが、そういう人ってシミ・しわはできませんか?


本多医師:
黒くなっているということが、もうこれはシミと一緒でメラニンがどんどん産生されていることになりますので、シミ・しわの原因になります。
赤くならない方でも日焼け止めをしっかりと塗っていただいて、炎症を抑える成分などもどんどん使ってもらって日焼け後の悪影響を防いでいくのが重要かと思います。


恵俊彰:
うち、同じところに遊びに行っても焼ける子と焼けない子がいるんですけど、体質があるんですか?


本多医師:
赤くなりやすい人・なりにくい人は肌質や肌のタイプであります。


恵俊彰:
どんなタイプでも日焼け止めは使っていかなきゃいけないということですよね。


本多医師:
もちろんです。UVーAは肌の奥に入って細胞のDNAを傷つけてしまって、最悪の場合皮膚がんなどにつながります。しっかりと対策することが重要です。


日焼け止めで肌荒れしないために

初めて使う、効果が高い日焼け止めは顔につけると肌荒れする可能性があります。
皮膚の薄い腕の内側や首などに少量をつけてテストしてください。
それでも肌荒れが気になる人は、「ノンケミカル」と書かれている吸収剤フリーの日焼け止めがおすすめです。


コメンテーター 朝日奈央:
私もノンケミカルのものを使ってます。自宅にいるときも日焼けするというのを聞いて、家にいるときは肌に優しいものを使っています。


日焼け止めはたっぷり塗る

コメンテーター 朝日奈央:
私はしょっちゅう日焼け止めを塗るんですけど、塗っても塗っても日差しが強いところにいるとすぐシミとかそばかすが出てくるんですよ。塗り方が違うのかなって。


美容皮膚科 本多釈人医師:
おそらくほとんどの日本人女性が、塗っている量が足りないかと思います。
SPF・PAの数値をしっかり出すためには、1平方cm辺り2mgのせないといけないという基準があるんですね。顔で考えると大体700mgぐらい必要です。
液状タイプでは1円玉2枚分、クリームでは大きなパール粒2つ分となっています。
これを顔にいっぺんに塗ろうと思うとかなり真っ白になってしまうので、一度全体的に塗り広げていただいて、その後に鼻の先やほっぺた、額、あごなどの出ている部分を塗り直し、あとは耳や首などの忘れやすいところで全体量を使っていただくのがいいかと思います。


(ひるおび 2025年5月7日放送より)
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<プロフィール>
本多釈人氏
美容皮膚科医 ANGIEクリニック勤務
YouTubeで肌や美容についての配信なども行う


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