E START

E START トップページ > スポーツ > ニュース > 卓球王国・中国も警戒する19歳・松島輝空の“怪物性” 365日のうち364日練習…壮絶な英才教育に「楽しいって思ってない」でも「夢があるので逃げなかった」【バース・デイ】

卓球王国・中国も警戒する19歳・松島輝空の“怪物性” 365日のうち364日練習…壮絶な英才教育に「楽しいって思ってない」でも「夢があるので逃げなかった」【バース・デイ】

スポーツ
2026-08-22 06:00

9月に愛知・名古屋で開幕するアジア大会。男子卓球で金メダルを期待されるアスリートがいる。松島輝空(そら)、19歳。世界ランキングは、日本男子トップとなる3位まで上り詰めた。


【写真をみる】松島選手のウエイトトレーニング


「自分の中に才能はあると思うか」という問いに、松島は間髪入れずに「もちろん」と自信をのぞかせる。「相手がどんなに強くても『いけるでしょ』『強いと思わない』くらいの感覚で行く」と力強く語る彼だが、卓球という競技に対する思いは一風変わっている。


「今でも楽しいって思ってないですよ、卓球は。ただ夢があるから、それに向かって頑張っている」


今シーズン、松島の勢いは止まらない。2026年1月の全日本選手権・準決勝では、日本のエース・張本智和(23)との直接対決を4-3で制し、2025年に続き撃破。さらに世界最高峰の大会「USスマッシュ」では、海外の強豪を破って男女通じ日本勢初となる快挙の優勝を果たした。


「エースとしてやらないといけないのはあるけど、自分の中では全く考えてない。考えたら負けだと思っている。自分のスタイルのまま、今まで通り気負わずに行く」


自身を冷静に見つめる19歳に対し、4歳年上の張本も「ポテンシャルの塊というか、努力もする選手ですけど何より素質は羨ましい」とその才能を認めざるを得ない。卓球王国・中国も「張本をも凌駕する脅威」「世界トップの仲間入り」と警戒を強めている。


密着5年。若きエースのルーツを探ると、卓越した環境と壮絶な歩みがあった。


起床5分で練習へ 松島家の壮絶な英才教育

松島は4人きょうだいの長男として生まれた。全員が卓球に打ち込んでいるが、実は松島家は4世代にわたって卓球選手を輩出してきた超名門一家だ。


「小学校の時は友達と遊ぶのは99%ない」と父・卓司さんが語れば、母・由美さんも「かわいそうな部分はある。もう決められているというか。でもそのくらいしないと世界に出るとか全日本で優勝とか絶対に無理やから」と振り返る。


一家の生活はまさに卓球漬けである。朝7時過ぎ、起床からわずか5分で向かった先は自宅2階にある練習場。学校が終わるとそのまま両親が経営する卓球場へ向かい、1時間の仮眠を挟んで夕方5時から5時間の猛練習。自宅に戻ってからも練習は続いた。


中でも長男・輝空には一際厳しく指導したという。母は輝空がお腹にいる時から「世界チャンピオンになろうね」と語りかけていたそうで、その才能は幼少期から磨き上げられていく。


2歳5か月の時の映像にはラケットを振る姿が残されており、3歳で出場した初めての試合では小学生相手に圧勝した。父が「365日のうちの364日は練習していた」と語る環境で技術を磨き、小学生になると強烈なバックハンドを武器に1年生から6年生まで全国大会6連覇という快挙を達成。2021年、中学2年生の時には15歳以下の世界大会で金メダルを獲得した。


徹底した英才教育の中で育ち、逃げ出したいと思ったことはないのか。松島は当時の葛藤と覚悟を語る。


「自分でも何回もありますけど、夢があるので逃げなかった。それだけですね。夢がなかったらやめてました」


パリ五輪落選「負けろって思ってました」

幼い頃からの夢は「オリンピックで金メダル」。しかし、2024年パリ五輪の日本代表選考レースで試練が訪れる。


代表3枠のうち、2枠は張本と戸上隼輔(24)に内定。残り1枠をかけ、全日本選手権3位の強敵・篠塚大登(22)と一騎打ちの争いとなった。勝った方が代表に近づくパリ五輪前最後の選考会。一進一退の攻防の末、試合は最終第7ゲームへ。10-8と篠塚にマッチポイントを握られ、フルゲームの末に惜敗した。代表3枠目は篠塚に決まり、松島は補欠としてパリに帯同することになった。


応援席からどんな思いで試合を見ていたのか。松島は当時の本音を隠さない。


「試合を見ていて『負けろ』って思ってましたよ。本当に悔しかった、あの時は」


過去に味わったことのない屈辱が、彼の卓球人生を大きく変える。補欠として帯同したパリ五輪帰国の日、松島は母に「次は俺が行くから待ってて」とLINEを送った。母はその言葉に強い決意を感じ取ったという。


パリの悔しさを胸に、新たに取り組んだのが週2回のウエイトトレーニングだった。指導にあたる田添健汰コーチ(31)は「見てわかるのはボールのスピード。受ける側としては回転量が増えたり。体勢が崩れなくなって体幹が強くなった」と成果を語る。肉体強化によって磨かれた松島の最大の武器、それが「カウンター」だ。


相手の強打に対して守るのではなく、自らも強打で打ち返す高度な技術。入山浩治監督(55)は「(松島の)ボールはどんなトップ選手でも返せない。スピードも速いしコースもかなり厳しい」と太鼓判を押す。目指したのは、単なる強さだけでなく、コントロールされた「相手に触らせないカウンター」だった。


パリ五輪から5か月後、2025年1月の全日本選手権・準決勝。相手は当時世界ランキング上位の張本。磨き上げたカウンターを武器に、ゲームカウント4-1で圧勝すると、決勝ではパリ五輪の枠を争った篠塚を破り、見事大会初優勝を果たした。さらに2026年3月には、世界ランキング1位の中国・王楚欽(オウ・ソキン)をも撃破。その後も海外の強豪を次々と倒し、世界ランキング3位へと駆け上がった。


「恐怖を与えているのは俺が一番」

9月に迫ったアジア大会。卓球日本代表の前に立ちはだかるのは、シングルス6連覇、団体8連覇中という圧倒的な強さを誇る最強・中国だ。アジアNo.1の座をかけて本気で挑んでくる中国に対し、19歳のエースは言い切る。


「優勝しかないので、出る限りは優勝目指して頑張ります。中国がいないと面白くない。イメージは中国と戦っているから、中国が上がってこないと面白くない」


張本ら実力者がそろう中で「中国を倒す自信はある」と断言する松島。その根底には、確固たる手応えがある。


「恐怖を与えているのは俺が一番ある、中国に。王楚欽とも相性がいい。張本選手は張本選手でめっちゃ強いし安定している」


入山監督も「今やっているカウンター技術の精度が高くなれば、輝空の方が圧倒的に強くなる」と期待を寄せる。


屈辱を糧に進化を遂げた日本の若きエースが、アジアの頂点へと挑む。


(TBSテレビ「バース・デイ」2026年8月15日放送より)


お腹をすかせた中学生3人…通りかかった食堂で「PayPay使えますか?」「ごめんなさい、現金だけなんです」その後の展開は…SNS投稿に大反響のワケ「こういう出会いって宝物」「読んでて涙出た」
「蚊の10倍」猛烈かゆみが襲う 水辺にいる“スケベ虫”に注意
エアコン「1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが節電?「除湿」はいつ使う?賢いエアコンの使い方【ひるおび】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

ページの先頭へ