業務で知った未公開情報をもとに不正に株取引をしたとして、東京地検特捜部は、三井住友信託銀行の元部長の男を金融商品取引法違反の罪で在宅起訴しました。

インサイダー取引をしたとして在宅起訴されたのは、三井住友信託銀行の証券代行部門で部長職を務めていた片山肇被告（55）です。

特捜部によりますと、片山被告は2022年12月からのおよそ2年間に、業務で知った未公開の情報をもとに複数回にわたって不正に株の取引を行った金融商品取引法違反の罪に問われています。

特捜部は片山被告の認否を明らかにしていませんが、関係者によりますと、片山被告は周囲に対して「老後の資金が欲しかった」という趣旨の説明をしているということです。

片山被告は一連の取引であわせて2900万円ほどの利益を得たとみられています。片山被告はインサイダー取引をしたことを自ら会社に申告し、去年11月に懲戒解雇処分を受けていました。

三井住友信託銀行はきのう、すでに調査委員会を設置し、原因の究明などを進めていると明らかにしたうえで、「関係者の皆さまからの信頼回復に全力をあげて取り組んでまいります」とコメントしています。

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