10時間を超えるフジテレビの“やり直し会見”。中居正広さんのトラブルを知りながら、なぜ番組出演を継続させたのでしょうか?
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港前社長「女性のコンディションを意識し…」
小笠原亘キャスター:
27日に10時間以上にわたって行われた会見では、「なぜトラブルを知りながらフジテレビとして中居さんを起用し続けたのか」という質問も相次ぎました。
改めて、トラブルの経緯からみていきます。▼まず、中居さんと女性との間にトラブルが起きたのは2023年6月。ある社員が当該女性と会話をしているなかで、この事案を認識したということです。
▼そして7月には、中居さんからフジテレビへトラブルの報告があったものの、女性と中居さんとでは認識に違いがあったということでした。▼その後8月になり、港浩一社長(当時)にこの事案が報告されたといいます。
そこからずっと、フジテレビからトラブルがあったという発信は何もなかったのですが、▼2024年12月に突然、週刊誌によって報道されます。
これを機に、▼フジテレビは2025年1月8日、中居さんの番組である「だれかtoなかい」の当面放送休止を発表(22日には終了を発表)。▼17日にはフジテレビの1回目の会見があり、▼23日には中居さんが芸能活動引退を発表と、事態がどんどん動いていきました。
27日の会見では、トラブル発覚後の対応についても質問が飛んでいましたが、港前社長が知ったのは2023年の8月。つまり、トラブル発生の約2か月後に把握したということです。
しかし、会社のコンプライアンス推進室とは情報共有をしませんでした。なぜかというと、港前社長は「女性の最大の意思は“事が公にならずに、人に知られずに仕事に復帰したい”ということで、なるべく少人数で職場復帰まで彼女に寄り添うのが最善だと判断」したためだと説明しました。
さらに、こういった事案を知りながら、中居さんを約1年半起用し続けた理由についても質問が飛びました。港前社長は「女性のコンディションを意識し、(番組)を続けるのか・やめるのか、どちらが刺激がないのか」考えたといいます。女性のコンディションは非常に悪かったそうです。
「(番組の)休止決定は2024年の夏以降に」されたとのことで、トラブルから約1年が経ったころには女性のコンディションが良くなってきたという話でした。
また、フジテレビは始まった番組が唐突に終了し、憶測を呼ぶことを憂慮したという話もありました。社内での情報共有も限定されていたため、スポーツなど他の単発番組には、中居さんの出演が続いたということになっています。
弁護士「会社側が『こう思いました』ではなく、対話をしたかどうか」
井上貴博キャスター:
現場のスタッフからすると、やはり人気のある方をキャスティングすることは自然だと思います。
そういった理論や理屈を超えて判断するのがコンプライアンス室のはずなのに、そこが今回の事案を知らされていなかったとすると、他にも何か取りこぼした事案があったのではないかという憶測すら呼んでしまう気がしました。
レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
特に今回、コンプライアンス室に報告しなかったのは港前社長です。「そういった事案があったときにちゃんと報告しよう」というコンプライアンス重視の体制について、フジテレビ全体として疑問を持たれてしまいますよね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
番組の継続の部分でいうと、女性のコンディションを意識して続ける・やめるを判断したという港前社長の言葉は、違うような気がしました。問題があって、それを企業として受け止め、企業としての判断がそこにあるはずなので、ずれているような気がします。
レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
やはり、会社側が「こう思いました」ということではなく、女性に意見を聞いて対話をしたかどうかではないでしょうか。
「こういう終わらせ方がある」「こういうふうにやれば何とかプライバシーを守れるかもしれない」といったコミュニケーションを取っていなかったために、どんどん溝が広まっていったのではないかと思います。
ホラン千秋キャスター:
確かに、会見の中では「医師を通じてコミュニケーションを取る形だったので、なかなか女性の意思を確認しづらかった」という説明もありました。
井上キャスター:
それは、第三者委員会で明らかにされるのを待つしかないのでしょうか。
レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
完全に第三者委員会の結果待ちですが、女性のほうが応じたくないとなった場合には、わからないということになります。
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<プロフィール>
河西邦剛氏
レイ法律事務所パートナー弁護士
芸能・エンターテインメント分野の法律問題が専門
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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