
東京・調布市内の公立小中学校で10月から、FC東京と連携した「コラボ給食」の提供がスタートした。プロサッカー選手の声を取り入れたメニューを通じて子どもたちに食への関心を深めてもらう取り組みだ。9日には調布市立染地小学校で特別授業と給食交流会が行われ、FC東京の石川直宏コミュニティジェネレーター(45)が児童たちへ「食」の大切さを語った。
圧倒的なスピードを武器にサッカー日本代表でも活躍した石川さん。この日集まった5・6年生の児童を前に、現役時代の体験を踏まえながら、日々の食事と身体づくり、そして「自分に必要な食事を考えること」の重要性をひもといた。
特別授業の中で石川さんは、「ポジションによって使う筋肉や動きが違うように、食べるものも変えていく必要がある。自分に合った食事を考えることが大切」と強調。細身で小柄だった小学生時代に身長や体力を伸ばすため「小魚をよく食べていた」というエピソードや、中学時代に「人の1.5倍から2倍のお弁当」に小魚を添えてもらう工夫を親にお願いしていた実体験を披露した。
質疑応答のやりとりでは、マグロが好きだという児童が「脂があまりないから赤身が好き」と話すと、石川さんは「素敵ですね!アスリートみたい!」と大絶賛。ゴールキーパーに必要な食事を尋ねる質問には「パワーと瞬発力が必要なのでタンパク質が重要」と具体的にアドバイスするなど、会場は終始和やかな熱気に包まれた。
授業終了後は、そのまま児童たちと石川さんが机を囲む給食交流タイムへ。この日の献立は、FC東京の森重真人選手や佐藤恵允選手らへのヒアリングをもとに考案されたコラボ給食「ジャンボ餃子&豚キムチ風炒め」。成長期に必要な体力・筋力をつけるための栄養素が揃ったメニューだ。
「いただきます」のあいさつの後、児童たちはプロ選手の発想から生まれた給食を笑顔で頬張った。大好評のジャンボ餃子には“おかわり”を求める児童が殺到し、急遽じゃんけん大会が開催される一幕も。子どもたちが一斉におかわりコーナーへ押し寄せた結果、石川さんの周りから誰もいなくなり、まさかの“ぼっち飯”状態となる微笑ましいハプニングも起こりながら、終始笑顔の絶えない歓談が行われた。
コラボ給食を食べた児童は、「100点くらいおいしかった」「話を聞いて、いつものごはんがよりおいしくなりそう」「お母さんが作ってくれるのもしっかり食べる」と嬉しそうに話してくれた。
イベント後の取材に応じた石川さんは、今回の地域連携の取り組みについて次のように語った。
「給食を食べるだけでなく、誰にとっても活動のベースとなる『食』への意識を深掘りする活動になりました。生産者への感謝や必要な栄養を考える大切さを、子どもたちも自分ごととして真剣に捉えてくれたと感じます。給食を通じた会話からFC東京を身近に感じてもらい、今後も食や繋がりを通じて子どもたちの挑戦をサポートし、地域を盛り上げていきたいです」
プロスポーツクラブと地域の学校給食が手を組む今回の取り組み。食育にとどまらず、地域と子どもたちをつなぐ新たなモデルとして今後の広がりに期待が高まる。
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