8万円近くする高級デニムを買ったはずなのに、自宅に届いたのはお菓子の「グミ」だった…。匿名で売り買いができるフリマアプリ「メルカリ」。便利な一方でいま、購入したものと違う商品が送られてくるというトラブルが相次いでいるようです。
【写真で見る】「こんな物を22万円で…」メルカリで実際に届いた“商品”
約22万円のカメラレンズを購入、届いた物は…
20代
Q.メルカリでトラブルは?
「あります。ニセモノを送られてきたりとかはありました」
20代
「(利用時は)相手の評価をめちゃくちゃ見るかもしれない」
フリマアプリのメルカリを悪用した“詐欺行為”が相次いでいます。
Nスタが取材したのは、埼玉県内に住む会社員・中山さん(20代)。自宅に並んでいたのは趣味のカメラですが、今回、カメラがトラブルのきっかけになってしまいました。
会社員・中山さん(20代)
「メルカリでずっと気になって欲しかったカメラのレンズがあった。『これは安い!』と、思わず飛びついて買っちゃった」
そのカメラレンズは22万2380円と、店舗で買うより10万円ほど安かったため、即決で購入。送られてきた物はメルカリが調査をしていて、中山さんの手元にはありませんが…
会社員・中山さん(20代)
「届いた物はプラスチックのブレスレットです」
Q.最初開けたときはどういう気持ちに?
「まず持った段階で『軽い』。いざ開けてみると『そう来たか』という感じでしたね。こんな物を22万円で自分が買ってしまったのかと」
22万円ほどのカメラレンズを購入したはずなのに、届いたのは、おもちゃのようなブレスレット。すぐにメルカリへ報告するとともに、出品者に「プラスチック製のカラフルなブレスレットが届いている」と問い合わせました。すると…
出品者の回答
「私が発送したのは掲載した商品であり、プラスチック製のカラフルなブレスレットが届いたことについて非常に驚いております」
中山さんは、この回答に“ある違和感”を覚えたといいます。
会社員・中山さん(20代)
「私が言った『プラスチック製のカラフルなブレスレット』というのと、一字一句全く同じ文言を使っています。生成AIでこのような質問に対して、自分に都合のいい回答をそのまま出したのではないか」
出品者は、いったい何者なのでしょうか?
中山さんが商品を見つけたメルカリの画面には、“北海道から4~7日で発送”とありましたが…
会社員・中山さん(20代)
Q.この人は北海道に住んでいるということですか?
「私も最初は北海道から郵送されるのかなと思いましたが、実態が違いました」
実際は、東京・北区の赤羽駅前のコンビニから商品を発送していたのです。
ウソの情報を登録して出品し、お金をだまし取ろうとしたのでしょうか?
この件についてNスタがメルカリに問い合わせたところ「出品者の行為は利用規約違反に当たり、利用制限などの対応をした」と明かしました。
そのうえで、メルカリ広報担当者は「現在、出品者に対して返品・キャンセルにご対応いただくように話を進めております」としています。
メルカリの詐欺行為は“ワンチャン狙い”?
高柳光希キャスター:
取材させていただいた方はクレジットカードで支払いをしており、まだ引き落としはされていないので、「今後、返金対応がされると思う」とのことでした。
そもそも、メルカリの支払いの仕組みについて説明します。今回の場合、まずレンズを22万円で買いました。そうすると購入者はお金を払いますが、それが出品者にすぐ届くわけではありません。一旦メルカリが22万円を持っている状態になります。
商品が出品者から発送された段階で購入者が評価・確認のボタンを押し、さらに出品者が確認のボタンを押すと、ここでようやく購入者から出品者に22万円が渡るという仕組みになっています。
では、なぜこういった被害が起きるのでしょうか?
ITジャーナリストの高橋暁子さんは「狙いは初心者など、システムに詳しくない人。出品数を増やして『1人でも引っ掛かればいい』という、いわゆる“ワンチャン狙い”なのでは」と話していました。
まずは評価をする前に、しっかりと確認をすることが重要となってきます。
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