
15日に開幕した聴覚障害のあるアスリートの国際大会「デフリンピック」。100周年の記念すべき大会が史上初めて日本で開催され、12日間、21の競技で熱戦が繰り広げられる。注目選手の一人、卓球の川口功人(26、トヨタ自動車)は前回大会で団体銅メダルを獲得し、今大会でも活躍が期待されている。そんな川口には、「アスリート」「サラリーマン」、そして「映画俳優」と、さまざまな顔があった。
【写真を見る】「主役よりも演技がうまいとほめられた」ハリウッド映画にも出演のデフ卓球界のエース、目指すは悲願の金メダル【デフリンピック】
「フルタイム勤務」のデフアスリート
生まれつき聴覚に障害があり、補聴器をつけて生活している川口だが、ふだんはトヨタ自動車の会社員としてフルタイムで勤務。
仕事を終えると、会社の卓球部で健聴者と共に練習に励む。ただ、デフリンピックの試合は補聴器を外して行われるため、“音がない”中で戦わなければならない。卓球はボールがラケットに当たる音や台にバウンドする音が重要な競技。川口は音のない世界で「目で見て判断する力」を磨き、さまざまなボールに対応できるように訓練を続けている。その成果もあり、去年初めて日本チャンピオンに輝いた。
ハリウッド映画に出演!ティモシー・シャラメと共演
そんな川口にとんでもないオファーが舞い込んだ。耳が聞こえなくても頑張っている姿が目にとまり、アメリカ・ハリウッドから出演依頼がきたのだ。「監督からの最初の一言が“アイラブユー”だった。障害があるにもかかわらずスポーツに挑戦する姿を見て、ぜひ出てほしいと言われた」。日本でも来年3月公開予定の「マーティ・シュプリーム」。実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得たA24製作の映画で、主演を務めるのは人気・実力ともにトップクラスの若手俳優、ティモシー・シャラメ。川口はそのライバル役を演じている。「ジョークか分からないけど監督には“主役よりも演技がうまい”とほめられた」と嬉しそうに話した。
日本初開催のデフリンピック 目指すは金メダル
前回大会、男子団体で銅メダルを獲得した川口。今大会は全種目(混合ダブルス、ダブルス、シングルス、団体戦)に出場予定だ。「出るからには金メダルを目指しているが、耳が聞こえなくても頑張っている姿を見てもらって、感動や勇気を与えることが重要だと思う」と語り、自国開催の今大会に多くの人が足を運んでくれることを願った。
【デフ卓球日程@東京体育館】
18日(火) 混合ダブルス
19日(水)男女ダブルス
20日(木)21日(金)男女シングルス
23日(土)24日(日)団体戦
※事前申し込み不要で無料で観戦可
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