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トム・クルーズの魅力は「目」にあり 初タッグのイニャリトゥ監督が圧倒された演技

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2026-10-10 09:30
トム・クルーズの魅力は「目」にあり 初タッグのイニャリトゥ監督が圧倒された演技
映画『DIGGER/ディガー』(公開中)トム・クルーズ、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督 (C)ORICON NewS inc.
 離陸する飛行機につかまり、超高層ビルをよじ登る。危険なスタントをこなしてきたトム・クルーズが、最新主演作『DIGGER/ディガー』(公開中)では、その引き締まった肉体を隠している。ぽっこりと突き出た腹、薄く乱れた白髪交じりの頭髪、たるんだ顔。素顔とは大きく異なる姿で登場するクルーズの、俳優としての魅力を尋ねると、本作で初めてタッグを組んだアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督は「彼の『目』だと思います」と答えた。

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 本作でクルーズが演じるディガー・ロックウェルは、利益を最優先する、大金持ちで傲慢な石油採掘会社のCEO。その欲深い行動で地球滅亡の危機を招き、自ら事態の収拾に乗り出す人物だ。

 「ミッション:インポッシブル」シリーズや『トップガン マーヴェリック』など、近年は身体を駆使するアクションの印象も強いクルーズ。インタビューで、イニャリトゥ監督が挙げたのは、目を通して感情を届ける力だった。

 「トムの目には、感情的な可能性が実に豊かに宿っています。あの目は観客や私と深く心を通わせる力を持っており、投影できる感情の幅が非常に広いのです」

 クルーズは、『マグノリア』『レインマン』でのドラマや、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』でのコメディなど、幅広いジャンルの作品で多彩な演技を披露してきた。監督も「人間の幅広い感情を表現できる力量があることは、すでに証明されています」と語る。

 その表現力を、ディガーという人物にどう生かすか。監督とクルーズが徹底的に話し合ったのは、その点だった。本作では、風刺、喜劇、ドラマという異なる側面を演じ分け、単なる風刺的な人物にとどまらない、多面的な奥行きを与えることを目指したという。

 その力量が発揮された場面の一つが、約10分間のモノローグだ。ヤジや怒号の飛び交う中で、ディガーが弁明や対応策を述べる。長いせりふと複雑な動きを伴うこのシーンは、ワンショットで撮影された。

 監督は、この場面を作品の中心となる見せ場に挙げ、「そのモノローグは非常に難易度が高かった。あれほど複雑なシーンを、これほど力強く圧倒的な演技で見事にやり遂げた姿を見たら、観客は本当に驚くと思う」と語った。「トムの持つスキルと、その表現力・伝達力の凄まじさには心底圧倒された」と振り返る。

 その演技が生まれる過程への驚きは、来日記者会見でも語られた。クルーズが細やかな選択を重ねながら、人物の異なる姿を作り上げていく様子について、監督は「俳優ではない私にとって、魔法のようでした。どうやっているのか、理解できないほどです」と表現。「彼にとって演技は、私たちが歩くのと同じようなもの」と続け、「歩いているとき、私たちは『歩こう』と考えていません。ただ歩いています」と説明した。長年の経験を通じて、表現する力が自然に体に備わっている。その境地に、監督は驚きと敬意を示していた。

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