ミラノ・コルティナオリンピック™のスノーボードハーフパイプで、男女ともに4人全員が決勝に進出するレベルの高い日本勢。銅メダルを獲得した小野光希選手のすごさと、これから行われる男子の注目点は。
スノーボードハーフパイプとは?日本勢男女4人全員が決勝進出
高柳光希キャスター:
スノーボードハーフパイプのルールなどについて説明をしていきます。
半円筒状のコースを行き来し、5~6回の技を繰り出します。
【採点基準】
▼技の難易度
▼完成度
▼ジャンプの高さ
▼独創性
→総合的に判断
決勝では、12人が3回ずつ滑り、最高得点で順位決定します。
日本選手は、男女ともに4人全員が決勝に進出し、非常にレベルが高いです。
小野光希選手(21) 前回大会の雪辱を果たし銅メダル獲得
まず、女子選手は全員が決勝に上がり、13日未明に決勝が行われました。
【スノーボード 女子ハーフパイプ結果】
埼玉県出身・予選11位 小野光希(21) 銅メダル
滋賀県出身・予選2位 清水さら(16) 4位
北海道出身・予選4位 工藤璃星(16) 5位
新潟県出身・予選9位 冨田せな(26) 9位
小野選手は前回大会9位でしたが、そこから雪辱を果たす形で見事にメダル獲得となっています。
【スノーボード 女子ハーフパイプ】
小野光希(21) 1回目:85.00点
この大きな得点で銅メダルを決めました。
トリック1 フロントサイド 900(2回転半)
トリック2 バックサイド 540(1回転半)
トリック3 フロントサイド 1080(3回転)
トリック4 キャブ 900(2回転半)
トリック5 スイッチバックサイド 540(1回転半)
最高到達点 3.5m
後半の3つが、女子では非常に難度の高い技ということです。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
スイッチバックサイドはメダルを獲得するには必須ですね。
高柳キャスター:
スイッチバックサイドという言葉はなかなか馴染みがないですが、どのように入って、どのように飛んでいくのでしょうか。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
小野光希選手はレギュラースタンスで入り、早く回さず高さを出し、丁寧に着地します。逆向きでも先端で踏み切ります。通常のスタンスと反対なので、着地は見えないまま着地します。そして、スイッチスタンスから進行方向に背中を向けます。この3つのコンボを決めました。
小野選手はこの技を1年練習し、この大舞台で決めたことに僕は感動しました。
井上貴博キャスター:
利き足と逆で入ったり降りたりするのは、一般の感覚でどれくらい難しいことなんですか?
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
少し言い過ぎかもしれませんが、右投げのピッチャーが、左投げで150キロ出してるようなものです。
スノーボードは左右両方できないと、オリンピックでメダルは間違いなく取れないですね。
あす未明(14日)男子4人が決勝へ 平野歩夢選手は“膝の感覚がない状態”で挑戦
高柳キャスター:
男子も4人全員が決勝に上がっています。
【スノーボード 男子ハーフパイプ決勝】(14日未明・日本時間)
神奈川県出身 戸塚優斗(24)予選2位
北海道出身 山田 琉聖(19)予選3位
大阪府出身 平野 流佳(23)予選5位
新潟県出身 平野歩夢(27)予選7位
平野歩夢選手は、1月17日のW杯で転倒しました。複数か所、骨折や打撲もしているということで、現在も“膝の感覚がない状態”でこのオリンピックに挑戦をしています。
予選後のコメントでは、「痛みも覚悟しながら体と自分と戦いながら、決勝で自分のベストを悔いなくやりきるのみ」と話しています。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
痛みは想像もつきませんが、間違いなく技の難易度は上げてくると思います。
技名が「ローストビーフ」「チキンサラダ」?板の握り方に注目
高柳キャスター:
注目のハーフパイプは、「技の名前」で楽しむこともできます。
2018年、平昌五輪スノーボード男子ハーフパイプ決勝で、オーストラリアのスコッティ・ジェームズ選手が「カナディアンベーコン」という技を披露しました。
「カナディアンベーコン」は、股の間から板の前方を後ろ手でつかむ技です。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
これをスピン中にやっているのがすごいんです。
高柳キャスター:
「グラブ」と言われるところが「カナディアンベーコン」にあたるわけです。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
ここまで高難度化すると、グラブで差をつけるしかないのですが、回しづらいところを掴むのが美しく、点数も出るんです。
高柳キャスター:
他にも食べ物の名前で、「ローストビーフ」「チキンサラダ」「バター」「フレッシュフィッシュ」などがあります。
山内あゆキャスター:
何か理由があるのか知りたいです。
高柳キャスター:
理由はスケートボードの技で、スケーターというのはカウンターカルチャーなので、初めてやった人が技名をつけられる権利があるので、ほとんどギャグです。
山内キャスター:
ちなみに、「ローストビーフ」はどんな技なのでしょうか。
スノーボードジャーナリスト 野上大介さん:
「ローストビーフ」は股の間を通してかかと側のエッジをつかむ技です。
「チキンサラダ」は「ローストビーフ」の手を逆手にするものです。
「バター」はグラブ名じゃないのですが、食パンにバターナイフでバターを塗ってるような回し方をするものです。
ハーフパイプでフロントサイドを取って、後ろ手でヒールエッジを使うことを「テールフィッシュ」と呼びます。これを反対側のバックサイドの壁で行うと形が変わり、新鮮な魚のように見えるという意味だと思います。
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<プロフィール>
野上大介
スノーボードジャーナリスト
スノーボード専門誌「BACKSIDE」編集長
オリンピック出場選手も取材
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