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映画『開戦前夜』公開決定「描きたかったのは当時の“空気”」 製作委員会が係争中の事案に見解【メッセージ全文】

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2026-06-01 09:00
映画『開戦前夜』公開決定「描きたかったのは当時の“空気”」 製作委員会が係争中の事案に見解【メッセージ全文】
映画『開戦前夜』7月31日公開決定(C)2026 ポニーキャニオン/東京テアトル/NHKエンタープライズ/RIKIプロジェクト
 実在した「総力戦研究所」を題材にした映画『開戦前夜』が、7月31日に公開されることが決定した。公開発表にあわせて製作委員会は、「本作で描きたかったのは当時の社会の“空気”であり、それは現代にも通じるものではないか」とコメント。日米開戦前夜、日本の敗戦を予測しながらも止められなかった人々の姿を通じて、現代社会にも通じる問題を問いかける作品であることを強調した。

【動画】映画『開戦前夜』予告編

 原案は、作家・猪瀬直樹のノンフィクション『昭和16年夏の敗戦』。2025年8月に放送されたNHKスペシャルシミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」のドラマパートをもとに、138分の完全版として劇場公開される。

 映画の舞台となるのは1941(昭和16)年。真珠湾攻撃の8ヶ月前、日本各界から選抜された若きエリートたちが集められた総力戦研究所では、日米開戦後を徹底的にシミュレーションした結果、「日本は必ず敗戦する」という結論が導き出されていた。

 製作委員会は公開にあたり、「日米の国力差は軍部や政府の一部でも正確に認識されていたが、その事実から導き出される『日本必敗』という結論を責任をもって発言し、戦争回避に努めることは極めて難しい状況だった」と説明。その上で、「当時の社会を覆っていた“空気”こそが本作のテーマであり、現代にも通じる問題として描いた」としている。

 なお、本作のドラマ版をめぐっては現在係争中となっている。原告側は劇中人物の描写について問題を提起しているが、製作委員会は「特定の個人を糾弾したり名誉を毀損したりする意図は全くない」とコメント。本作は歴史的事実をもとにしたフィクションであり、架空の人物を用いて制作していると説明している。また、映画版でもテロップによる明示など適切な対応を行っているという。

■映画公式サイトに掲載された公開にあたってのメッセージ

映画『開戦前夜』の公開にあたって

(本作のテーマ)
本作は、実在した「総力戦研究所」と日米開戦への流れを描いた猪瀬直樹氏のノンフィクション「昭和16年夏の敗戦」を原案として創作されています。

実在した「総力戦研究所」は、所長が自由闊達な議論を奨励する風通しの良い雰囲気であったと記録されています。研究生たちは、日夜アメリカを中心とした諸国との戦争をシミュレーションして「日本は必ず敗戦する」という必然的ともいえる結論を導き出しました。この結果は、首相官邸において総理大臣・閣僚・軍人の前で発表されました。しかし、最後に報告内容と矛盾する所長の講評が行われたと記録されています。当初、自由闊達な議論が奨励されたにもかかわらず、なぜこのような講評にいたったのか。

日米の国力差に大きな開きがあるという事実は、当時、軍部や政府の一部においても正確に認識されていましたが、その事実、そしてその事実から導き出される「日本必敗」という結論を、責任をもって発言し、身を挺して戦争回避に努めることは極めて難しい状況にありました。本作で描きたかったのは、このような当時の社会の「空気」です。そしてこの「空気」は、現代にも通じるものではないか。これを描くことこそが本作のテーマです。

混迷を極める現代を生きるみなさんに観ていただきたい物語として、自信を持って映画『開戦前夜』を公開いたします。

(本作ドラマ版へのご指摘について)
メディア等で報道されているとおり、本作のドラマ版(NHKスペシャル「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」)は、現在裁判において係争中です。裁判において、原告は、劇中に登場する「板倉大道少将」が、原告の祖父である当時の所長と同一人物であることを前提に、板倉大道の描写が実在の所長とは異なっており、これが原告の敬愛追慕の情を侵害するとともに、歴史の捏造・歪曲にあたると主張されています。

しかし、本作によって特定の個人を糾弾したり、名誉を毀損したりする意図は全くなく、私たちの主張の法的正当性は裁判において認められるものと強く確信しております。本作は、(本作のテーマ)で述べた点を含む歴史的事実をもとにしたフィクションです。その表現にリアリティを持たせるため、総力戦研究所での研究内容や開戦への流れは、複数の専門家による時代考証と数々の取材に基づいて検討を重ね、そこに創作を加えて物語を紡いでいます。架空の名前で登場する人物には特定のモデルは存在しません。本作に登場する「板倉大道少将」も実際には存在しません。本作の(上記)番組放送時には、番組冒頭で架空の人物であることをテロップで明示し、番組後半のドキュメンタリーパートでも実在の人物像と異なっていたことをナレーション等で説明しており、BPOの放送倫理検証委員会も「視聴者において誤解が生じることはない」と討議入りしないことを公表しました。また、本作は原案者・猪瀬直樹氏の承認も得て制作されています。なお、本作の映画版でも引き続き、予期せぬ誤解など生じることのないように、テロップによる明示等の適切な対応を行っております。


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